新学期のはじまり
『オレ!まなみンチにオトマリする!一緒にネテヤル!ピー』
夏休みの最後の日。
夜、寝ようかなぁなんて思っていたら、窓をトントントン。
窓をみると、そこにはピーちゃんがいたの。
「ピーちゃん。海にちゃんとうち来ること言ってきた?」
『ピー問題ナイぞ!』
ピーちゃんは私の肩に止まるとそう言って、わたしにスリスリした。
かわいいなぁ。
じゃぁ今日はお泊り会だ。
『まなみ!まなみ!明日からガッコはオレもいく!ピー』
「そうなの?ぬいぐるみのフリするの?」
『マァナ!』
ピーちゃんはそう言って部屋の中をパタパタ飛び回る。
すると。バサバサっと本棚の本が落ちる。
「あらっ。」
『ナンカ落ちた!!ピー』
拾い上げると。
「わぁー懐かしい!」
『ナンダ?ナンダ?ピー』
それは、アルバム。
小さい時のアルバムだった。
「アルバムだよー小さい時の。みる?」
『おぉ!ミル!!』
パラパラめくると。
「わあ!海だよ!懐かしい!!」
2歳くらいの私と海が赤ちゃんプールでパチャパチャしている写真。
わぁー懐かしい!!!
しかもかわいい!!
『まなみカワイイ!海ノヤロー!小さい時はカワイイな!!コイツ泣きべそカイテルゾ!』
「んふふふ。ほんとだねぇ。」
ペラペラめくり。小さい頃を思い出す。
結構昔って忘れちゃうけどね〜。
よくうちで子供プール入ったよね。
海は泳ぎが初めは苦手で。確か大泣きしてた!
でも今はスポーツは何でもできちゃうんだよねぇ。
小さい頃はよく遊んだから。海との写真はたくさんあった。
『なぁ!まなみ!アイツは?』
「ん?あいつ?」
『ほら!ナンもくれないヤツだ!ヨーヘイ!』
ピーちゃんは恨みったらしくそう言った。
まだそんなこと言ってるのね〜。
「あぁ。よーちゃんね。
んーとー。プールのときはいないねぇ。この時はいなかったのかな?んーと。もう一冊のアルバムかも?
このアルバムにはいないねぇ。」
『そうか〜。マァ!イイヤ!でも。コドモのまなみはカワイイな!
あ!今もカワイイぞ!ピー』
「んふふふ。ありがとう。ピーちゃんもかわいいよ。」
『ぴー!ピーちゃんかわいい!当たり前!』
かわいいなぁピーちゃんは。
そんなことを話していると。
ピーちゃんはうとうとしだして。
私も眠くなってきてしまった。
「また。ゆっくりアルバム見ようね!」
明日は学校だから。もう寝なきゃ!
「ピーちゃん本当にそこでいいの?」
『ぬいぐるみのフリ!ピー』
翌朝学校の準備をしていると、私のバッグの外ポッケに入って顔を出すピーちゃん。
カバンにぬいぐるみを入れてるみたくなってる⋯⋯かなあ???
「まなみ〜洋平くんと海くん来てるわよ〜!」
ママの声。
「はぁーい」
「!ピーちゃん!お前!そこにいたのかよ。まったく!探したぞ!」
海が私のカバンをみてびっくりした声をだす。
ええ?!ピーちゃん⋯⋯海に言わないできたの?!
『よ!海!オレ!まなみのぬいぐるみ!ピー』
「おい⋯⋯無理あるぞ!」
海は呆れたようにピーちゃんを見る。
「まぁ。おとなしくしてれば平気だよ。ね?ピーちゃん。」
私が言うと、ピーちゃんは。可愛くピーと鳴く。
「あまり騒ぐと見せ物小屋」
よーちゃんがポソっと言うと。
『テメエ!このやろー。ナンカよこせ!ピー。』
ピーちゃん⋯⋯。
よーちゃんはふふふって笑うと。
「また今度ね。」
とピーちゃんに言って歩き出した。
『あいつ!ホント!ケチ!!ぺっ!』
ピーちゃん⋯⋯。口が悪いなぁ。まったく。
「まなみーおはよう〜」
教室に入るとゆうちゃんがかけよって来る。
「ゆうちゃん!おはよう〜。」
「まなちゃん!まなちゃん!今文化祭の話をしていて!まなちゃんは何がいいと思う?」
ん?文化祭?
そうかぁ。
夏休みが終わったら文化祭だったんだ!
確か、各クラスで模擬店とか発表とか、自由にできるの。参加も自由なんだよね。
でも。文化祭はね、Bクラス〜Dクラスの見せ場なんだよね。
一般的な能力なBクラスだから、食べ物やさんとか、雑貨屋さんとか様々なお店ができて。
とても賑やかみたい。
で。Eクラスなんだけど⋯⋯。
能力にムラがあるから⋯⋯。
いつも目立たない端の方で何かやるか。不参加か。
みたいなんだよね。
ほとんど例年不参加みたい。
同様にAクラスも。能力を見せる価値もない文化祭って思ってるみたいで。
ほとんど不参加みたい。
でも模擬店巡りはみんなしてるの。
美味しいものとか可愛いものがたくさん売られるんだって。
それはそれで凄く楽しいんだって話。
「ん?で、お菊ちゃんどうしたの?何がいいと思うって?」
何の話をしてるのかな?
私が尋ねると。
「んもー。文化祭の模擬店。何やる?って話だよぉ。」
模擬店?
えー!素敵!やりたい!!
「いいねぇ。何がいいかなぁ。」
なんだか楽しい新学期が始まりそうな予感!!




