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奇想短編箱:へのへのもへじの枠に収まらなかった物語たち  作者: 杉勝啓


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鬼退治をしない桃太郎

今は昔 ジイとバアがいました。


ジイは山へ芝刈りへ、バアは川へ洗濯にいきました。


バアが川で洗濯をしていると、バアの肩をたたくものがいました。


「おばあさん、こんなところで洗濯すると川が汚れるでしょ。今すぐやめてください」

「そんなこと言われたって」

「そんなあなたにオススメ。この全自動洗濯機を使えば、家で楽に洗濯が完了」

「でも、お高いんでしょう」

「確かにお安くはありません。ですが、今ならこの巨大桃がついてきます」


「おや、まあ、大きな桃だこと」

大きな桃を食べたくて洗濯機を購入したおばあさん。洗濯機は配達を頼み、桃は家に持ち帰りました。


ジイが帰ってきたので、包丁で桃を切ると中から元気な男の子が生まれました。

「おじいさん、どうしよう?」

「この年で、子育てかぁ~」


二人はその子を桃太郎と名付けてなんとか育てました。成長した桃太郎は鬼退治に行くといい出しました。

「なんで、別に普通に働いてくれれば…畑もあるし」

「それもそうですね」


三人は畑を耕して幸せに暮らしました。


その頃、犬、猿、雉は三匹で話し合ってました。

「桃太郎さん、きび団子、持って通りかからないね。まあ、いいけど」


おわり

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