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おかしなおかしな教師近藤のPTへの道  作者: 柿井優嬉


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8/9

社会

 社会科の授業の時間に、誰かがドアを開け教室に入ってきたので視線を向けたところ、生徒たちは軽く驚きました。

 おそらく皆さん予測なさったでしょう通り、それは近藤だったのですが、なぜだか彼はちょんまげと着物の、侍の格好をしていました。

 そして、教卓にかっこよく両手を載せて、教え子たちに言いました。

「本日行うのは歴史だ」

 彼は、江戸時代のことを教えるのに、時代劇のように、芝居仕立てにしようと思いついたのです。なので、その姿だったのでした。

 それは、教科書を使うなどして言葉で説明するよりもわかりやすく、興味を引き、とても良いというくらいのアイデアだったかもしれません。

 ただ、なぜか近藤は、なにかにつけ、この台詞を口にしたのです。

「市中引き回しの刑にしてくれるわー!」

 何なの? それ。すごく気に入ってる感じだけど。そんな状況、実際はあったの?

 生徒たちは全員がそう思わずにはいられなかったのでした。

 さらに、「ブレイク」と述べ、一旦退出して、貴族の格好に着替えてきました。

 そして「オホホホホ」と優雅に笑ったりと貴族っぽい振る舞いをすると、蹴まりをし始めたのです。

 ところが、それがてんで下手なために、壁に思いきりぶつけて馬鹿でかい音をさせ、隣のクラスから別の教師がカンカンに怒った状態で来て、こっぴどく叱られる羽目になったのでした。

 近藤はもう一度教室を出ていって衣装替えを行い、再び侍の姿でやってきたのですけれども、直後に授業終了の時刻となり、こうしゃべりました。

「今日の授業は良かったろう? もし良くないという人がいたら、市中引き回しの刑にしてくれるわー!」

 え? それを言うためだけにまた侍姿になったってことなの?

 生徒たちは思い、ただただ呆れ果てました。

 そして近藤は、何が可笑しいのか、「カッカッカッカッカッ」と殿様のように高笑いをしながら教室を後にしていったのでした。


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