25話 VS.大長3グー①
~~~オミクロン島どこかにある魔王城~~~
大長4「ハクガン殿は例の勇者の継人の少年達にやられたようだ」
大長5「あのおじいちゃん嫌いだったのよねぇ、でも闇柱に僧侶の子の治魔法封印されたんでしょ、ダンジョン入るんならそこで死ぬわよ」
大長2「ゲゾルも、ダンジョン向かうらしいよ~」
大長1「あいつは、腐っても大長8だ。負けは許されん」
大長5「許されんっていうか、ありえないわ。ねぇフィロス今回の議題ってなんだっけ?」
長い白髪の女性の魔物は、鬼の仮面を付けた大長1に話しかけるが無視されてしまう。
大長5「ねぇ、聞いてるの?あんたに言ってるんだけど!なんで無視すんのよ!」
大長2「今回の議題はどうやって光マスターを倒すかだよ~あの老人1人で俺ら大長数体と戦う力があるからね~」
水色の髪を揺らしながらメガネをかけた男は無視された女性に話しかける。
大長4「闇柱と大長数体で挑んでも、ラムダと光マスターだけは落とせなかった。レメラはその襲撃に参加していた筈だったな」
大長5「そうね。一言でいうと私達より化け物よ。闇柱の封印には引っかからないし、この前死んだ『石化』のビームも当たらないし、私の能力も通用しなかった。結局は、小長とか大長落ちに時間を稼がせて逃げる人間達を襲ったわ」
大長2「結構良い策作ったつもりだったんだけどね~
思いのほかに治マスターと副光マスターもやり手で追い返されちゃったね」
大長の1、2、4は常に魔王城にいるので光国襲撃には参加していなかった。その最上位の大長がいない状況かつ人類最強が前線に出ていた状況でも悲しき結果となってしまったのだ。
大長2「次のラムダ襲撃には、グーも参加させて大長8、7、6、3と闇柱とドクターに行かせようかな」
大長5「何よ私は戦力外通告って言うの?」
大長2「いいや、レメラは水国でやる事あるし万が一があったら俺らも寂しいからね」
大長5「ふ、ふーん。なるほどね」
大長4「それなら、彼らもこの会議に参加させた方が良いのではないか?」
大長2「んまーそうなんだけど、下の奴らうるさいの多いじゃん。そーいうのは1人で十分かなーって」
大長2はレメラの方を見つめる。
大長5「ふんっ」
大長2「ん~うるさいけど、呼ぶかー」
大長7のボンバと6のゼルガ・ツトガが呼び出される。
ゼルガ「こんな真昼間から何の用だよ」
ボンバ「うるせぇな黙って聞けよ」
ツトガ「まぁまぁ」
ボンバ「『結界』がいない忍村でしっぽ巻いて逃げたんだろ」
ゼルガ「あぁん?やろうってのか!胸に真ん丸開けてやるぜ」
大長2 「違うよボンバくん、二人は僕が『千里眼』を奪う為の囮さ。まだ二人には風と雷のマスターを同時には相手できないからさ許してあげてよ」
ボンバ「…わかった」
ゼルガ「ちっ」
大長2 「なんか文句あるかい?ゼルガ」
ゼルガ「ねぇよ。で光マスターを倒す算段はついたのか?」
大長5「まったく…あんたらムードメーカーのグーいないと静かに話し合う事も出来ないの?」
大長2「グーが恋しいよ、人間の大会なんて出てないで帰ってきてほしいね~」
~~~土国 グリル村~~~
第2回戦初戦は、岩マスターが決勝に駒を進めた。そして続く大長3グーとハルの試合が始まろうとしていた。
グー「ハル兄ちゃん、楽しもうね!」
ハル「う、うん」
グー「えへへ、やっと戦える。さっきのリク兄ちゃんとの戦いもすんごい楽しかったよ!」
ハル「ありがとう(まるで友達や弟の様に話しかけてくるな僕らの事しってるのかな)」
グー「柱2人とハクガンおじいちゃんを倒したんだってね。あっ」
グーは慌てて口を塞ぐ。
ハル「ハクガンおじいちゃん?……君がマナの感知した魔物だな」
グー「や、やっぱり今のなし!感知したってそういう能力の子がいるの?マナ姉ちゃんかルカ姉ちゃんだよね」
ハル「もう聞き捨て出来ない。悪いが試合をすぐ終わらせて魔物軍の情報を吐かせる」
グー「バレちゃったなら自己紹介しようかな。僕は大長3グーだよ!よろしくね」
グーは空間の壁に沿って岩の壁を貼っていく。周りの観客からは中の様子が見えなくなる。
ハル「何をするつもりだ…」
グー「この空間外からの攻撃は中に入っちゃうから邪魔されない為の壁だよ!」
ハル「(外のリク達に伝える術もない、ここで色々と情報を暴いて空間解除された後のアドバンテージを増やさなきゃ)」
ハルは大長3と聞いても不思議とあまり震えていなかった。ダメージを受けない空間とグーの人柄のせいだろうか。
グーは自身の手元に、子供のグーの掌サイズのゴーレムを作る。そして、それを操りハルへと向かわせる。
ハル「フレアゴーレムを作ったのは君か」
グー「そうだよ!戦闘初心者には良心的な硬度だったでしょ!今作ったその子の硬度はあれの10倍だよ!」
小さなゴーレムはその小さな手でハルの頬を殴る。その大きさには似合わずハルは全身ごと吹き飛ばされる。
ハル「(今の一撃で2割は持ってかれた。集中しろゴーレムを出す戦闘方法は既知の情報だ。もっともっと引き出せ)」
グーは楽しげに鼻歌を歌いながら、ハルと極小ゴーレムとの戦いを見ている。
ハル「(こいつは速くて硬い。それなら相手の速さも利用してやる)対抗閃斬!」
ゴーレムの首と胴体が離れる。頭が地面にコツンと落ち、ドスンと胴体が落ちる。
グー「流石にやるね!じゃあ、次は今のパワー15倍だよ!頑張って防いでね!」
グーと同じ程度の大きさのゴーレムがハルにどしどしと近づいていく。
ハル「(次はパワータイプか、こいつを避けて大長を斬る!)」
ハルが距離を取りつつゴーレムの横を抜けようとした瞬間、ハルの横腹に深々とゴーレムの腕が突き刺さる。
ハル「!?」
グー「言ったでしょ、今の奴のパワー15倍って。さっきのゴーレムとスピードは同じだよ、あれ?もうおしまいなんだね。ちょっと拍子抜けだよ。お兄ちゃんの強みは対策を練る力に秀でていること、弱みは初見への対応がちょっと遅いとこだね」
無念にも空間が縮んでいく。




