表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
35/56

夢の中でのお願いは⋯⋯

『まなちゃっ!まなちゃん!』

んんん?

不意に声をかけられる。

んん?

目を開けると。

空。

夜空の中にいた。

ええっ?!空っ?!

私は空にぷかぷか浮いていた。

え?!どういうこと?!


文化祭は大盛況に終わって。

なんと!私達のクラスがアンケートで1位!

みんなで大喜びして。

打ち上げを来週しよう!って大騒ぎしてたの。

本当に素敵な文化祭だった!!


で、

家に帰ってもう疲れはてて、眠くてすぐ寝たはずなのに!?空?! 

私!浮いてる?!

えええっ?!

なんで?!

『まなちゃん!大丈夫?』

目の前にふわふわ浮かぶお菊ちゃん。

「おっ!お菊ちゃん!どうしたの?!」

ここ空だよ?!

え?!どういうこと?!

『まなちゃん。ごめん!わたし⋯⋯しくっちゃった!』

え?!

「お菊ちゃん?なにがあったの?」

『まさかあんなに執着してると思わなくて⋯⋯。 

あんなに危険なやつだったなんて⋯⋯。

しばらくそばで守ってあげられなそうなの。』

え?

「お菊ちゃんどういうこと?!」

『あと。もう時間もないや。

これね!お守り。我が家に代々伝わるお守りなの。

たまたまアイドル衣装にポケットがなくて⋯⋯。持ち歩かなかったんだ。

肌身はなさないで持ってたら変わってたかもしれないな⋯⋯。』

え?どういうこと?

「お菊ちゃん?」

『ごめんね。まなちゃん。このお守りが。私の代わりに少しでも守ってくれますように⋯⋯。』

お菊ちゃんは私の右手にそれを握らすと。

『もう時間だ。しばらく会えないけど。大丈夫!わたし頑張るから!

まなちゃん!いーい?!洋平くんはまなちゃんの運命の人じゃないからね!

あの人は⋯⋯⋯⋯⋯だから。』

何?最後の言葉が聞こえない。

パッと目の前からお菊ちゃんが消えた。

え?

どういうこと?


⋯⋯。


「はっ!」

ガバっと目が覚める。

え?!朝?

あれは⋯⋯夢だったの?

右手に違和感があって。

右手をあげる。

「!これ。」

お菊ちゃんに夢で渡された。お守りだった。 

やけにリアルな夢。

いつもぼんやりなのに。内容を覚えている。

お菊ちゃん!!

しばらく会えないって言ってなかった?

どういうこと?

右手のお守りを見つめる。


「で!電話!」

私は我に返って、携帯電話を取り出すと。お菊ちゃんにかける。

⋯⋯繋がらない?

学校に行けば会える?

私は何か胸騒ぎがして⋯⋯。

慌てて制服に着替える。

慌てて部屋を出て。

玄関に向かう。

「あらっ?まなみ随分早いのね。まだ海くんも洋平くんもきていないわよ?」

ママが珍しいものをみる目で私を見る。

「ちょっと気になることがあるから。早く行くねー。海とよーちゃん来たらそう伝えて?」

私はママにそう言うと家を飛び出した。

お菊ちゃん。学校来るよね?!

大丈夫だよね?

私は走ってお菊ちゃんのお屋敷に向かうことにしたの。

学校にはまだ早い!お菊ちゃんちに行って確かめたほうが早い!


「まなみー!」

不意に後ろから声がかかる。

振り返ると。後ろに黒い車。

車の窓があき顔が見える。

「ケンケン?」

「まなみ?どうしたの?学校とは逆方向だけど?」

ケンケンが私にそう言うけど。

もう説明してる暇がなくて。 

「お菊ちゃんちにいかないと!お菊ちゃんが!」

「わかった。乗って?」

ケンケンは私を車に乗せる。

私を車に乗せると車は走り出す。

「まなみ。何があったの?」

「え⋯⋯。」

私は戸惑ってあたりを見る。

「大丈夫。ここは僕たち2人だけ。誰もいない。」

ケンケンの風の中⋯⋯。

私はケンケンを見つめ口を開く。

「お菊ちゃんが!夢で。しくじったって言うの!しばらく会えないって!それで私を守るお守りをくれて。」

わたしは右手で握るお守りを見せる。

「⋯⋯。落ち着いて。もう少し詳しく説明して。

夢の話を思い出して?」

ケンケンはそう言って、私の手を握る。

何かが手から流れ込む⋯⋯。

すうっと気持ちが落ち着いてくる⋯⋯。

これは?ケンケンの癒しの力?

「心が落ち着かないと駄目だから。落ち着くように。」

その言葉を聞いて。

私は大きく深呼吸して。

夢の話をケンケンに伝えた。


「⋯⋯運命の人ではない⋯⋯か。」

ケンケンは私の話を聞いて。つぶやく。

「ケンケン!お菊ちゃんに何があったのかな?!」

「大丈夫。本人はしばらく会えないって言ったんだよね?ならきっとどこかにいる。まずは菊ちゃんのお屋敷に向かおう。」



お菊ちゃんのお屋敷はなんだかザワザワしていて。

私が行くと。

なかに入れてくれなくて。 

「まなみ様。本日はお坊ちゃまは、お出かけしております。お引き取りください。」

そう言われてしまった。

⋯⋯やっぱり!お菊ちゃんいないんだ!


「まなみ。大丈夫だよ。落ち着いて。」

ケンケンは目をつぶって大きく深呼吸する。

「ケンケン?」

「僕の風を町全体に行き渡らせる。どこかにいるといいけど。もしかしてどこかに閉じ込められてるとかなのかもしれない。」

フワっと私達の周りに優しい風が生まれる。

その瞬間。風は弧を描く様に様々な方向へ飛んでいった。

「ケンケンすごい。そんな力もあるの?」

私がつぶやくと。

ケンケンはフワリと笑い。

「うん。内緒だよ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ