試験勉強と恋バナ
「でね。まなちゃんっ。まなちゃんって、よーちゃんと、海くん、どっちが好きなの?!」
へ?!
飲んでいたオレンジジュースと食べていたマカロンを吹き出しそうになった私。
突然なんだもん。
今ね、どこにいるかというと……。
⋯⋯
あれから、グループ分けの掲示を教室で見て。
「なーんだ。そこまで運気悪くないかも!」
とか思った私。
あの後、教室に張り出されたグループ分けの名簿。
クラスを3人ずつ、5グループに分ける。
Aグループ〜Eグループに分けられて、どうやら同じように分けられたAクラスのAグループと合同になるんだって。
Aクラスのグループ分けは私はわからないけど、Aクラスとは当日合流だから、当日にならないとわからないらしい。
そして、私はAグループだったのね。
なんと!
よーちゃんと、海と一緒。
信じられない!
まさか2人と一緒なんて!!
「まなみ、一緒だね! これなら安心でしょ?」
よーちゃんはそう言ってニッコリ。
あとは、Aクラスのグループなんだけど。
誰一人として私は知らないので、もう仕方がないかな〜って感じ。
当日に顔合わせみたいだけど、まぁ、なんとかなるか!
よーちゃんに、海もいるしね。
それに元々知らない人たちだから、まぁ、どうでもいいかもね。
私は軽く考えることにした!
ゆうちゃんはたっつんと一緒だから、「ハサミ忘れないようにしなきゃっ!」って言ってた。
たしかに〜野外研修はびっくりすることありそうだもんね……。
でも、よかったぁ。
3人仲良しがいるならば、何とかやれるかもしれない……。
いや!
やれるやれる。
もう楽しむしかないよね。
「でも、その前に定期試験があるよ?」
よーちゃんがそう私に言う。
うっ。たしかに。
テストもある。
「まずさぁ。野外研修は置いといて、試験勉強じゃなぁーい? まなちゃん、ノート見せてほしいの……」
お菊ちゃんが私の腕を掴む。
ううう。
確かに試験優先。
「お菊ちゃん! ノートね! いいよ!」
私は机からノートを出してお菊ちゃんに渡すと、
「今日一緒に勉強しよう〜数学教えてぇぇぇ〜。うちでお勉強会してぇぇ〜」
お菊ちゃんの悲しそうな訴え。
「うんうん。いいよ! じゃーお菊ちゃんち行く!」
⋯⋯
てわけで、放課後お菊ちゃんちにいるわけ。
お菊ちゃんちは、大きなお屋敷なの。
お金持ちなんだよね。お菊ちゃんは、お坊ちゃまなのよ。
お菊ちゃんちへ行くと、メイドさんが何人かいて、「お坊ちゃま、おかえりなさいませ」とかお出迎えがあって! すごいのよ。
可愛いぬいぐるみが置いてあるお部屋で、オレンジジュースとマカロンをいただきながら数学をやってた時に、お菊ちゃんのいきなりの質問!だったわけ。
「えー? よーちゃんと、海? そういう風に考えたことなかったよ」
「あ! そうなの? そこに、愛があった訳ではないんだぁ?」
お菊ちゃんは、マカロンをもぐもぐ食べながら私にそう聞いた。
……愛とかはそんなこと……。
「でもでも、お菊ちゃんなんでそんなこと聞くの?」
「えー? だっていつも一緒だから〜。女子はそういうこと知りたいものでしょ♪恋バナっ。」
……まぁねぇ。
お菊ちゃんは心は乙女だもんね。
「でもねぇ、お菊ちゃん。そういうのは考えたことないよ」
「まなちゃんは、まだ、おこちゃまね!
でも……。
わ、た、し、は、海くん推し!」
え?!
いきなりそんなこと言うからマカロン喉に詰まっちゃう!
「ななな、なんで海なの?!」
「んふふふ〜まなちゃん、すごいあわあわしてる。可愛い〜」
ちょっとぉ!
茶化しすぎ!!
「なんで海くん推しか? だって海くんかっこいいし、優しいじゃない?
洋平くんは、ちょっとミステリアスなとこあって。そこがいいんだけど。でも、海くん推し!」
お菊ちゃんはそう言って私を見る。
そして、小さな声で。
「まなみちゃんを幸せにできるのは海くんだと思うの」
「え……。そ、れは、女の勘?」
「そう♪」
私はそういう風に二人を見たことなかったなぁ〜……。
お菊ちゃんのベッドの上の可愛いクマのぬいぐるみを抱きしめて、そんなこと思ってたけど。
「お菊ちゃん。数学やらないと。試験すぐだよ?」
現実に気がつく。
「あわわわわわっ。そう! それ! まずそこだよね!!」
お菊ちゃんはノートへ目を落として、数学をはじめる。
「あ! お菊ちゃん。そこ間違えてるよ。ここは、こうやるの」
「ふむふむ。まなちゃんは数学得意でうらやましい。でも苦手な世界史は、教えてあげるね! 私のヤマを!」
「!神! お願いします!」
!!!!
女の勘は絶対当たる!




