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11 獣人の少女

遅くなり申し訳ございません。

「なんか、魔力が濃く無いですか?」


シュリエッタが顔を青くしながら言う。


「たしかに濃いけど大丈夫だと…」


ドサッ


シュリエッタが倒れた。


「シュリエッタ!」


アベルはシュリエッタに駆け寄る。


「大丈夫です。魔力中毒になっただけです。」


「全然大丈夫じゃあないよ。でも何故こんなに魔力が…」


「おそらく、捧げた魔力を集めるところがここだったのでしょう。」


「ここが当たりか…シュリエッタ、君は宿に帰りな。」


「なんでですか?」


「そんな様子では戦いになったら死んじゃうよ。歩けないなら俺が外まで…」


「でも…」


「お願いします。シュリエッタさん。貴方に死んで欲しくないです。」


「…分かりました。アベル君も死んじゃダメですよ!」


「うん!」


こうしてアベルは1人で魔力が送られているであろう地下へ向かった。


* * *


「ココは研究室と牢獄か?」


アベルが来た所には牢獄と机、研究資料のようなものがあった。


その時


「グスン、グスン」


「子供の泣き声?」


少女の泣き声が聞こえた。

声のする方へ行くと、牢獄の中に少女がいた。

歳は13歳位だろうか。

獣人で白い犬の尻尾と耳を持っている。

きゅるんとした緑色の瞳が可愛いらしい。

だが、顔はやつれ、やせ細っている。


「どうしたの?、君は誰?」


アベルは少女にきいた。


「お兄さんこそ誰?聖教の人?」


「違うよ。俺は聖教に対抗する組織、エペノアールのリーダー、アーレフだ。」


すると、少女は目を見開き、


「私はリリ。お願いします。私をここから出してください。」


と言った。


可哀想なので牢獄を破壊して解放した。


「どうして捕らえられてたの?」


「聖教のは人が村を壊滅させて魔力の多い私を魔女の適合者にするって行ってここに閉じ込められていたんです。」


「君がこの魔力濃度の中で魔力中毒を起こしてないのは君が適合者だから?」


「多分そうです。」


って事は俺が無事なのも魔女の力とやらが関係してるな。


「それじゃあ、ここを真っ直ぐ行けば外に出られるから元気でね。」


「ちょっとまって下さい!」


「どうしたの?」


「私、帰る場所がなくて、その、迷惑だと思うのですけど、貴方の家に泊めてください!お願いします。…貴方に協力するので。」


彼女、今凄く怖い顔してたな。

余程のことがあったんだろう。


ヨシヨシ

俺はリリの頭を撫でた。


「協力しなくても泊めたてあげるから。」


「いえ、協力します。私をエペノアールに入れてください!」


えぇ。土下座までされちゃった…。

でもこんな小さい子を戦わせるのはどうかと思うけど。


「でも…。」


「お願いします。私にはやらなきゃいけない事があるのです。」


鬼気迫る表情で言われた俺は


「戦闘はまだ任せられないからね。」


と、リリの加入を認めた。

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