表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほほえみデンタルクリニック、異世界で開業しました  作者: ポン吉
第7章『ほほえみデンタル、改正のお知らせ』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
63/83

03.改定のお知らせ

直樹がリモコンを操作し、そのままテレビの電源を入れる。

暗かった画面がゆっくりと明るくなる。

そのまま画面が切り替わる。

テレビには『重要なお知らせ』とでかでかと文字が出ている。


「重要なお知らせ?」


真人が不思議そうに呟く。

直樹はリモコンを操作して重要なお知らせをクリックする。

するとページが切り替わる。

画面には『令和8年度診療報酬改定について』と表示されていた。


「え?改正について?」


志帆が目を見開く。

直樹が画面を動かしていく。

すると『令和8年度診療報酬改定の概要(歯科)』と書かれたPDFのファイルが表示される。


「これですね……」


直樹がそのファイルをクリックする。

次の瞬間、データが開かれる。


「え???」


真人が思わず声を漏らす。


「え?ここ異世界ですよ?」


大地も画面を見たまま口を開く。


「改正対応あるの!?」


智子も思わず声を上げる。

異世界に来たから関係ないと思っていた。

でもモニターには改正のお知らせ。


「………これは……どういう」


直樹は画面を見たまま小さく呟く。


「う~ん……概要……あ、でもなんか動画もある」


真人が画面を見ながら言う。

直樹もすぐに確認する。


「……見れそうですね。歯科に関する内容であれば約1時間ですね」


「みんな……見る?」


真人が振り返りながら声をかける。


「見ます!」


大地がすぐに答える。

その言葉に、ほかのスタッフたちも次々とうなずく。


「気になります」


「ここまで出てたら見たいです」


「むしろ見ないと怖いですよね……」


「あの改定、本当に来るんですね……」


スタッフ全員が画面を見つめている。

真人はその様子を見て、にっこり笑う。


「じゃあ早めに掃除を終わらせて一緒に見ようか」


「はい!」


全員がそろって返事をする。


「じゃぁ、夕ご飯もこちらで食べましょうか」


智子がそのまま口を開く。


「そうだねぇ………おなかもすいたし、お行儀悪いけど食べながら見ようか」


志帆も続ける。


「では、ミーティングルームの机といすをこちらに持ってきて準備しておきます」


直樹が待合室を見回しながら口を開く。

その言葉を聞いて、すずとつむぎもすぐに声をかける。


「待合室の椅子とか端っこに寄せておきますね」


「わたしも手伝います」


「ありがとう」


直樹が短く返す。

そのまま、それぞれが持ち場へ戻っていく。

陽菜はチェアサイドへ戻る。

大和は器具を片付けながら、美里に再び声を掛けられていた。


「だからちゃんと順番に片付けてって言ったよね?」


「すみませんって!!」


しおりとゆかは床掃除を再開する。

すずとつむぎは待合室の椅子を動かし始める。

智子は夕食の準備をするため、そのまま裏へ向かっていく。

真人はその様子を見ながら、もう一度テレビへ視線を向ける。

画面には変わらず『令和8年度診療報酬改定について』の文字が表示されていた。


「まさか異世界で改定対応するとはなぁ……」


真人が小さく呟く。


「本当にですよねぇ……」


その横で大地も苦笑する。

掃除の音と椅子を動かす音が待合室に広がっていく。

その中で、テレビの画面だけが静かに光っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ