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046 砦のゴブリン

 もうオークの街の半分以上を制圧しただろうか。


 ちゃんと建物の中も見回りして、建物の中に隠れていたオークやゴブリン、そして子どもと思われる小さなオークやゴブリンも制圧済みである。


 建物の中に入って気が付いたけど、オークの街はよく言えば質実剛健であり、悪く言えば文化的な遊び要素が少ない気がする。


 例えば、オークたちの建物や部屋を飾ったり、彩りという要素がない。


 たぶん民家の個人の部屋だと思われるところを見たけど、まるで刑務所の独房を思わせるほどだった。


 本も見ないし、布製品が極端に少ない気がする。ベッドもただの藁や落ち葉を入れた箱だったし。


 それに、おもちゃの類もなかったかな。チェスなんかのボードゲームみたいなのもなかったし、唯一見つけたおもちゃが、子どものオークが持っていた木剣だった。


 ここが森で見つけたオークやゴブリンの村だったら、僕もあんまり気にならなかっただろう。


 でも、ここはかなりの大きさのオークの街だ。オークの生活や趣味嗜好がわかるものがあってもいいと思うんだけど……。それがなかなか見つからない。


 まぁ、今回はオークやゴブリンの殲滅がメインだから、細かく探索しているわけじゃない。もしかしたら、もっと詳しく見て回れば何か見つかるかもしれないね。


 そんな飾り気のないオークたちの街だけど、一つだけ例外があった。


 それが、赤字に黒の模様が入った布だ。


 大きな建物には、たいてい一つはある。もう二十回以上は見ただろう。


 わりと大切に扱われているみたいだ。汚れているものは一回も見なかった。


 その布は、なんとなく僕に国旗を思わせた。


 まぁ、オークが国を作っているのかわからないし、もしかしたら、この街のシンボルなのかもしれないけど。この街を支配するオークの部族を示す旗の可能性もある。


 今のところは、これが何なのか、よくわからない。


 わからないことを考えても仕方がないので、このまま侵略を続けていこうかな。


 オークの街は上から見たらドーナツのような構造になっていると思う。外の防壁よりも低いけど、街の中心部にも防壁があり、その中には大きな砦のような建物があった。


 たぶん、あの砦がこの街の心臓部なのだろう。


 もうすでに砦を除いた外縁部は八割方は支配下に置いた状態だ。


 あとはあの砦を攻略すれば、オークの街を支配下に置いたと言っても過言ではないだろう。


「おお?」


 その時、頭の中に展開されている千を超える画面の一つが完全に沈黙した。


 しかも、ストーンゴーレムの頭部を壊されて視界がなくなったわけではなく、HPが0の状態。つまり破壊されたようだ。


 この都市を攻略し始めて、初めての出来事である。


 すぐに近くのゴーレムの視界で何が起こったのかを確認する。


 すると、そのゴーレムも次の瞬間には右半身が吹っ飛んでいた。


 でも、ヒントは得た。


 右半身が吹き飛ぶ寸前に、斜め上から大きな火の玉のようなものが飛んできていた。


 今度は少し離れた位置にいるゴーレムの視界から確認する。


 すると、火の玉が発射されたのは内側の防壁のさらに中、砦の踊り場らしい。そこには小さな人影が六体確認でした。


 あの六体の人影はおそらくゴブリンだ。


 そのゴブリンたちは他のゴブリンとは違う格好をしていた。


 他のゴブリンが粗末な腰布だけなのに対して、そのゴブリンたちは、変な装飾品をいくつも付けていた。


 背中に括り付けた木の棒の先が三つに分かれ、その先端にはおそらく人間のものと思われる頭蓋骨を付けているゴブリンもいれば、人間の骨で作った杖を振りかざしているゴブリンもいる。


 強いてそのゴブリンたちの共通点を挙げるとすれば、人間を恨んでいる邪悪な呪術師のような格好ということだろうか。


 確認していると、また火の玉が発射され、砦の近くのゴーレムが破壊される。


 ただのファッションだったらよかったんだけど、その邪悪な恰好をしたゴブリンたちは、その恰好に見合った力を持っているらしい。


 このままだと、ゴーレムたちが手の届かない所から一方的に破壊されてしまう。


 それは面白くないよね?


 ゴーレムを破壊されると、その修復にMPを消費するからね。僕のMPはまだ余裕があるけど、それでも少しでも浪費は避けるべきだろう。


 これからどれだけ使うかわからないからね。


「おう」


 というわけで、僕は早々にこのゴブリンたちの排除を決めた。


 僕はストーンゴーレムの一体を変身させる。ストーンゴーレムからストーンショットゴーレムへ。


 ストーンショットゴーレムは、その右腕に石を発射する直径十五センチほどの砲身を持つゴーレムだ。


 遠距離攻撃ならキャノンゴーレムもできるけど、あれは強力な一撃を放つと自壊してしまう。


 でも、このストーンショットゴーレムならば、自壊することなく連射が可能だ。


 ここからゴブリンたちのいる砦の踊り場までの距離は百メートルもないだろう。

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