13 からくりは・・・
3章13話です!
「ハハハハハ! いいなあ。その顔。その顔が見たかったんだよ!勝利を確信した瞬間に剣聖があらわれるこの絶望…。たまらんな。だが、いいことを教えてやる。そのフレーシアは不完全なコピーでな。真に教団が求めるものではない。実力は、まあ…全盛期の4~5割くらいか。だが、その顔を見れば貴様にはそれで十分そうだということが伝わってくるぞい。」
この爺。
長話しやがって。
しかも人の不幸を笑ってやがる。
だが、絶望なのは変わりない。
でも、ここで引くことはできない。
やるしかないか。
俺はフレーシアに剣を構えた。
刹那、フレーシアが動いたかと思ったら俺は壁にたたきつけられていた。
「アーレフさん!」
リリが叫ぶ。
何が起こった?
速すぎる。
俺は死線に自らが立っていることを確信した。
「私も加勢します。」
リリが駆け寄ろうとしてくる。
「駄目だ!リリ…こいつには勝てない。君だけでも逃げろ。」
「でも、そしたら‥」
「リリにはやらなければならないことがあるんだろう?」
俺だってラヴァンデさんを助けたいという目的がある。
でも、それはきっと俺が死んでもみんながやってくれる。
「断ります。私、あの時みたいに逃げて失うだけの人生はもう嫌なんです。」
リリが静かに、だがきっぱりと断った。
そんなこと言ったって無理じゃないか。
リリは遠距離タイプだろう?
フレーシアとは相性最悪じゃないか。
「お願いだ。俺の話を聞いてくれ。」
「私が無策でこんなこと言っていると思っていますね?」
ちょっとリリが切れた口調で言う。
「うん。」
「やっぱり。…アーレフさんは重要なことを忘れています。このフレーシアはコピーであること。そして、おそらくですが信者の魔力で動いていること。だから、魔力の供給源を断ってやれば、おそらく目の前のフレーシアは消えるはずなんです。」
確かに。
頭に血が上っていた。
こんな幼い子に諭されるなんて。
「…わかった。リリを信じよう。俺がフレーシアを足止めする。その間にリリは魔力の供給を断ってくれ。」
「了解しました!」
リリが駆け出す。
「させるかああああ!」
トーマスが必死の形相でリリに初級魔法を放つ。
「その反応だと、俺たちの作戦はあたりのようだ。しかし、なんで止めないといけないのに初級魔法を放ったんだ?」
それが謎なのだ。
リリを止めたいなら上級魔法は使わないといけないとトーマスも分かっているはずだ。
もしかして…。
俺はフレーシアがトーマスに命令もされてないのに俺に襲い掛かってきた理由を考え出した。
あの時のトーマスやリリより俺が危険だと感じたのか?なぜ?
俺の方が二人より優れているもの・・・。
そうか、魔力量だ。
リリは若干俺より魔力が少ない。
トーマスも魔力の連発で、大幅に魔力が減少していた。
からくりが分かったぞ。
フレーシアは魔力量が多い者を無条件で襲う殺戮マシーンなんだな?
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