表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノートクエスト  作者: 伊達柴紫
3章 封印とダンジョン
81/86

5話 治癒の術を失いしパーティー

 闇柱に封印されていた行動が解放される。しかしマナの治魔法だけが使えないでいた。

 

マナ「(私だけ使われた口術…?たしかに私は状況判断で否定的な思考したんじゃなくて、ルカが傷つけられる幻覚を…。)うっ」

 マナは親友が見るも無惨な状態にされる光景を思い出してしまう。

 

リク「もう夜中だし明日村に行って回復アイテムを購入しよう」

ルカ「リクとハルとマナは休んでて、夜番は私とナギ姉さんでやるから。いい?」

ナギ「あぁ」

ハル「(痛みが酷い、これは本当に骨折れてるなぁ。今までならすぐにマナに治してもらっていたからな、マナの存在がいかに大きかったか今一度思い知らされた)」


 こうして土国一日目勇者一行は辛勝し命を繋ぎとめたものの大打撃を受けてしまったのであった。


マナ「今ある分だけで応急処置は一応出来たけど、まだ二人とも戦闘は難しいと思う」

ナギ「大長落ちと闇柱がいて、ウチらが何も出来なかった状況でよく頑張ってくれたからな。ゆっくり休んでもらおう」

ルカ「明日から私達が頑張らないとね」

 ナギとルカは魔法が使えなくなって気落ちしているマナを気遣いながらも明日以降の話を続ける。そんな光景をリクは意識半分に聞いていた。


 ハルは痛みで一睡も出来なかった。免疫力も回復せず傷はむしろ悪化していたのであった。リクも何本か骨にひびが入っていた。戦闘どころか自由に歩くことも難しい。

ナギ「こんな荒野の真ん中で2人を置いてく訳にも行かないしどうする?」

 

ルカ「私の水魔法でとりあえず運ぶよ」

マナ「村に着いたら事情を話して休ませて貰おう。薬を買うか治療師に頼むお金ある?」

ルカ「私が持ってきた分で多分足りるはず。土国の中心都市までは相当距離あるから1番近い村の方がいいよね」

ナギ「じゃあ、フライ村に向かおう。ここからは普通に歩いて4時間程だ」

ルカ「わかった。暑さ対策と移動力アップに踊水[ダンス]使っていこう」

 リクとハルには水のベッドを作り、女子陣三人は足に水のスケート靴を履き滑走していく。


ハル「なんか僕情けない気持ちになるんだけど」

リク「俺もだ。迷惑かけちまってるな」

ルカ「いいの。二人は大長10を倒したんでしょ。何も出来なかった私に移動は任せて」


 

ナギ「ナイスアシスト」

ルカ「ナギ姉さんも、あんなに速くマナの言葉に反応して、魔物の弱点見抜いて斬りさくなんて凄いよ」

ナギ「魔物の勉強してきたのが役に立ったな」

ルカ「もうすぐで村?」

ナギ「ん。そうだな、あと10分もすれば着く予定だ」

 

マナ「(私だけなんの役にも立っていない。どうしよう足を引っ張っちゃってる。ハルとリクが動けないのは私のせい、二人の分まで頑張らないといけないのにむしろ守られる対象として負担にしちゃっている)」

 

 道中魔物に何度か襲われたが、マナの感知とナギの先制攻撃、ルカの防御と援護で難を逃れていた。マナの治魔法と回復薬がないこの状況では少しの傷も致命傷につながりかねない。5人に緊張が走っていた。


 ルカの膨大なMP量と風国で強化されたナギの力のおかげで大抵の魔物は倒せていたが、そんな中にひょんと、このパーティーの弱点をつく魔物が現れた。

 

ナギ「こいつはイワゴロだ」

 岩に腕が生え、目のついた魔物三体が立ちはだかる。

ナギ「硬い」

 ナギの刃はイワゴロには通らない。ルカの水魔法もダメージを受けていない様子である。

 

ハル「ルカ、水で移動させてあいつら同士ぶつけるのは?」

ルカ「(あの技はMPを消耗してしまう)やってみる」

 ハルは横になりながら戦況を把握し的確な作戦を立てていた。しかし自分で実行できないので完全にハルの思惑通りにはならない、が道中の戦闘はナギの特技がそれもカバーできていた。今は近くにナギがいないのでルカが作戦を遂行する。

ナギ「(なるほど!)」

 

 ナギはルカの魔法の通り道を作るため退く。ルカの三本の水のチューブはイワゴロ達を飲み込みお互いの体を衝突させる。しかし、2体の体は砕け散ったが1体だけ軽い傷こそあれど平気に生き残っていた。

 ナギが4人の元へ戻ってくる。

ナギ「硬度も個体差があるみたいだ」

 

 話している5人に転がりながら突進するイワゴロをルカの水の塀が勢いを殺し、そのまま軌道を逸らさせる。

マナ「地面も岩盤じゃないから高い所から落としても埋まるだけだよね」

ナギ「多分そうだな」

リク「倒せねぇんなら埋めちゃえばいんじゃねぇか」


 5人は再び歩み始める、彼らが通った後には数体のイワゴロ達が体半分を地面に埋められていたという。


 

ナギ「あれだ。フライ村だな」

ルカ「なんか…」

リク「どうしたんだ?」

ルカ「崩れてる建物が少し多くない?」

マナ「うん。魔物の気配はしないけど襲われた後かもしれない」

ナギ「助けて貰うより先に助けてあげないといけないかもしれないな」

 

リク「ん?」

ハル「あれ?」

 リクとハルを乗せたウォーターベッドがちゃぷちゃぷと波打ち水がはねる。

ナギ「揺れてる。(気持ち悪い)」

マナ「揺れてる?」

 直後大きな横揺れが彼らを襲う。

 

ルカ「うわっ。魔物?」

マナ「近くには感じないよ。地中からも感じない」

 すぐに揺れは収まる。

 

ナギ「ちょっと体調悪いから、草むら行ってくる」

ルカ「わかった。これ、本で読んだことある地震ってやつじゃないかな?でもこの国の地震は火山の活動によるものだって書いてあったけど」

リク「あぁ。大体はスピリタス火山のせいだな」

ルカ「ここからは全然近くないよね」

リク「そうだな」

 

ナギ「とりあえずフライ村で聞き込みだな」

 口元を拭き、少し顔の青ざめたナギが戻りながらそう次の方針をのべた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ