↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほほえみデンタルクリニック、異世界で開業しました  作者: ポン吉
第14章『ほほえみデンタル、訪問診療とレセプト』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
120/127

04.打ち合わせのあとは

医療ギルドでの打ち合わせを終え、大地とあすかはほほえみデンタルへ戻るため歩いていた。

訪問診療についての話も進み、最初の日程も決まった。


「いやぁ……最初の日程決まったね」


大地が歩きながら言う。

隣を歩いていたあすかも頷いた。


「本当に……開始時間が10時から……う~ん……順調にいって11時までに終われば御の字?」


「そうだね。……そのあとは一旦医療ギルドに立ち寄って内容を説明して……。ま、日本と違うからそこは仕方ないか」


初回は患者の基本情報を確認し、口腔内診査を行う。

そこから治療計画を立てていくことになる。

実際にどれだけ時間がかかるのかは、やってみなければ分からない。

そのため、最初は1人だけにしている。


「ですね。協力してもらう以上、どんなことをしているのかの情報共有は大事ですからね」


大地は頷きながら歩みを進める。

医療ギルドには、訪問診療を始めるためにいろいろと協力してもらっている。

診療を行ったあと、どのようなことをしたのかを伝えることも必要になる。

日本で行っていた訪問診療とは違う部分もあるが、今はこの形で進めていくことになる。


しばらく歩いたところで、大地があすかへ声をかけた。


「……あのさ……あすかさん」


「はい?」


あすかが大地の方を向く。

それと同時に、大きな音が鳴った。


「………」


「………」


2人ともその場で黙る。

大地は少し間を置いてから口を開いた。


「……お腹すいたからどっか寄ってから帰らない?……って言おうと思ったのに遅かった……」


大地が照れ臭そうにつぶやいた。

あすかは一瞬黙ったあと、大きな声で笑いだす。


「いいですよ……あはは……。あ~~~最高のタイミング!」


「くっそ~~……地味にハズイ」


大地はそう言いながら歩みを進める。

あすかはまだ笑っていた。

そのまま2人は近くのお店に入って、少し遅めの昼食をとることにした。


店内に入り、空いている席へ座る。

2人はそれぞれメニュー表を手に取った。

大地は開いたページを見ながら、しばらく文字を追っていく。


「ん~……どんな料理か想像がつかない」


あすかもメニュー表を見ながら答える。


「それはそう」


書かれている文字は分かる。

何と書いてあるのかも読むことはできる。

だが、それが一体どういう料理なのかまでは分からない。

大地はページを変えながらメニュー表を見ていたが、どれを選べばいいのか決められなかった。


「……うん。こういう時は……」


大地はメニュー表をパタンと閉じて周りを見る。

あすかもその様子を見て、あぁっと納得する。

大地は周囲の席を見ながら、どんな料理を食べているのか確認した。


しばらくして、大地がひとつの席を見る。


「よし決めた。あすかさんは?」


「決めました」


大地は店員を呼ぶ。

店員が2人の席までやってくると、大地は隣の席を見ながら注文する。


「隣の席の人と同じメニューで」


あすかもすぐに続ける。


「あ、あたしも同じで」


「は~い」


店員は笑って席から遠ざかり、キッチンへとオーダーを伝える。

大地は店員を見送ってから、あすかを見る。


「ま、分からない時はこれが一番」


「間違いない」


2人が注文したのは、隣の客が食べているものと同じ料理だった。

隣の客の前には、肉の炒め物が置かれている。

なんの肉なのかまでは分からない。

それでも、料理からはとてもいい匂いが漂っていた。


大地は隣の料理を見ながら鼻を動かす。


(ん~~……いい匂い)


向かいに座るあすかも、同じように料理へ視線を向けている。


(お腹すいてきた……うううう。早く食べたい)


料理が運ばれてくるのを待ちながら、2人の視線は何度も隣の席へ向かっていた。

大地もあすかも、すでに十分腹が減っている。

目の前で肉料理を食べている姿を見ていれば、さらに空腹は強くなる。


2人の空腹は限界を迎えようとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。