↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの魔法使い  作者: 暦海


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/26

アイラさん

「……ねえ、ユリアさん。ちょっと、お話があるんだけど」



 それから、数日後の放課後のこと。

 中庭へと向かうべく二人で廊下を歩いていると、ふと後方から躊躇いがちな声が。まあ、誰の声かは確認するまでもないんだけど……ともあれ、振り向くとそこにはアイラさんの姿が。そして、心做こころなしかユリアさんへの視線が少し――



「……最近、ずっとハンスと一緒にいる気がするんだけど……なんで?」

「……なんで、と言われましても。そもそも、だとしたらなにか問題でも?」


 鋭い視線で問いかけるアイラさんに、怪訝そうに尋ね返すユリアさん。……うーん、ずっと一緒に、というほどではないと思うんだけど……でも、今みたいに、こうして僕らが一緒にいるのを怪訝に思うのはごくごく自然なことで。……でも、僕に対してならともかく、どうしてユリアさんを睨んでいるのだろう?


「……なにか問題でもって……知ってるよね? ユリアさんと一緒にいるせいで、ハンスがみんなから色々と言われてること。こんなの、ハンスが可哀そうだよ」

「色々? いったい、私達に関して何を言われているのでしょう?」

「……知ってるくせに。何もできない無能のくせにユリアさんの隣にいるなんて許せない、とか、月とすっぽんで全然釣り合ってないとか。昨日だって、ハンスが一人の時に、アルベルトくんとティナさんに色々と嫌味を言われてたし」

「……無能、ですか。……まあ、そこに関してはひとまず措いておきましょう。彼のことを何も知らない人達にはそう映るのでしょうし。ですが、釣り合っていないというのはいただけませんね。美男美女同士、十分にお似合いだと思うのですが」

「釣り合ってないじゃない! ……確かに、美男美女だとは思うけど……でも、ハンスなんて顔が可愛いのと優しいところ以外、なんの取り柄もないじゃない!」

「……それって、容姿と性格は良い、ということですよね? それは、大方どなたにとっても高印象となる因子かと思うのですが……ともあれ、私達が一緒にいるかどうかは私達自身が決めること。言わずもがな、貴女には何ら関係のないことです。行きますよ、ハンス」

「……へっ? あっ、はい……」



 アイラさんの視線に怯むことなく、毅然としたご様子で応対をするユリアさん。そして、悠然と身体をひるがえし再び歩みを進めていく。一方、僕は困惑しつつアイラさんへと会釈、そして困惑しつつユリアさんの後をついていく。……えっと、いいのかな? まあ、僕が口を出す雰囲気じゃないのは流石に分かるけども。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。