04.食事しながら改定対応
掃除もおわり、順番にお風呂に入ってさっぱりした状態で、全員が待合室に集まっていた。
待合室には机がどの位置からでもTVが見れるようにコの字に並べられている。
真ん中には炊飯器とみそ汁の入った鍋とおかずが置かれている。
「今日は唐揚げにしました」
智子が机の真ん中に皿を置く。
「醤油ベースと塩ベースとたくさん作ったからたくさんお食べ」
志帆も料理を並べながら言う。
「やった~!!智子さんの唐揚げ大好きッス」
大和が声を上げる。
「食べ過ぎないでよ?」
陽菜が大和を見る。
「善処します」
大和はすぐに返す。
「食べ過ぎる前提の返事じゃん」
陽菜がそのまま返す。
全員は笑いながら食事をとる。
「さて、みんな揃ったし……ご飯食べながら見ようか」
真人が声をかける。
直樹がTVを付ける。
リモコンを操作して、厚生労働省が作成した診療報酬改定の概要(歯科)の動画を視聴する。
画面が切り替わり、ゆっくりと聞き取りやすい女性の声で動画の説明がスタートする。
最初は動画の内容の説明。
診療報酬改定率。
改定内容のポイント。
順番に説明している。
最初は食べながら聞いていたが、いつのまにか手を止めて画面をみている。
「歯科外来物価対応料……」
真人が画面を見ながら呟く。
「ベースアップ評価料は別動画やって」
志帆が画面を見ながら言う。
「う~ん……。とりあえず今日は歯科の概要だけにしようか」
真人が返す。
「………ベースアップの対象職種……40歳未満の歯科医師と事務職員……ですか」
直樹が画面を見ながら言う。
「経営者は除くから真人さんはなしやね」
志帆が返す。
「僕と志帆さん以外が対象ってことかな?」
真人は腕を組み考える。
動画の説明だけを聞くならそうなのだろうとも思われる。
「う~ん……今年の3月までに現行のベースアップの届け出出している所は、かなり点数アップみたいですね」
大地が画面を見ながら言う。
「うちは……ちょっとそこまでまだ考えられてないから……ごめんね」
真人が言う。
「歯科技工所ベースアップ支援料………」
あすかが画面を見ながら呟く。
歯科技工所に補綴物の制作を委託しているから届け出は出せる。
「もし、出すのであればそこら辺の事務処理は任せてください」
直樹が言う。
「………う~ん。その前に技工所がないね」
真人が返す。
「ベースアップとかそこらへんは院長に任せるっす」
大和は口をもごもごさせながらいう。
「あんた………よく食べながらみれるわね。ちゃんと聞いてるの?」
陽菜が大和を見る。
「聞いてますよ~……。からあげうま~。あとこの油揚げの味噌汁もうま~」
大和は口をもごもごさせながら答える。
陽菜はあきれてため息をつく。
真人は苦笑しながら続きをきく。




