夢のみかた⋯⋯
よーちゃんはなんでそこまで⋯⋯。
お菊ちゃんに案内された可愛いベッドのお部屋で横になる。
なんか色々考えていると
『ピー!まなみ?寝レナイノカ?ピー』
枕元にピーちゃんがいてくれて。心配そうに私を見る。
「ううん。大丈夫。寝るね。」
私は布団をかけて目をつぶる。
「あれ?ここは?」
そこはこの間行ったよーちゃんちの玄関?
そこによーちゃんがいた。
「まなみ!探したよ?僕の大切なまなみ?これからはずっと一緒にいようね?」
え?
よーちゃんはニッコリ笑って私の目の前に歩み寄ってくる。
やだ!こないで!
「やだ」
私はあとずさりする。
「そんな事してると皆どうなるか⋯⋯」
どういうこと?
目を見開く私を、意地悪そうな目で見つめるよーちゃん。
そして私に手を伸ばし。私を引き寄せようとする。
その瞬間⋯⋯
パリン⋯⋯
え?!
目の前でよーちゃんの指先が⋯⋯
パラパラパラ⋯⋯砂のように崩れ去り⋯⋯
え?!
「おぉぉぉぉ〜」
おぞましい叫び声。
その声の後に⋯⋯
パラパラパラ⋯⋯
よーちゃんの体が、砂となって崩れ落ちていく。
「よ!よーちゃん?!」
「きゃぁぁー!」
ガバっ。
はっ!ここは?!ここはどこ?!
え?!
『ピー!まなみ!まなみ!ナンダ!どうした?!ピー』
え?
ここは布団。
お菊ちゃんの家⋯⋯
あれ?
『ピー!何か夢見たか?!ピー!』
ピーちゃんが私の肩に乗って私を心配そうに見る。
「まなみ!なんかあったのか?!」
扉が勢いよく開く。
海とケンケンがそこにはいた。
わ!2人とも来てくれたんだ。
「ごめんね。ちょっと変な夢見ちゃって。」
私が申し訳なさそうに言うと。
「どんな夢を見たの?あ。話したくないならいいよ?」
ケンケンが優しく私を見る。
「ううん。大したことない夢なの。ごめんね驚かせて。」
『ピー!大丈夫か?!オレがイルカラ!大丈夫だ!ピー。』
ピーちゃんがそう言って布団の上にのる。
「大丈夫。ごめんね。」
2人は頷くと自分達の部屋に戻っていった。
「ピーちゃんありがとう。」
『ピー、何か変ナ夢見タカ?ピー』
「うん。よーちゃんの夢。ちょっと怖かった。」
『そうか⋯⋯。ピー。まなみ!早く寝ロ!ピー』
ピーちゃんはそれ以上何も言わず私をベッドへ促した。
なんか嫌な夢だった。
そんなことを思いながら、眠りについた。
「まなみ様!まなみ様!」
んん??
はっ!ここ。
夢の洋館だ!
「あ!私またここに来ちゃったんだ。」
私がキョロキョロあたりを見回すと。
「ここはまなみ様の館ですからね。いつでもお越しください。」
「はい!そういえば名前聞きました。ヨッシーって言ってました。ピーちゃんが。」
「ヨッシーですか⋯⋯。
まなみ様。少しずつ能力の使い方を分かってきてるようです。未来をみる力は、強く見たいものを思ったときに現れます。」
「え?さっき見た夢はもしかして⋯⋯」
私がそうつぶやいた瞬間。
フワっとした感覚。
目の前が薄れていき⋯⋯。
どんどん眠くなってきて⋯⋯私は眠りについた。
⋯⋯。
フッと目が覚める。
ベッドの上。隣でピーちゃんが寝てる。
ああ。もう朝かな?
「ピーちゃん朝だよ?」
『ピー!ハラヘッタ!!ピー!!』
元気よくピーちゃんが起きた。
「おはようピーちゃん」
『ピー!まなみ!大丈夫か?!ピー』
ピーちゃんが私の顔を覗き込む。
「うん。大丈夫。今日はママを助けにいきたい。」
私は着替えをしてみんなのいる部屋へ向かった。
「まなちゃん!その洋服似合う〜!やっぱ僕が選んだ服のがかわいいよ!」
そう、今日はお菊ちゃんが選んでくれた服なの。
かわいいチェックのワンピース。
裾がふわっとしてて可愛いんだ。
「今朝父から連絡がきたんだ。」
ケンケンが私達の顔を見回す。
何かあったの?
心配そうな私達の顔を見るとケンケンは、真剣な顔をして。
「今日西家の次期当主のお披露目があるらしい。」
そう⋯⋯なんだ。
「ちょっとまって。てことは。」
桜井君がニヤっと笑う。
「洋平がいないうちに、まなみママを取り戻しに行けるってことだな!」
海がそう言って。グッと手のひらを握る。
「よし。支度をして洋くんち乗り込もう。入り込みやすいよね。だって、次期当主がおでかけなんだもん。」
お菊ちゃんも嬉しそうにそう言った。
「逆に警備が厳しいこともないかな?」
ケンケンは慎重そうな顔をする。
「まぁ。そういうこともあるだろうけど。でも多分さ、洋平君みたいなタイプはさ、自分より強いものをおいておかないから。意外と何とかなるかもね。洋平君いないときのが。」
桜井君はそう言って。私達を見た。
確かに。そんな気がする。
「じゃあ、洋くんちへ乗り込んで、まなちゃんのママをまず取り返そう。あとは⋯⋯ねぇ?ケンケン。洋ちゃんが本当に禁忌を犯した場合。何も罪に問われないの?」
お菊ちゃんはケンケンにそう聞いた。
ケンケンはそれを聞いて頷くと。
「本当に能力喰いなら、そんな危険な人物が当主となるのはありえない。西家は一族ごと連座で捕まって、家ごと潰されることになるよ。」
一族は追放されるってことかな⋯⋯。
能力喰いはそれくらい重い罪なんだ⋯⋯。
もし、本当によーちゃんがそれをしたのなら⋯⋯。
「でも能力喰いをしたことを証明できるのか?」
海がそう言うと、たっつんも
「確かにそれだよね。あ。ひとまず、桜井君が解読した能力喰いのことが書いてある紙みたいなさ、もっと他にもそういう資料とかあったりしないのかな?」
そう考えながらつぶやくと⋯⋯。
「多分⋯⋯あると思うそういう資料が。本当は普通の人が見てはいけない禁忌の資料が。洋くんちに。僕の勘だけどね。」
お菊ちゃんがそう言った。
お菊ちゃんの『女の勘』はあたるから⋯⋯




