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1 忠告

4章1話です

バルセロナ王国の某所で、一人の女がうすら笑いを浮かべていた。

女は紅色の髪に茶色の瞳をしている。


「これで、この計画は完ぺきね。フフフッ。」


その時女は、背後から気配を感じた。


「…お久しぶりです。トレズ・シュバリエ第6席、ヴァナルガンド様。」


「安心したよ。気配を察知できるくらいには上達しているようだ。トレズ・シュバリエ第11席、ヘラ君。」


ヴァナルガンドは、水色の髪に少し吊り上がった大きな目に紫の瞳を持っている15歳くらいに見える美男子だ。

その中身は1000年を超える時間を生きる化け物だとヘラは知っている。


「光栄です。・・・なぜここへ?あなたは魔女の管理をしていると聞いているのですが?」


「エペノアールとかいう組織が近頃暴れているだろう?もしかしたら君の計画を壊しに来るかもしれないから注意しておくよう言いに来たのだよ。」


「ご忠告はありがたいのですが、ヴァナルガンド様ともあろうお方がなぜそんなにエペノアールを警戒しているのですか?私はアルヴィースと違って武闘派ですし。」


するとヴァナルガンドはため息をつきながら言った。


「はぁ…君も今日の新聞を見ただろう?下っ端どもが勝手にエペノアールのことを報道していた。あんなことをされたらエペノアールの名声が広がって、我々に不満を抱いている者たちが反旗を翻しかねない。…君が万が一にでもエペノアールにやられた場合、今回の計画は国家規模のためバルセロナ王国そのものがエペノアールの手中に収まるかもしれんのだ。失敗したら・・わかっているな?」


ヴァナルガンドが青い稲妻を発しながら言う。

それに冷や汗をかきつつもヘラは言う。


「なるほど。それはそうですね。気を付けます。…ヴァナルガンド様が計画に協力していただけるのならば奴らも私をどうこうできなくなるのですが・・」


「そんな暇はないことくらい知ってるだろう?自分の仕事ぐらいまっとうしろ。…ではまたな。俺は帰る。」


呆れたような口調で言った後去っていった。


「‥まったく、わかっていることをべらべらしゃべるな老害め。」


ヘラはヴァナルガンドのいなくなった部屋で毒気づいた。

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