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33.地獄の門

無数の髑髏がお互いを抱き合うように門の支柱を支える。

深い紫色をした炎のようなオーラがゆらゆらと不気味に揺れて世界を毒す。

黒紫に刻まれた紅いヒビがおどろおどろしく踊る。

見た者の心臓の底を掻き毟るかのようにその門は不快と不安を掻き立てる。

死者を呼び出し魔を与える黄泉の道。



―――それが地獄の門(ヘルズゲート)



 その門にヨルが触れる。大気が坂巻きその髪を上空へとたくし上げる。



「ソラ君。横に飛んで!」



 見開かれた黒の瞳が深い深い闇のような紫色に変わる。短く告げられたヨルの命令に従いソラはすぐに俊足を発動して横に大きく飛ぶ。レベルゴーストと地獄の門、ヨルが一直線のラインに並んだ。



 それを確認するとすぐにその両手に魔力を漲らせる。



「深い深い闇の底。嘆き悲しむ死者の群れ。助けを呼ぶ声は届かず、いつしかその声は生者を引き寄せ、死者の同胞とする悪魔の歌となった。引きずり込め【黒穴(ブラックホール)】」



 その手を地獄の門に触れたまま黒魔道を発動させる。紫炎はその身を焦がし、ひび割れた紅が血を流すように脈動し発光する、髑髏たちは不気味に嗤う。



 そしてとうとう地獄の門は開かれる。



 今のヨルのレベルの黒穴だと本来は半径10メートル程度の物を吸い寄せるくらいしかできない。



 だが地獄を介した力はその限界を遥かに超える。



 開かれた門より巨大な闇が現れる。そしてその闇は無暗に無感情にその力を発揮する。それは巨大な引力。一直線上にある岩や草木、生き物、その全てを強引に無慈悲にその闇の中心へと引き込んだ。



 その対象はもちろんレベルゴーストとて例外ではない。そのスピードで黒穴から逃れようと足掻くが、その身体は徐々に、徐々に黒穴へと吸い寄せられ、そしてその力が限界を迎えた時、一気にその中心へと引き込まれた。



 黒穴の中に吸い込まれた者たちが大きく揺れ混ざる。そこではどんなにAGIが高くても関係はない。レベルゴーストも闇の中で泳ぎ続けそのHPを減らしていく。



「ソラ君もうすぐ黒穴の効力が切れます。とどめをお願いします!」



 ヨルが叫ぶ。ほぼ同時に黒穴が消える。レベルゴーストは黒穴で揺さぶられた影響で平衡感覚を無くしその場でふらふらと揺れている。



「【俊足】!!」



 そのゴーストに向けて一直線にソラが掛ける。そして黒色一閃。ホルスターから抜き出したナイフでレベルゴーストを引き裂いた。


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