5回目の強化 夢のお告げ?
さあ、お楽しみの、新たな指輪の検証です。セバイラモさんから貰った『強化の指輪』。
グッと軽く押し込んで、左手薬指に並べて装置。スーッと指輪が調整されてピッタリフィット、同時にポワーンと暖かい光を放ち続けた。
「はい。ありがとう。これで5回目。思えば色々あったよねぇ。感慨深い瞬間です」
全身を優しく包み込んでいた光は、しばらくすると消え、身体がいつものように温かくなった。
指輪は合わさって1つに、色は、薄い『金』。ゴールド? って感じで、角度を変えて見てやらないと、ぱっと見では分からないくらいだ。
そう言えば、この指輪と魔石が同じようなランクになっているのなら、こんな色の魔石もあるって事だよな? これなら、それなりのデザインを考えて整形してやれば、結構な値段で売れるかも? 綺麗な色をしているし、高級感もある。ずっと見ていられるくらい、不思議な感覚になる色だ。
これで俺も、ようやく1人前?
あっ、やっぱり憧れの、すっきりムキムキないすバデーには強化されなかったね。うん。知ってるし。もう、そんな期待はしない事にしたからね。
ムキムキに憧れがない訳じゃないけど、これだけ毎日トレーニングしてても効果が無いって事は、俺には手に入れられないモノかもしれないからね。
勿論、トレーニングは続けていくけど、目指す方向性はそっちじゃない。やっぱり俺は、生活魔法で上を目指したい。
みんなが安心安全便利に暮らしていける魔法。生活魔法。そんな使い手を目指します!
『ステータスブック』
……ほいっ。
★はnew 投稿後に追加されたもの
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『生活魔法』
《火》《水》《土》《風》
《光》《雷》《闇》《氷》
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…………あれっ? 変化がないぞ? 壊れたか? 本なのに?
これまでは属性の追加があったのに。今回は、増えてない?
ちょっとどころじゃなくて、かなり期待してたのに。まさか、セバイラモさん流の『いたずらグッズ』だったりするのかな?
オイラ、期待してたんだよ? 時空魔法とかね? なんなら、エルフさん達みたいに、〈木〉属性とかでも良かったのに。色々使えそうだから。属性は8つで最大か? キリの良い所で、10とかじゃなくて? 末広がりの『8』?
なんだ? 見落としは、……無いしな。
やれやれだ。俺の生活魔法は、この前の強化で打ち止めか? やはり生活魔法だし。そこまで強化されるなんて期待してはいけなかったのか。
まあ、でも一応確認はしておかないとね。ポワーンってなって、身体も温かくなったし、指輪の色も変わったしね。
でも、そもそも表示されてるのは、ここしかないんだし。まさかの裏面か? あぶり出し?
んな訳ないか。やっぱり次は、
ツッコミ専用ページだよなな。ここは、ツッコんじゃダメって決めてるから、見るだけにしないとな。ここは、強化とは関係ない項目だけど、……やっぱり称号増えてるし。
★はnew ☆は隠し中
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【追加された訪問地】
★獣人の町ダッカル
★中央の町アシャズ
【追加された称号】
☆★魔法の真髄に触れし者
☆★首輪の人と・・・
★殺人トラップの人
★土魔法の匠
☆★生活魔法マイスター
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ここは、ツッコんじゃダメって決めてるから、《スルー》するしかないんです。本当は、物凄くツッコミたいんだよ? でもダメだ。その誘惑に負けたら、もっと酷い方向に行ってしまう気がするんだよね。何でだろ?
ここは触れちゃダメ。触っちゃイヤ! 近寄らないで!
でも気になっちゃうのが悩ましい。人ってそんなもの。でも、きちんと《俺専用カーテン》を使って、見られたくない項目は隠します。
だって、普通に鑑定持ちがいる世界だよ? プライバシーは自分のチカラで守ります。でも、見ちゃダメよ? 人には、見られたくない事の1つや2つや3つや4つは有るんだよ? もっとかな? ははははは。
はい。お次。
えっ、『簡易アイテムボックス』は、『簡易』のままだけど、しっかり強化はされてるみたいだね。最大収納数が増えてるし。
ごめね、セバイラモさん。貰った指輪を、『いたずらグッズ』かもしれないなんて疑ったりして。俺、反省。
セバイラモさんは、『これで一旦打ち止めになるはずだ』って言ってたから、それじゃあ、俺のアイテムボックスは、『簡易』のままでお仕舞いか? 嬉しいような、悲しいような新発見。
おう。生活魔法の7不思議?
■簡易アイテムボックス強化版(29/60)■
【追加された項目】
★□マジック保管庫
★□獲物保管庫
★□雷専用貯蔵庫2
★□ブラックボックス
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項目もしっかり増えてるね。
1番上にきてるのは、『★□マジック保管庫』か。このネーミングから察するに、やっぱりアレだよね。夢の時間停止機能付き。『メッセージの主』から貰ったマジックバッグと同じ機能なんだろうね。あはは。やるね。ようやくか。しかも、全体に時間停止機能が付く訳ではなくて、1部だけってね。流石、オイラの生活魔法は特別製?
『★□雷専用貯蔵庫2』は、うん。あれか。いつも100%、満タンにしてたからな。気を遣って容量増やしてくれたのか?
残念ながら、『□MP専用貯蔵庫』の方は、未だに満タンに出来てないからな。『験者の石』への〈MP注入〉が、まだ終わってないんだよね。どんだけ注入出来るんだっちゅー話?
ミラには、毎日MPの提供に協力してもらってるからね。感謝しかないよね。そのお返しが〈光闇魔力循環の癒やし〉だったりもするんだよ? ふふふ。勿論、少ないながらも、俺のMPもちゃんと注入してますが、何か?
『★□獲物保管庫』は、カラスみたいな黒い鳥を収納してたから? こんなに短い時間だったのに? でも、考えられるとしたら、そこだよね。ありがとう?
『★□ブラックボックス』は、多分、〈俺専用カーテン〉をステータスブックに使うようになったから、そこにも気を利かせて追加してくれた?
流石に、5回も強化に付き合ってれば、何となく気も知れてくるもんだ。今回は、属性の追加がなかった分、余計にね? 恐らく俺の推理は当たってる? ね? じっちゃん! いつになったら返答してくれるのさ!
更に便利機能を発見。項目間の収納物の移動が、1度取り出す事もなく仕分け出来るようになっていた。これまでは、移動させたい収納物を、いちいち出し入れして仕分けしてたからね。これも、何気に嬉しい便利機能だね。
新しい属性が追加されてなかったから、何も強化されてないんじゃないかと思ってしまって、セバイラモさんに、からかわれてんじゃないかとまで思っちゃったんだけど、ちゃんと強化もされてたね。てへ。良かったよ。
とんだオイラの誤解だったね。5回目の強化だけに?
《冷風》
生活魔法の発動に関する『瞬間最大値』『上限』についても、軒並み上昇しているようだったけど、オイラ、まだまだ魔力量がアップしてる成長期だからね。既定値はこんなものでも、魔力を1点集中させてから発動してやれば、まだまだ上がりそうな感じがありました。はい。いい感じです。
◆瞬間最大値・上限◆
★《土壁》4000×4000×600
→5000×5000×700mm(長さ×幅×厚さ)
★《落とし穴》4000×4000×4000
→5000×5000×5000mm(長さ×幅×深さ)
★《砂地》《沼地》
4000×4000×3000
→5000×5000×4000mm(長さ×幅×深さ)
★《飲料水》1000→1500ml
★《土》の魔法の射程:120→150cm
★《火弾》時速300→350km
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ちゅん、ちゅん、ちゅん
ちゅん、ちゅん、ちゅん
おっ。今日も爽やかな鳴き声をありがとう。もう、そんな時間になってたか。
この宿屋の追加宿泊の手配をしてくれた有能な秘書さんだったけど、やってくれました? そりゃあ、タダで宿泊できるんだから、文句は言えないよ? それなりに設備の整ってる宿屋だし、部屋には風呂場もあったりしちゃいます。俺にとっても嬉しいグレードアップだよ。
でもね。上手い話にはウラがある? ウラのウラは表だよ? しっかり家族認定された俺達は、当然のように家族部屋? 広めの3人部屋、1部屋だけを手配をしてくれていたのでありました。
多分、元は4人部屋? だって、まあ1部屋1部屋と、広い過ぎるもん。大概にしとかな、いかんよ? 今晩のオカズがワヤになってまった。秘書さんもいかんわ。うま過ぎるもん。やり口が? いや、流石グッジョブだと褒めるべき?
傍から見れば家族だし、当然そのまま家族だし。夫婦だよ? だから、部屋が1つだけだと言っても、何の不思議もない。うん。常識だ。
俺も、ミラもアリーも何の問題もない。そう。問題もないんだよ? でも、何故か落ち着かないオイラも居る訳でして。分かるよね? 分かってくれるよね? 君にはいつでも会いに行けるから?
こんなに嬉しい事はない? いや違った。こんなに気まずい雰囲気もない? これも、慣れるまでの辛抱か?
ベッドも3つ用意されてたけどさ、1つだけはキングサイズだよ? あとの2つはハーフシングルサイズなの? かなり小さめなベッドだからね。ミラにはベストサイズだけど?
当然、流れとして、1つのベッドで寝る事になる訳でして? 嬉しいような、恥ずかしいような。今日で2回目だったけど、まだまだ慣れる訳がないんだよね。あはは。
ふっ。
だからと言って、何かあった訳じゃない。
よしよし、よしよし。
サラサラ、もふもふ。
こうしてオイラは、朝の『サラもふタイム』を1人楽しむのであります。丸
昨日は結局、俺は指輪による強化の検証でお仕舞い。町の外に出たりして、色々やってたからね。
ミラとアリーは、買い物こそ行ったものの、1000万なんて大金をそんな短時間で使い切れるはずもなく、代わりに、疲れ切って宿に戻って来た。そうだよね。そうなっちゃうよね。
好きに使って良いとは言え、いきなり1000万なんて渡されたらどう? 最初は興奮しちゃって、色々見て回るかもしれないけど、あれ? 待てよ? これって使い切れるような額じゃないよな? ってなるよね。張り切り過ぎちゃって、逆に疲れ切っちゃうってヤツね。
まあ、使用期限まで、あと5日ある。そう考えて、気楽に行きましょう。最終的には使い切れなかったとしても、それはそれで仕方がないからね。潔く諦めるとしましょうや。
俺は、そんなの絶対に嫌だけど? デリケートだからね。貧乏性? 何が何でも使い切ってやるんだからね? 覚えていなさいよ? 何てね?
「おはようなのじゃ。相変わらず、朝は早起きなのじゃな。
どうも、2日前から夢を見るようになったのじゃ。はっきりとは覚えておらんのじゃが、2日前は確か、狩りをしながら森をさ迷っておったのじゃ。
それなりに成果もあって、気分良くしておったはずなのじゃが、何をどれくらい狩ったのか、どこで狩りをしておったか、全く思い出せんのじゃ」
「おはよう、ミラ。そっか、夢を見るようになってたんだね。2日前からって事は、3人で一緒に寝るようになってからだね。
あ。アリーも、おはよう」
「おはようございます。今日は、私が1番起きるのが遅かったんですね。すいません」
「ふふ。別にアリーが1番先に起きなきゃいけないなんて事はないんだから、ぐっすり眠ている時は、そのまま眠ってれば良いと思うよ。何かあったら起こすしね」
「おはようなのじゃ、アリー。そうじゃぞ。別に朝起きるのに順番なんてないのじゃ。
『2番目』じゃからと言って、1番最初に起きる必要はないのじゃ。そこは関係ないのじゃぞ」
「はい。ミラさんも、おはようございます。ありがとうございます。なんか、もうぐっすりで良く眠れました。
旦那様やミラさんが一緒に居てくれるからでしょうか。安心して眠れました。えへへ」
「うん。それは良かったよ。ぐっすり眠れるのが1番だからね。それと、ミラも、夢を見たって言ってたけど、人間は誰でも夢を見ているって言われているんだ。
実際には夢を見てても、朝起きた時に、それを思い出せないだけなんだってね。眠っている間に、脳は、散らかった記憶を整理したり、必要な出来事を長期記憶に移したり、トラウマになりそうな記憶を薄めたりしてくれてるんだって。
夢の仕組み、メカニズムについては不明確な部分も多くて、検証対象になってるんだけど、まず言えるのは、夢は『人間が生きる為には必要』だって事。『睡眠』と『記憶』、『夢』と『感情』には、密接な関係があるって事は分かってるんだ。
詳しい説明は置いておいて、夢の内容を分析して、占いにまでしてしまうくらいに奥が深いものだからね。楽しんでいられるうちは、そんなに心配しなくても大丈夫がから、こうやって少しでも理解して、言葉に出していくことによって、少しずつ夢をコントロール出来るようなるって言ってる人も居たりしてね。
俺も以前に試してみた事があったんだけど、上手くはいかなかったかな。ははは。だから、ミラも、夢の内容が気になるのなら、覚えているうちに言葉に出しておく方が良いかもしれないよ? それで、昨日は、どんな夢を見たの?」
「おお。そうなのじゃ。旦那様は、本当に何でもよく知っておるのじゃ。じゃが、話が難し過ぎて、見た夢を忘れてしまうのじゃ。
それに、もうあまり覚えておらんのじゃが、昨日は、アリーと一緒に森の中で食材の採取をしておったのじゃ。それなりに成果もあったのじゃが、何をどれくらい採ったのか、どこで採取をしておったか、全く思い出せんのじゃ」
「そうなんだ。昨日はアリーも登場したんだね。なかなか面白そうな話だけど、狩りをしたり、食材の採取をしてたっていうのがミラらしいよね。
ちゃんとそれなりの成果もあったって言うなら、満足もしてる訳なんだから、変なストレスが溜まってるって訳でも無いと思うよ? まあ、専門家じゃないからはっきりとは答えられないけどね」
「おお、そうか、そうなのじゃな。まあ、食材がそれなりに採取できておれば、満足は出来ると思うからの。それは良かったのじゃ。悪い意味の夢じゃったなら、どうしようかと思ったのじゃ」
「ははは。大丈夫だよ。悪い夢だったとしても、それはあくまで夢だから。見方を変えれば、警告や忠告のサインとして見る事も出来るし、それに合わせて行動を注意すれば良いって事にもなるからね。変に怖がらなくても大丈夫だよ」
「おお。分かったのじゃ。これからは、覚えておった夢は旦那様に話す事にするのじゃ。そうすれば、わしも安心して眠れるからの」
「うん。分かった。覚えている範囲でいいから話してみてね。協力できる範囲で思った事を話してみるよ」
「あい、よろしくなのじゃ。これで、眠るのが楽しみになったのじゃ」
「はい! 旦那様。私もお願いします。私も、もし夢を覚えていたら聞いて下さい。ミラさんの夢に私まで出て来てたなんて、凄く興味があります。夢の内容を話したら、私にも思った事を教えてください。そうすれば、私も眠るのが楽しくなりそうです。えへへ」
「うん。分かったよ。2人とも、夢を見たら話してみてね。2人がどんな夢を見てるのか、それはそれで面白そうだからね。ははは」
『夢辞典』とか、スマホに保存してあったよな? 1時期はまって見てたからな。後でこっそりチェックしておこうかな? いや、2人の夢の内容を聞いてからでもいいのかな。森とか、採取とか、成果があって満足したとかか? まあ、いいか。悪い夢でもなさそうだしね。
「それより、ちゅんちゅん鳥達に、餌をやらなくていいの? 俺もまだあげてないからね。そろそろ催促の鳴き声が聞こえてくるかもよ?」
「おお。そうじゃったのじゃ。ちゃんと餌をやる約束をしておったのじゃ。どれ、今日も元気に鳴いておるかの」
「はい。そうでした。忘れちゃいけませんでした。ごめんね、ちゅんちゅん鳥さん。今日も元気にしてるかな」
ちゅん!
ははは。もうすっかり2人に懐いちゃって、嬉しそうにちゅんちゅん鳴いてるね。あはははは。全然こっちを見ないけど? 寂しくなんかないんだからね?
へん。




