同じ夢をみていた
⋯⋯
「あ。ここ⋯⋯」
森の中の洋館。
ここは⋯⋯あの夢?
私は洋館の前にいた。
私が扉の前に立つと、まるで私を待っていたかのように扉が開く。
迎えてくれたのは前回と同じ白髪のおじいさん。
「まなみ様。おや。今日はお友達もお連れでしたか。」
え?!
振り返るとそこに
「ケンケン!海?!」
ケンケンと海がいた。
⋯⋯あ。
3人と同じ夢を見ている⋯⋯。
そう感じた。
「ななな?なんだここ!おお!まなみか。ってことはお前の夢だな?!」
海は得意げに私にそう言った。
「え?!夢の中ってこと?」
ケンケンが辺りをキョロキョロ見回す。
「2人ともきたんだねぇ。びっくりしちゃった。」
私は2人を見上げる。
と、
「まなみ様、お二人とも。中へどうぞ。」
白髪のおじいさんに招かれて、洋館の中に3人ではいる。
「わぁ素敵なところですね。」
入ってすぐに
真っ白なソファ。
3人でそこに座ると。
「まなみ様。あれから、それはいかがですか?あなたを守ってくれてますか?」
私の耳を見つめる。
あ。ピアスね。
「うーん。よく分かんないんですけど。気に入ってます!あれから特に悪いことは⋯⋯
あ。あってもなんとか、大丈夫だったから。」
野外研修の怪物を思い出してそう伝えた。
「それは良かった。」
にこやかに笑った。
「あ、あのここは一体⋯⋯。」
私は白髪のおじいさんに尋ねる。
ケンケンも、海も黙っておじいさんを見ていた。
「ここは。誰にも干渉されないまなみ様の大切な場所です。」
えー?
大切な?⋯⋯。
「おま。秘密基地なんか持ってんのか⋯⋯。」
海は驚いて私を見るけど。
私も知らないよぉ。そんなの。秘密基地って何よ⋯⋯。
「まなみ様。この間お話ししていた、幼馴染のお二人はこのお二方ですかな?今日お呼びしたのは、お二人に渡すものがご準備できたからです。」
えーっと⋯⋯。
そういえば先日会ったとき言ってたよね。
まだ準備できてないみたいなこと。
私は、もらったピアスを指で触る。
「あ。よーちゃんは?」
そうだよ。よーちゃんは?
「洋平?いないなぁ。」
海は辺りを見回してそう言う。
「同じ場所にいないから、これなかったのかな?」
うーん。と考え込むと。
白髪のおじいさんは、
「今日まなみ様と来ていただいたお二方が、まなみ様の大切なお二人のはずですが⋯⋯。」
「あ、あのですね、幼馴染なんだけど、もう一人いて。でもね。今日はよーちゃんは同じところにいないの。同じところにいないと一緒にも来れないんじゃないかなぁ?」
「⋯⋯そうでしたか⋯⋯。では、その方はまたの機会ですね。
さて。まなみ様。あなたの大好きなマカロンがあちらの部屋にあるのですが。よかったら持ってきていただけますか?あなたが来るのでたくさん用意しておきましたよ!」
ふいにおじいさんが私に微笑みかけてそう言った。
え?!マカロン?!
好き!大好き!!
「じゃー!持ってきますねぇー!」
私はすくっと立ち上がると。
指指した方向へ。
「他にも好きなものをどうぞ〜!」
わーい!
向かうと、お菓子の国かよ〜ってくらいたくさんのお菓子。
つまみ食い。
「んんんん?!美味しい!何この美味しさ!」
初めて食べる優しい味!
激ウマー!!!
しかも!マカロン大きい〜。
いつも食べるのの5倍はあるよぉ!!
私はお皿に美味しそうなお菓子をのせて。ウキウキ♪
えーマカロンたくさん食べたーい!!
「たくさん持ってきたね。」
お皿にマカロンとマドレーヌとクッキーをのせてもっていくと。
ケンケンは私に気がついてそう言った。
海は呆れたように
「ふとるぞ。」
「え?夢って太るの?!」
私はマカロンを口にしながらつぶやいた。
「さて、そろそろこの辺でお帰りのお時間です。
まなみ様ここでのお話はここにいる者たちだけのお話になるので。ご注意くださいね。」
おじいさんはそう言って私を見る。
「はい!誰にも話しません!ここにいる4人の秘密ね!」
秘密基地だもんね。
きっと、内緒話する人だけがあつまるのかな?
あれ?まって。
何か話があったんじゃないのかな?
「あの?話がほかにあったんじゃぁ?」
わたしがそう聞いた瞬間⋯⋯
目の前が真っ暗になって⋯⋯。
⋯⋯
「んんっ。」
ふっと目が覚めた。
あれ?ここは?
カバッと起き上がると。
ここは⋯⋯。あぁ、お菊ちゃんの別荘。
私が過ごしている部屋。
トントントン
部屋のドアがノックされる。
慌ててドアを開けると。
「ケンケン!海!」
2人がいた。
「まなみ⋯⋯やっぱりマカロン持ってきちゃったんだな。」
え⋯⋯。
右手に大きなマカロン。
あら!!
「ふふふ。美味しい美味しい言ってたもんね。」
ケンケンがそう言って微笑んだ。
⋯⋯やっぱり同じ夢を見ていた。




