ep.18
アリシアの作ったクッキーはどこの高級店にも負けることはないくらい、外はサクッとしているのに、中はしっとりしてて、マーマレードジャムが甘酸っぱくてそれはそれは美味しかった。そのことをアリシアに伝えると、リックが入れたのかもと言っていた。アリシアの年齢で作ったとなると心配だったが、リックと作ったんだから絶対大丈夫だ。すると、アリシアは
「でも、ギルちゃまがおいしいならよかった!」
と言った。うん、可愛い。やっぱり、笑ってる顔が一番だな。
そういえば、なんでアリシアは僕のことをギル様と呼ぶんだ?ソフィアの真似か、僕はお兄ちゃんなのに、ちょっと遠い気がして、寂しいな。何か他にいい呼び方はないだろうか。そうだ、ギルにぃなんていいんじゃないか!絶対、アリシアが呼ぶと可愛いと思う。そう思いながら提案したら、いいと言ってくれた。アリシアがギルにぃと呼ぶたびに僕の頬が緩んでいる気がする。だらしない顔になっていないか?僕。アリシアはこれから僕のことをギルにぃと呼んでくれるみたいだ。なんて嬉しいんだ。そう、心の中で歓喜していると、気づいたら、アリシアは安心したのか僕の腕の中で寝てしまった。僕のそばで寝てくれるなんて、僕のことを信頼してくれているということでいいのかな、それなら、嬉しいな。早くメイドに言って部屋に連れて行ってもらったほうがいいということはわかっている。だけど、正直僕はこの寝顔をもう少し独り占めしていたい。そう、自分の理性と葛藤した結果、僕は満足するまでアリシアの寝顔を見てから、ソフィアを呼び、ベットに運んでもらった。




