野外研修③
「この川!入れ食いじゃんー!」
私は釣りをしながら大興奮。
「まなみ。あんまり身を乗り出すと川に落ちるからね?」
よーちゃんが横でそう言うけど。
私は大興奮!!だーいこ〜うふーん!!
川魚がたくさん釣れる。
すごいんだよ。糸垂らすとすぐ釣れる!!
隣の海もたくさん釣っている。
「じゃー、僕は木の実見てくるよ!海、まなみよろしくね!」
「おー!」
よーちゃんはそばの森の中へ入っていく。
テントを立てたとこから少し行ったところに綺麗な川があったの。
たくさん魚がいるの!
ほんと広いよねぇ。学園の土地って言ってたよね⋯⋯。
「もしかして⋯⋯先生たちの誰かの能力で、取りやすくしてるのかな?!」
「んなばかな⋯⋯。まぁ。でも⋯⋯Aクラスとか見てると何もできなさそうだしなぁ。ありえるかも?!先生たちの中には変わったスキルの人、絶対いそうだもんな!」
「でしょー?!ほら!どんどん釣れちゃう〜。」
きゃぁきゃぁ言いながらたくさん釣っていると。
「まなみー!」
向こうからゆうちゃんの声!
「あっ!ゆうちゃん!ゆうちゃん近くだったんだね!あ!たっつんも!」
ゆうちゃんと、ゆうちゃんの後ろにたっつんがこっちに駆け寄ってくる。
「まなみちゃん〜お魚釣れてる?」
たっつんはバケツを覗き込む。
「たくさん釣れてるから。一緒に釣ろうよ!」
「うん!」
たっつんは海の隣に立つと、釣りをしはじめる。
ゆうちゃんは私の隣に座り込むと、
「お菊ちゃんは、森でおいしそうな木の実見つけて、それ取ってからこっち来るって。」
「あ!そうなんだね。今ね、よーちゃんも木の実見に行ってるよ。」
ゆうちゃんのグループは、Bグループ。
ゆうちゃん、たっつん、お菊ちゃん。
「で。まなみ、どう?そっちのAクラス。」
⋯⋯。
ゆうちゃんはなんだかぐったりしたような顔でため息。
「わ!なんかそっちも大変?」
私はでんでんたちを思い浮かべてため息をついた。
「もう!!!聞いて!愚痴を携帯でメールしようとしたら、圏外だしここ!!!」
ゆうちゃんは、白色の折りたたみ式の携帯を握りしめうなだれた。
「わぁぁ。大変なんだ?そっち。」
「おいおいおい。何があったよ。」
海も心配そうにゆうちゃんを見る。
「もう!Aクラスのクソ!!クソトリオ!!最悪なの!!
まず、スキルも勿体ぶって言わない。
まぁ、それはいいけど!名前も言わない!
『Eクラスごときに話すことはないね』とか言うし!そのうえに!
『Eクラスは使えない能力で生きてるんだから〜?こういう時くらい役に立て!』
とか言って!!文句ばかりなの!!!
たっつんは驚いて髪の毛伸びちゃうし。そしたら!たっつんのこと蹴っ飛ばしたんだよ!」
えええええっ?!
なにそれ!!
「ゆるせない!なにそれ!
ゆうちゃんは平気?何もされてない?!お菊ちゃんもなんかされちゃった?!」
私は釣りどころじゃなくなって、ゆうちゃんの身体中確認しちゃったよ。怪我してないか!
「あ!ひっぱたいたから!あたし!!蹴っ飛ばしたヤツ、ひっぱたいてやったわ。」
!!!
!!さすがぁ。
「そしたらね!大喧嘩になりそうだったんだけど。
お菊ちゃんが『もうやめよう』って止めに入って。
『そんなに気に入らないならもういいから、別々にご飯の支度して、早くさっさと終わらせよう!この3日間はグループでそばにいるけど、別々に生活しましょ!』って。だから、テントも自分たちの分だけ立てて、さっさと食べ物取りに来たんだ。」
ひゃぁぁ。
それは大変だぁ。
「おい!大丈夫かよ。厳しかったらこっちのグループ来ちゃうか?!」
海が心配そうにゆうちゃんを見る。
「でも、お菊ちゃんが『なんだかんだで大丈夫な予感するから!』って言うし。」
あ〜お菊ちゃんが言うなら⋯⋯。
「とりあえず食べ物たくさん取って、3人でお腹いっぱい食べようって話してたんだー」
たっつんはそう言って釣りを続ける。
「そっかぁ。たくさん取ろうね!」
「で!まなみの方はどうなの?!」
え⋯⋯。こっちもさぁ。
私はさっき起きたことを話していった。
⋯⋯
「なにぃ?!ドブス?!なんなのそれ!!!!
でんでん?!そいつひっぱたいてやりなよ!
そんな可愛いあだ名つけなくていいのに!
クソ電気!!
でもさぁ、堂本さんって結構オトナの対応なんだね。
さすがだわ。そこは。」
確かにね、私もそう思う。謝罪もしたし。
「でも、まなみに会えてよかったぁ。
私爆発しそうだったから!!話聞いてくれてよかったよぉ。」
「ゆうちゃん!この野外研修おわったらさ!
ケーキバイキング行こう!だからあと少しと思って乗り切ろうよ!」
「ケーキ!いく!!!!乗り切る!!!」
2人でそう言って抱きあう。
と⋯⋯
遠くから
「まなちゃーん。ゆうちゃーん。」
お菊ちゃんの声。
声の方を見ると、お菊ちゃんとよーちゃんが大きな袋を抱えて、手を振ってこっちに向かっている。
「あ!よーちゃん!お菊ちゃーん。」
私が手を振って2人に応えると、2人は駆け寄ってきた。
「たくさん木の実取れました〜!!みてみて!」
袋の中には美味しそうな木の実。
「すごい!よーちゃんもたくさん。」
「そうなんだ。結構いろいろなっててさ。これは、ならせてる感じがしたよ。多分、僕たちが困らないようにある程度先生たちが調整してるみたいね。」
へーそうなのね。
じゃーやっぱ、魚もかなぁ?
「お菊ちゃん。よーちゃんと一緒だったの?」
「え?うん。木の実取ってたら、合流した感じ?たくさん取れてよかったよねぇ。」
ほんと!お土産になりそうなくらいだよ。




