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ep.19

【アリシアside】


目を覚ますと、私はベットの上にいた。窓から差し込んでいる光は明るくなっており、今が朝だということがわかった。ギルにぃが運んでくれたんだろうか、そう思いながら目の前の壁にかかっている時計を見ると、いつも起きている時間はとっくに過ぎており、朝食の時間が近づいていた。


「やばい、やばい」


そう焦りながら、ソフィアを呼んだ。


「ソフィア!なんで起こちてくれなかったのよ!」

「ギルお坊っちゃまが、きっと疲れているだろうから、アリシアが寝たいだけ寝かせてあげてと言っておられましたので、起こさなかったのですよ」

「ギルにぃが!?」

「はい。昨日の夕方、寝ているアリシアお嬢様が寝たから、部屋に連れて行って欲しいと連絡が入りまして」

「そうなのね、でも、起こちて欲しかったよおおお」


ソフィアは簡単なおめかしをしてくれた。短時間でやったのにも関わらず、手抜きなのがわからない。やっぱり、ソフィアは完璧だ。そして、私は急いで朝食を食べに向かった。


「おはようございます、お父様お母様」


うちでは、いつも家族で揃って朝食と夕食を食べるようにしている。たまに、お父様は仕事が忙しくて来れないが、それでもお母様とは一緒に食べていた。お父様とお母様はいつも隣同士で座っており、私はいつもお母様の正面に座っている。そうして、いつも通りの朝食の時間を迎えようとしたときだった。すると、突然、部屋の扉が開き、


「おはようございます」


と、ギルにぃが入ってきた。


そのときの部屋の様子といったら、もう阿鼻叫喚という言葉がお似合いでお父様は口を開けてぽかんとして、よく分からない言葉を言っているし、お母様は目に涙を浮かべながら、「良かった」と呟いているし、私は私で、びっくりしすぎて「ぬぉおお!」と、叫んでしまった。


「ギルバート、部屋から出てきたのか?」


そうお父様が問うと、ギルにぃは


「今まで、心配をかけました。ごめんなさい」


と頭を下げた。すると、お母様が


「頭を下げなくていいのよ、ギルバート、ああ、こうしてまた貴方と話すことができて嬉しいわ」


そう言いながら、ギルにぃのところに行き、ギルにぃを抱きしめた。


そうして、みんなで席に着き、久しぶりの家族での朝食が始まった。朝食の場は公的な場ではないので、みんなの会話は、この前野良猫を見ただとか、ここの紅茶が美味しいだとか、ほっこりとしたものばかりだった。でも、その会話は本当に幸せを感じられるものだった。

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