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潜入

何回か来た、よーちゃんの家。

大きなお屋敷の今日は裏にいる。裏は比較的入りやすいとこがあるんだって。スズメさんの誘導でこっそり裏手に回って敷地内にいるとこ。

流石だよね⋯⋯スズメさん。

「ねぇ。洋くんの悪い企みをしてる資料とかさ⋯⋯屋敷の中じゃないと思うんだよね。」

不意にお菊ちゃんがつぶやく。

どういうこと?

私が首をかしげると。

「僕ならね、そんな秘密なもの部屋には置かないと思うんだよね。どっか人に分からないようなさ⋯⋯秘密なとこに置いておくと思うんだよね。」

お菊ちゃんはそう言って辺りを見回す。

「そういえば。スズメは、外の小屋にいるネズミから預かったって昨日言ってたぞ。」

海が思い出したように言った。

「ほら!そこはどこなんだろう。」

お菊ちゃんがキョロキョロ辺りを見回す。

すると。

カサカサと音がして。

「わ!ネズミさんだ!」

足元にネズミが一匹。

「やっぱ、いいお屋敷のネズミは毛並みが違うね⋯⋯。ふさふさじゃん。」

お菊ちゃんが感心してつぶやいた。

「お?こっちだってよ!ついてこいって!」

海がネズミさんの言葉を聞き取ると

屋敷の裏手の林の中を進むと。小さな小屋が見えた。

「あんなところに小屋?」

見た目はボロボロでこんなところに大切なものがあるようには到底見えない。

こんなとこになんであるの?って思うくらい。ボロボロなの。物置小屋かなぁ?

「ふーん。こういうとこのが隠しやすいよねぇ。」

お菊ちゃんがそう言ってドアを開けようとしたけど開かないの。

「頑丈に施錠してるかんじだね。」

ケンケンがドアを見ながらそう言った。

「でもさここに何かありそうだよね。」

桜井君が窓から中をのぞき込む。

中は何も見えない。窓が⋯⋯マジックミラーみたくなってるのかな?中は何も見えない。

「お?!穴があるのか?」

ネズミさんからそう言われた海が

「こっちだって!」

皆でネズミの後を追って小屋の裏手に回ると。

小動物の入れる小さな穴がある。

「ネズミさんがスズメさんにくれた紙あったでしょ?あれがもっと書いてあるのってないのかな?」

私がネズミさんに声をかけると。

「ん?あーなるほど。その紙は、古い本から落ちた紙らしい。どの本はわかるけど。ただネズミやスズメじゃぁ持ってこれないって。」

確かに⋯⋯。

『ピー!ナラ、オレが行く!ピー!』

ピーちゃんはそう言って、穴にグイグイ体をねじ込ませて、ネズミさんと入っていった。


『ピー!お待タセー!ピー』

ピーちゃんがネズミさんと戻ってくる。

「おお?おかえり。」

でもピーちゃんは何も持ってない。

『ピー!ほらよ!ぐぇっ』

ピーちゃんは口を開けると

どさっと1冊の薄い本が目の前に⋯⋯。

ピーちゃんは口から本を吐き出した。

ええっ?!

「ぴ!ピーちゃん?!そ、そんな物飲み込めるの?!だ、大丈夫なの?!」

私は本を拾い上げるとピーちゃんの体をさする。

『ん?!言ッテナカッタカ?!オレ!物運ベル!ピー!』

運べるなんてもんじゃないじゃん⋯⋯。

「おま⋯⋯ペリカンかよ⋯⋯」

海はピーちゃんを見つめてそうつぶやくと。

『ピー!ナンダ!おら!』

「いてててて。」

ピーちゃんは海の頭に乗ってツンツンつついていた。


「この本!能力喰いの本だよ!」

桜井君が本をペラペラめくって

「あ!このページ切れてる!ここだね。昨日スズメさんが持ってきてくれたページ!」

桜井君がそのページに昨日の紙を合わせる。

桜井君が本の中身をみようとしている時。

「ねぇ?後はもどってからでいいんじゃないの?洋平君が戻ってきちゃったら大変だよ!?まなみちゃんのママの所にいかないと!」

たっつんが慌ててそう言った。

確かに!!

桜井君から本を預かると、私は本を胸に抱える。

そして、

私達は裏口へ戻ると、こっそり入り込む。

見つからずに2階まで⋯⋯

行けるわけないよね!

何人かの人が

「侵入者だ!」

集まってくる。

ヤバい!結構いるんじゃない?!

と⋯⋯ヒューっと冷たい鋭い風が辺りに走る。

ドッ!と衝撃波みたいに空気が爆発して、男たちの体が壁に叩きつけられた!

「わぁぁ!」

数人の屋敷の男の人が風に巻き込まれて弾き飛ばされた。

「なんとかここは足止めするから!どんどん人がくるから!早く行くんだ!」

ケンケンはそう言って私達を見る。

2階への階段付近で何人もの屋敷の人達に囲まれる。

ケンケンが風の力を使って弾き飛ばしたその瞬間

「んんんんー!!!縛り上げちゃう!!」

たっつんがそう言うとたっつんの髪がみるみる伸びて⋯⋯。

そして、生き物みたいにウネウネとうごめいて、男たちの手足をバチバチッ!と一瞬で縛り上げる。

ええええっ?!

「まなみちゃん!早く!2階に行って!ここは僕も手伝える!」

たっつん!!!

「すごい!たっつんの髪の毛が!」

桜井君が驚いて見つめている。

「行くよ!まなちゃん!!海君!桜井君!2階!」

お菊ちゃんの掛け声とともに2階へ駆け上がる。

「2階の奥の部屋だ!」

海がそう言う。

2階の部屋の前には4人の大柄の男の人。

「見張りが4人か!なんとかする!」

『ピー!オレも!オレもだ!海!力を貸ス!ピー!』

海の足元から見たこともない数の蜘蛛がその4人に向かって進んでいく。

「ぎゃぁぁ!何だこれ!蜘蛛?!なんでこんなに?!」

見張りの4人は大きな声を出してのたうち回る。

すると、その音を聞いてまた何人かの屋敷の人が駆け寄ってくる。

「結構人数いるな!ここはオレが何とかしとくから!はやく部屋の中へ入れ!桜井!蜘蛛でゆるんだその男を何とか足止めできないか?!」

海がそう言うと

「いける!ぼく、これでも柔道黒帯だから!」

蜘蛛でのたうち回る見張りを桜井君は投げ飛ばした。

ひぇ~。すごい!!

後ろからは、

「ぎゃぁ~ネズミがなんでこんなに?!?!」

屋敷の人が驚いて叫けんでいた。

その足元には数十匹のネズミ。

⋯⋯ネズミは⋯⋯びっくりするよねぇ⋯⋯。

「まなみを頼んだぞ!」

海の声。

お菊ちゃんは頷くと

「まなちゃん!早く部屋の中に!」

お菊ちゃんがドアを開く。

ドアは鍵はかかっていなかった。

お菊ちゃんと2人で中に飛び込むと。

「ママ!!!」

そこにママがいた。

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