ep.17
アリシアのためだけに生きて。他の人から見ると、これはアリシアの一方的でわががまなお願いだと思うかもしれない。でも、そんなアリシアのお願いは僕にとって、生まれてきた中で一番嬉しいプレゼントだった。僕のことだけを見てくれている気がした。そして、僕はアリシアの目を見つめて、
「僕の愛しいアリシア。僕の人生、貴女に捧げよう」
と言った。これからは、僕が一番近くで君を守ってみせる。僕の人生は貴女の人生。そう、心に決めて誓った。
それから、数分後、アリシアがハッとした顔でこちらの方を見てきた。どうしたのかと思い、アリシアの次の行動を伺っていると
「そういえばね、ギルちゃまが疲れていると思っておかちを用意したんです!はい、どうじょ!」
と、アリシアはそう言い、お菓子の入った袋を手渡してきた。
「お菓子?それはいいね、ありがたく受け取るよ」
そう言って、僕はアリシアからお菓子を受け取った。手作りでくれるなんて、アリシアは優しい子だな。ラッピングされた袋を開けるとそこにはマーマレードジャムクッキーが入っていた。正直驚いた。だって、これは僕の大好物だったからだ。僕はこれが好きなことをあまり言っていないはずなのに、アリシアはこんなところまで僕のことを知ってくれてるんだ。アリシアが僕のことを知ってくれていることがわかるたびに嬉しくなる。
すると、それまで満面の笑みだったアリシアがいきなり顔を青くして僕を見てきた。何が問題でもあったのかなと僕はアリシアの次の行動を伺っていると
「ギルちゃま、やっぱり、それ、返ちて貰いないな、なんちゃって」
とアリシアが言った。たとえアリシアのお願いでも、これは僕がアリシアからもらった最初の贈り物だし、僕はもう返す気なんてなかった。なので嫌だと即答した。なぜ、返して欲しいかの理由を聞くとアリシアはどうやら砂糖を入れ忘れてしまったらしい。そういうところも抜けてて本当に可愛いなと思った。僕は砂糖ぐらい全然気にしない。むしろ、甘ったるいものは苦手なので、砂糖を抜きにしてくれたのはありがたいくらいだ。そもそも、アリシアが作ってくれたものならなんだって食べる。そう思いながら一枚とって食べると、砂糖なんて入れてないことがわからないくらいおいしかった。




