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037 オーク追撃戦

 アイアンゴーレムのツヴァイ、ドライ、フィーア、フュンフたちは大活躍だった。


 逃げ惑うオークたちをバッサバッサ斬り捨て、どんどんレベルアップする。


 たまに集団で刃向かってくる気骨のあるオークたちがいたけど、それらもすべて蹴散らした。


 こっちはアイアンゴーレムだよ?


 つまり、この体は鉄でできている。生半可な攻撃では傷さえつかないよ?


 でも、ここまでとんとん拍子にゴーレムをランクアップしてきた僕だけど、この次は苦労しそうだな……。


 前衛のゴーレムならば、次はミスリル系のゴーレムになるんだけど、この世界にはミスリルはあるのかな?


 そうじゃなくても、強い後衛のゴーレムを創ろうと思ったら、大量の銅や銀、金も必要だ。


 できれば、どこかの鉱山とかを手に入れられればいいんだけど、さすがに鉱山ってそんなに簡単に見つかるものじゃないのは僕にもわかる。


 アイアンゴーレムでランクアップがストップになるというのは、なんだか不満がかなりある。


 だって、せっかく本当にゴーレムが創れる世界に来たんだよ?


 だったら、最強を目指すのがゲーマーというものでしょう!


「たうー……」


 やっぱりどこかで鉱山を見つける必要が……。


「あう?」


 オークたちが徒党を組んで整列している。まるで、初期のオークたちの軍隊のような陣形だ。


 そんな陣形を組まれたところで、ツヴァイたちには意味がないのに。


 今までのツヴァイたちの殺戮を見て、何も学ばなかったのだろうか?


「んゆ?」


 その時、不思議なことが起こった。


 調子が悪いのか、今まで脳内で映像として見ていたフュンフの視界の上半分がなくなってしまった。


 今までこんなことはなかったんだけど……。故障かな?


 そんなことを思った時だった。


 フュンフの下半分になった視界が真っ黒になる。


 でも、闇って感じじゃない。これは……黒い布?


 その瞬間、フュンフの視界が急に揺れてものすごい勢いで後方に動き出す。まるで、殴り飛ばされたような感じだ。


「ほあ⁉」


 その時、遠ざかりながら見えた者。


 それは普通のオークの倍はありそうなほど大きな筋肉質のオークだった。


 他のオークとは階級が違うのか、黒い軍服のようなものを着ている。指揮官かな? 明らかに強者の気配だ。その手には見たこともないくらい大きな大剣が握られている。


 もしかして……!


 僕は急いでフュンフの状態を確認すると、頭の上半分が無くなっていた。フュンフの視界が下半分になった理由はこれか!


 しかし、いくら胴体部分より細い頭部分だからって、まさか両断する敵が現れるとは思わなかった。


 こっちはアイアンゴーレム。鉄の塊だよ? いったいどんなパワーしてるんだ!?


 後ろから響いた轟音に気が付いたのだろう。ツヴァイ、ドライ、フィーアが大剣を構えて振り返る。


 指揮官オークは大剣を横薙ぎに振るうと、キーンッという硬質な音を響かせて、そんなドライとフィーアの大剣を叩き斬る。


 ツヴァイの大剣が無事だったのは、指揮官オークの攻撃を察知して大剣を事前に振り上げていたからだ。


 ここでもレベルの差が出たね。ツヴァイはもう八十レベルを超えるが、ドライとフィーアはまだ六十ほどしかない。ステータスも違うから、それが原因かも?


 いや、もしかしたら、各ゴーレムによる経験の差なのかもしれない。


 ツヴァイは何度も同格かそれ以上のモンスターと闘ってきた強者だ。


 しかし、ドライとフィーアはキャノンゴーレムの時に一気に経験値を稼いで六十レベルになった。


 言ってしまえばパワーレベリングのような、養殖的な数値以上の実力を持たないゴーレムだ。


 戦いにおける経験や勘のようなものがあり、それをゴーレムが学習するとしたら、これはレベルという数値で強さが決まっているゴーレムのさらなる強化につながるかもしれない。


 ツヴァイが振りかぶった鉄の大剣を振り下ろす。


 それだけで土煙を上げるほど、強力な一撃だ。


 しかし、当たらなければどうということはない。


 指揮官オークはバックステップでツヴァイの攻撃を躱す。


 その間に、ドライとフィーアは折れた大剣の鉄を吸収し、大剣を生成した。


 僕はフュンフの頭部を修復すると、戦線に向かわせる。


「うー……」


 僕は近くにいたキャノンゴーレムの視界から、ツヴァイたちと指揮官オークの戦闘を観察する。


 やっぱり、ツヴァイの動きはいいけど、ドライとフィーア、フュンフの動きはどこかぎこちなく感じる。


 指揮官オークもそれに気が付いているのだろう。主にツヴァイの相手をして、他の三体の相手は片手間といった感じだ。


 まぁ、それでもアイアンゴーレム四体の相手はさすがに無理だったのか、徐々に傷を負い、追い込まれていく指揮官オーク。


 戦いを見守っていたオークたちもついに動き出し、戦場は混戦の様相を見せ始めていた。


 でも、僕はこの状態に満足いっていなかった。


 ツヴァイがいなければ、この戦いは負けていただろう。

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