第三話:気になるあの子は転校生(金持ち)
第三話
人間は内面大切だけど、外面も大切だよね。
「あの青空グループの青空颯太の娘、青空奏ですわ。これ以上は教えませんわ」
これで自己紹介は終わったらしい。
天導時空並みに可愛い顔立ち、平均的な胸、平均的な身長の少女だ。
でも残念かな、何と言うか上から目線。信じられない事に万札を広げて俺らに見せつけている。こりゃ絶対に反感買うぞと思っていたらクラスの大半がひらひら動く万札に反応して首を動かしていた。
俺のクラスメートたち、半分くらいは欲にくらんだ人間の目をしている。
「最終的にお金だよね」
「だな」
「仲良くしたらもらえるかな」
くずばっかりである。
「え、えーと、青空さん? 他に何か自己紹介はないの?」
結構面食らった様子の四季先生が勇気を出して尋ねていた。
「ありませんわ。貧乏人に教えてあげられる事なんて殆どありませんもの。ところで先生、私の席はどこですの?」
それだけいって先生に席を求めていた。
「あ、あの席だと思うけど……」
四季先生の指差す先には金色に輝く机が置いてあった。ご丁寧に最前列……青空奏の目の前に置かれている。
「気付きませんでしたわ」
「ありゃ、素で言ってるね」
千鶴がそういって頷いていた。
「本当かよ……『ですわ』とか『ですの』を素で言えるなんて凄い人間だな」
「そっちじゃないっ。多分、天然が入ってるっていってんだよっ」
後ろでまとめられた髪を眺めながら千鶴は口をにやけさせるのだった。
「ちょーっと放課後、校舎裏に呼び出してつついてやったらお金、くれるかも」
千鶴という人間が二日目だと言うのにわかってきた気がした。
そして、ある意味異彩を放っている最後の一人に俺は視線を向けるのだった。




