ep.28
それから少したってチン!という音がした。スポンジケーキが焼けたのだ。
「焼けたわよ!リック!」
するとリックがオーブンからスポンジケーキを出してくれた。
「んーー、いい匂い」
「いい感じですね!お嬢様、あとはデコレーションをするだけですね!」
そういうと、リックはスポンジケーキを冷まし、その間に生クリームを泡だて出した。さすが料理人だ。慣れた手つきで生クリームを泡立て、すぐにデコレーションをする準備が整った。よーし!ノエルちゃんがびっくりするくらい可愛く仕上げるぞ!そう意気込んだはずだった。
「なに、これ、」
自分なりには頑張ったのだが、完成したケーキはぐちゃっとなってしまった。私は、よくあるショートケーキを作るつもりで、ホイップを絞り、その上にイチゴを乗せたつもりだったんだが、ホイップが綺麗に絞れず、汚い見た目になってしまっていた。
「上手ですよ、、アリシアお嬢様」
リックが下手くそなお世辞を言ってくる。どうしてこうなってしまったのだろうか。
「リック、これから、どうにか可愛くできる方法はない?」
「うーん、イチゴを上に敷き詰めて、ホイップを誤魔化してみるとかですかね?」
「そうよね、そうしましょう」
私はしょぼんとしながら、ケーキの上にイチゴを敷き詰めていった。
「できた!」
イチゴを敷き詰めたことで、ぐちゃぐちゃだったホイップが隠れて、いい感じになった。よかったぁー、正直あのままじゃノエルちゃんに出せないと思っていたよ。
「おお!いいですね!」
「でしょう?これならノエルちゃんも喜んでくれるよね」
「絶対喜んでくれますよ!」
そう言って、二人で笑い合い、ケーキを冷蔵庫に直した。明日はついにノエルちゃんが来る日だ。より楽しみになってきたなー!そう思いながら、私は次の日を迎えるのだった。




