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序章
此処から先は新章となり、メンバーや環境もがらりと変わります。
新しくなった『戦慄のクオリア』をよろしくお願いします。
ある日、僕は穏やかな顔をした彼女に言った。
「お願いがあります」と。
すると彼女はとても優し気な目で僕を捉えた。
『もし、僕が死んでも僕のことを忘れないでください』
あの時、僕は彼女にそう言おうとした。でも、言えなかった。
今になって思う、言わなくて良かったと。
そんなことを言ったらあの人は優しい人だから、きっと傷つけてしまう。傷を負わせてしまう。
あなたは優しくて、強い人だから、僕の死も仲間の死も全てを背負おうとしてしまう。誰のせいでもないのに。
強いあなたが格好良くて、羨ましくて憧れました。そして、誰にも見せない弱さを知った時、本当の意味で僕はあなたに恋をした。
――――――だから、お願いです神様
どうか、其の願いだけは叶えないでください。
其れが僕のただ一つの願い。




