45.会議
「ーーーーー以上が私達が新月の祠で見てきたことです」
ルナがミルとダンテにこれまでの出来事を一通り説明すると会議の場は静寂に包まれた。
「外見的特徴に周囲を蝕む瘴気。まさに5年前に訪れた天災クライフのままだな」
「ああ、そうだねぇ。ただ5年前と違うのはいまこのナイトランドには大英雄シエル・スフィアどころか英雄と呼ばれる人間は誰もいないってことだねぇ」
「それで姉ちゃん。今の話しだとクライフは新月の祠に縛りつけてるってことだが、いったいどれくらい時間を稼げそうなんだ?」
「おそらくですが3日が限界かと思います。それに見たところあのニーズヘッグはまだ幼体です。今は世界樹魔法で抑えられますが時間が経って成長すればそれも難しくなります」
「その世界樹魔法ってのは続けてかけることはできないのかい? 継続的にクライフを拘束し続けることができればもう少し時間を稼げるんじゃないかい?」
「世界樹魔法は特殊な魔法です。この地の世界樹の魔を使用するので一度使ったら再び魔が溜まるまで使用することはできません」
「なるほどねぇ。長く生きてきたけど聞いたこのない魔法だけど嬢ちゃんがいうならそうなんだろうねぇ。おいダンテ」
「ああ、わかってる。おい誰かいるか。今すぐ周辺諸国に救援要請をしろ! 金はいくらかかってもいい。1秒が世界の運命をわけると思え!!」
その声にギルドの職員が駆けつけダンテから話を聞くと顔を蒼白にし再び部屋から物凄いスピードで出て行った。
「これで救援は近々来るはずだ。だがどんなに急いでも一週間はかかる。それまでの4日間は俺らでなんとかするしかねぇ。すぐに住民の避難と冒険者の召集をかける」
「ああ、そうだねぇ。私も冒険者以外の戦える奴に声をかけるよ。それとほとんど売っちまったが昔の装備を引っ張り出さないとねぇ」
「でしたら私の魔法が効いてるこの3日間が勝負です。この間にニーズヘッグに出来るだけダメージを与えてください。アイツが自由に動けるようになる前に今後の戦いを有利に出来るようにしてください」
「「ああ、まかせろ(な)!」」
こうしてナイトランドの命運をかけた運命の7日間が始まった。




