善意の節約が招いた滅亡
むかし、むかし、あるところに王国がありました。その王家には美しい二人の姫君がいました。
姉姫は思いやり深く慎ましい性格でしたが妹姫は華やかで派手好きでした。そして贅沢を好んでました。しかし、国王が溺愛したのは妹姫の方でした。
ある年、ふとした病で国王は亡くなってしまいました。
遺言により妹姫が王座につきました。王座についた妹姫は贅沢のかぎりをつくしました。城は新しく建てられ、壁には金箔が貼られ、家具、調度類も新しくしました。
姉姫はそんな妹姫を諫言しましたが、妹姫は耳を貸しませんでした。
ですが、その妹姫も国王に続き、ふとした病で亡くなってしまいました。
その後を姉姫は継ぎました。空っぽになった国庫を、なんとかしなければと思いましたが、国民からこれ以上、税を取り立てる事はできないと思いました。
城にある家具、調度を売り払い、城も質素にしました。
国民にも贅沢を禁じ、節約をするようにすすめました。贅沢を抑え、皆が節約に励めば余裕ができて、税収が、見込めると考えたからでした。
しかし、国には職人を始め多くの失業者が溢れ、税を取り立てることはぜきず、軍人に払う賃金にも事欠く有様でした。
そんな様子を見ていたのは外国の人たちでした。ある外国の人は思いました。城の調度類まで売り払っているのだ。この国に力はない。外交使節として、以前は壁に金箔を貼る豪華さだったが、今はどうだ。比べ物にならないぐらいの質素さだ。攻めるのはいまだ。
その人は国帰り、自国の国王に進言しました。その国王は思いました。かの国の農業は
優れている。手に入れるには十分価値がある。
外国に攻められ、姉姫が治めていた国は滅びました。




