番外編〜わたしと僕のポジション〜
昔から可愛いものが大好きで。
服も物も、なんでも可愛いものが好きだった。
見た目もさ⋯⋯女の子みたいに華奢だから、昔から女の子って間違えられるんだよねぇ。
でもさ。わたしは、男の子なんだよね。
初恋は小学生の時。1個年上のみきちゃん。
元気いっぱいなおねぇさん。
でも⋯⋯わたしは「妹ポジション」。
相手にしてもらうこともなく、あっという間に儚く消えた。
まぁ、初恋なんかそんなもんだよね。
高校に入って、初めての頃⋯⋯出会ったのはまなちゃん。
目がクリッとした可愛い子。
小柄なわたしより小さくて、可愛いんだよね。
ニコニコ笑っていて、まなちゃんの周りはいつも穏やかで。
話も盛り上がる。
「お菊ちゃん!」ってニコニコ声かけられると⋯⋯嬉しくて。
見てるだけで幸せになる。⋯⋯天使なんだよ!
でもまなちゃんには、ナイトが2人もついていて。
いつも、そのなかで楽しそうに過ごしているまなちゃん。
でも嫌味っぽくなくて、みんなのことを気にかけているみんなの人気者。
わたしのスキルもさ、『女の勘』なんだけど。
結構バカにされてたんだけどさ。
「すごい!! こんな能力ないよ!」って、本気で褒めてくれて⋯⋯
わたしの『女の勘』も、本気で信じて頼ってくれた。
その時から、まなちゃんは特別になった。
まぁ、ナイトが結構付きっきりでさ。
隙に入るのはなかなか大変なんだよね。
だから今は、女友達ポジション。
でも⋯⋯まぁ⋯⋯ナイト?のうちひとりは⋯⋯なんか違うんだよね!
多分あれは、好きとかじゃない。別の何か。
あまり近づけちゃいけないって、女の勘がビンビンしてる。
海くんは、ダダ漏れしてるけど(笑)
当のまなちゃんには、まったく気が付かれてないけどね。
そんな感じで、ちょっと鈍感で、世界一可愛いまなちゃん。
だからね。
⋯⋯僕のこの『勘』は、絶対に外れない。
だからこそ――まなちゃんの笑顔は、僕が裏からしっかり守ってあげるんだから。
でも、ちゃんと意識はさせないと、いつまでもポジションは変わらない⋯⋯。
「まなちゃん!おはよ〜!」
学校の門の前で、海くんとやってくるまなちゃん。
あれから色々あって、ナイトはひとりになったけどね。相変わらず海くんとまなちゃんは一緒にいる。
「あ!お菊ちゃん!おはよう〜!」
「まなちゃん今日、ケーキ食べ行かない?」
「えー!いくいく!」
まなちゃんは目をキラキラさせて喜ぶ。
海くんは⋯⋯。
しかたないなぁ。そんな顔すんな!お前!一番いいポジションにいるんだからね!!自覚をもっとしろ!
まぁ⋯⋯してるんだろうけど⋯⋯。
関係が崩れるのってやっぱり怖いもんね。
⋯⋯そんな顔してるなよ⋯⋯本当にさぁ⋯⋯。
僕は小さくため息をつくと海くんを見る。
「海くんも行く?」
僕が、視線を向けると。
「お!おう!いくいく。」
そんなホッとした顔しやがって。
まぁ、海くんの幼馴染ポジションなんか、それ以上になるのはなかなかむずかしいか⋯⋯。
だから、僕のが一歩リードだから。
「まなちゃん。髪の毛にゴミ付いてるよ。⋯⋯サラサラの髪の毛。今日もかわいいね」
髪の毛をフワっと優しく触る。
不意に触れられて、ドキっとしたように僕を見るまなちゃん。
ふふふふ。
そうやって、どんどん意識してね?
他にも出てきてるライバルになんか負けてらんないんだから!
「まなちゃん!いこ〜!」
僕はまなちゃんの手を握ると歩き出した。
【お知らせ】
ご愛読ありがとうございます!
本編第一部と第二部を繋ぐ『番外編〜わたしと僕のポジション〜』をお届けしました!
そしてそろそろ『第二部』がスタートを計画してます!
新体制での、さらに激化する(?)まなみを巡る争い、そして迫り来る新たな影――。
新展開もぜひお楽しみにしていただけたら嬉しいく思います。
少しでも面白い!興味あると思ったら、ご評価いただけたら励みになります!




