11 漆黒の剣
2章11話です。
次回、2章最終回!
3章からアベルたちの戦いが始まります。
お楽しみに!
「アベル君は実験体、あとは皆殺しかな。」
まずい、動けよ。
また何もできずに終わりたくないだろ。
「・・・そうだ、アベル君、君はこれから知らない人の魔力で体が壊れるのもかわいそうだし、古代の魔女の身の上話を私が知っている範囲で話そう。」
「は?」
「そんな怖い顔しないでくれよ。せめてもの恩情というやつさ。」
「アベル・・・は、渡さな・・・い。」
マーガレットが立ち上がろうとするもすぐに倒れる。
「思ったより元気そうだね。・・・・さて、話をしようか。」
そして、クラウスはラヴァンデさんのことについて語り始めた。
ラヴァンデさんは元々、聖教の実験体の一人であったこと。
暴走して世界を滅ぼしかけたこと。
そして、剣聖フレージアとトレズ・シュバリエによって封印されたこと。
その封印がなぜか1000年間解くことができずにいたこと。
そして最近なぜか封印が解け、ラヴァンデさんを捕まえたことを話した。
「どうだい、親近感がわくだろう?彼女もまた、実験体の一人であったのだから。」
ふざけたこと言いやがって。
しかも暴走したといったな。
やはり、ラヴァンデさんの悪評が広まったのは彼女の意思による破壊ではなく、何者かによる罠だったのだ。
そして、おそらくそれには聖教がかかわっている。
そのせいで1000年も苦しんで、人を見るだけで怖がってしまうような人にされてしまった。
しかも今も実験体として苦しい実験を耐えている。
許せない許せない許せない許せない許せない・・・
「ん?・・・何だ、立てたのか。いや、それよりもその魔力は何だ。」
アベルは漆黒の魔力を放出しながら立ち上がった。
傷癒え、剣は黒く染まった。
「その魔力、まさか、最古の魔女の・・・しかしなぜ君が?」
何かクラウスが言っている。
うるさいな。
俺はクラウスと距離を一瞬で詰めた。
ギィィィィン
「な、ここまで力が・・・」
ルブランとクラウスの打ち合いを凌駕するスピードの戦いが始まった。
「はあぁぁぁぁぁぁぁ!」
クラウスは必死の形相で剣を振り続けている。
ああ、すごい体が動く。
魔力も増えている気がする。
ようやく、お前の底が知れてきたぞ。
クラウスの全身に切り傷ができ始める。
「まだだぁぁぁぁぁぁ!」
クラウスは魔力を一気に開放。
黄色の魔力がクラウスの全身を包んでいる。
帯電した斬撃を繰り出しアベルに応戦する。
しかし
パキィィィン
クラウスはアベルに追いつけずに、剣を折られてしまう。
「まずい、まずい・・・なんで、こんな・・・逃げなければ・・・。」
クラウスは狼狽し、逃亡を図ろうとする。
「逃がすかよ。」
一瞬でクラウスの前までアベルが移動した。
「ひっ、くるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
パニックに陥ったクラウスが剣をアベルに投げつけるがアベルはそれを回避。
そのまま逃げだしたクラウスを居合斬りで両断した。
「わた、しは、トレズ・・・シュバ・・リエに・・・。」
クラウスは息絶えた。
はぁ、はぁ
倒せた。
とりあえずまずはみんなの無事を・・・
バタン
アベルは白目をむいて倒れた。
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王都の地下道で、アリエルと騎士団が歩いている。
「アリエル様、試合があるというのにわざわざなぜ?」
「学園の生徒4名は行方不明となっているのですよ?それに、その一人がルブランです。彼の実力を考えると私が行くのが最適解です。」
「確かにアリエル様以上の実力者は現在王都にいません。しかし・・・」
「見捨てるわけにはいきません。それに、あなたたちがクラウス団長に口止めされて地下を捜索しなかったせいでこうなっているのです。後、剣術大会は中止になりました。こんな状況で続ける方がおかしいですし。さぁ、行きましょう。」
アリエルたちが先へ進むとそこにはクラウスの死体、ルブラン、マーガレット、シュリエッタ、そしてアベルが負傷して倒れている状況だった。
そしてルブラン以外は気絶しているようだった。
「これは、どういうことなのですか・・・。」
ーーー戦いが集結し、物語はついに組織結成へと移る。
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