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ドキドキを運ぶ幸せの青い鳥

「やっぱりさぁ。Bクラスとかの模擬店はすごいね。」

パンケーキに、焼き鳥、たこ焼き、スイーツ。

雑貨屋さんに⋯⋯。

たくさんの出店。

その中をチラシを持って、ゆうちゃんと配って回る私。

結構ねみんなもらってくれるの。

何人か声かけてくれて。

写真を一緒にとかね。

一緒に回ろうとか言われたけど。

ゆうちゃんが上手にあしらう。

「ふふふメイド姿は道行く人が必ず立ち止まるわね。」

ゆうちゃんは満足そうに笑う。

「可愛いもんゆうちゃん。あとで一緒に写真撮ろうね!」

アイドルセンター5人とも撮りたい!

「あら。まなみ!こっち!」

不意にゆうちゃんに手を引っ張られる。

「ゆうちゃん?」

ゆうちゃんに引っ張られて連れて行かれた場所は、色とりどりのノンアルコールカクテルが売っている屋台。

⋯⋯3年生の模擬店かな?

「堂本さん。こんにちは!」

ゆうちゃんは屋台の前に立っている人に声かける。

え?ケンケンだ!でんでんもいる!

「あぁ。こんにち⋯⋯」

ケンケンは私を見ると目を見開く。

「んふふふ。堂本さん。うちのかわいいメイド。すこしお貸ししますね!あとで、うちのクラスの模擬店まで返しに来てね!はい!チラシ!」

ゆうちゃんはそう言って私を押し付けて。

「でんでん〜チラシ配り一緒に行くわよ!」

でんでんを連れて行ってしまった。 

「えー。おいてかれちゃった。」

私はケンケンをみて笑う。

「まなみだよね?びっくりした。なんでそんな格好してるの?」

ケンケンが私を見てつぶやく。

「ん?うちのクラスの宣伝なの。チラシ配りしてるんだよ?」

私が答えると。ケンケンは小さく頷く。

「そうなんだね。本当に可愛らしくて。声が出なかったよ。

えっと。ここのカクテル美味しいんだってでんでんくんが言っていて。よかったら一緒に飲まない?ご馳走するよ?」

カクテル?

見ると、カラフルなカクテルが並んでいる。

素敵!!

果物のジュースみたいな感じかな?

可愛らしいグラスに入っていて。見た目も綺麗。

「うん!飲みたい。」


2人で並んで歩きながらカクテルをのむ。

「ん!美味しい!これオレンジベースのジュースだぁ。」

ケンケンは水色のカクテル。

「これはねライチの味かな?」

へぇ。ライチ。

2人で並んで歩いていると。チラチラと視線が刺さる。

やっぱりメイドと歩いてると目立つかな?

Aクラスのケンケンだもん。やっぱ知ってる人は知ってるよね。

「可愛いメイドさん連れてるから。みんな、まなみをみてるね。ちょっとこっちおいで。」

ケンケンはそう言って、屋台がならんでにぎやかな場所を離れて、静かなところへ向かった。


少し屋台から離れると。

ベンチが並んでいる休憩スペース。

そこに腰掛けると。

「少し休もう?」

ケンケンはそう言って私を見た。

「うん。クラスに戻らないといけないから。少しだけね。」

「うん。まなみ⋯⋯本当にびっくりした。あと、みんなが見てるから。1人で歩いたら駄目だよ?あと、知らない人について行っても駄目。」

え?

なんか真剣にそんなこと言うから。

私は笑ってしまう。

「大丈夫だよぉ。」

「そんなことない。さらわれちゃうよ。僕もさらっちゃいそうだよ。」

ええっ?!

さらっと何を言うの!

私が目を見開くと。ケンケンはふっと笑って

「それくらい可愛いからねってことだよ?」

そんな風に言われて。私は声を出せなくなってしまう。

ぽかぽかまた暖かいものが広がっていく⋯⋯。

なんかそれが心地よくて。ずっと一緒に座っていたい感じ。

2人でしばらく黙って座っていた。

「そうだ。さっき可愛い雑貨かな?可愛いお店があったんだ。まなみが好きそうな。一緒にそこに寄ってから。クラスに送って行くよ?」

ケンケンがそう言ってたちあがって手を出す。

私はその手をとって立ち上がると。

「うん!行ってみたい。」

「人が多いから。迷子にならないように。」

私の手を引いて歩き出す。



「ちょ!!でんでん!ヤバい!みて!!」

少し離れた木の陰で

ゆうちゃんがスケッチをしまくっていたのを私は知る由もなかった⋯⋯。



「好きな形にして、名前とか好きな言葉を彫れますよぉ。」

ケンケンに言っていたその屋台は、ストラップ屋さん。

4年生の屋台みたい。

好きな形に加工してくれて。世界に一つのストラップを作ってくれるんだって。色とかも色々あって本当に世界に一つのものができる。

「お揃いで作って、携帯電話につけるのがおすすめてすよぉー!どんな形が良いですかぁ?」

ええっ?お揃い?

私がオロオロしてると。

「ん〜まなみはどんな形が好き?ピーちゃんみたいな鳥とかの形かわいいねぇ。幸せの青い鳥。」

ケンケンが屋台の人に答えると。

「では!このスケルトンのブルーので鳥の形にしますね!」

一旦奥へ引っ込むと。

すぐ。形を整えて戻ってきた。

「どうですか?青い鳥です。」

わぁ可愛い!

青い鳥の形のマスコットのついたストラップが出来上がってる。

「へぇ。ものを加工するスキルの屋台かな?」

ケンケンが感心したように見つめる。

「文字もいれられますよー?お互いの名前を彫ったり。頭文字で、A&Bみたいにいれるのも多いですよ。」

そう説明をされて。

ケンケンはずっと考えて。

「じゃあ。彼女のほうにはМを僕の方にはKを入れてください。」 

名前の頭文字にしたのかな?

しばらくすると

「はい!出来上がりです!お会計は2個セットで600円ですが。カップル割で!500円になります!」

ケンケンはお金を支払う。

「あ!私の分は払うよ?」

私がポケットからお財布を出そうとすると。 

「プレゼントさせて。

そのかわり。こっちをまなみは携帯につけてね?」

Kの文字が彫ってある。青い鳥のストラップを渡される。

えっ。

私は受け取って。見つめる。

ケンケンのKのストラップ。

⋯⋯嬉しい。

「ありがとう!ケンケン。大切にするね!」

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