表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神楽ノ幽言  作者: 雨内蛍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/9

今井麻衣 side

 ――20XX/7/17/12:42

 私の名前は今井麻衣。

 雨の日に出没する、気持ち悪い幽霊。

 50年もこうして幽霊の姿で生きている。

 さっき、私の初恋の相手、高橋良一くんに似ている人が来た。

 その人は黒い本を落として消えた。

 あれもまた幽霊なのだろうか。

 私は、雨に濡れた黒い本を拾った。

 そういえば、この本は喋っていたような気がする。

 私もおかしくなったのかな……?


「よーお前。神楽をどこにやった?」

 本が喋った。聞き間違いじゃなかったようだ。

「……面白い本だね」

「おい。神楽はどうした?」

「さっきの人? あれは私と同じ幽霊で消えたんじゃ?」

「なにとぼけてんだ」

「とぼけてません」

 この本、高圧的で怖い……。


 ――私は一生懸命、誤解を解いた。

 すごく大変だった。もーやだ。

「なるほどなー。ほんとに関係ないなんて。ないわけじゃないと思うが……」

「すみません……」

「お前、なんか……後悔とかあるんだろ?」

「後悔ですか、ありますね」

「それを教えてくれ。お前を成仏できるかもしれない」


 私は話した。

 成人式に行きたかった事。

 高橋良一くんに想いを伝えたかった事。

 それだけが後悔。


「なるほど。話してくれてありがとうな」

「いえいえ……」

「ん? どうかしたか?」

「……もう一つあったかもしれない。私が死ぬ直前に書いた数字、それがダイイングメッセージだと勘違いされてた……」

「数字って?」

「えっと、数字の「4」なんだけどね。私の大好きな数字なんだ――」


 本さんにすべて話した。

 私の誕生日4月4日は死を連想させて縁起が悪そうじゃん?

 高橋良一くんは、4と4で幸せ(4合わせ)じゃんって言ってくれて……。

 そんなダジャレに、なんか心打たれてさ。バカみたいじゃん。

 そしてもう一つ、最強に嬉しかったことがある……。

 このメッセージは、良一くんにしかわからないんだよ。

 だって――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ