表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
野良猫、御曹司に拾われる  作者: 朱音小夏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/28

野良猫、愛知らず

あれから2人は甘い一夜を過ごした。幾度も幾度も戯れ合い気が付けば夜が明けていた。


「んン...もう朝になるじゃねえか...。アンタ元気すぎ(笑)」

「それだけヨルが魅力的すぎるんだよ?まだまだ足りないくらいに...」

「ストップ。あんまりガッツクと飽きが来ちまうかも知んねえだろ?今夜まで我慢。な?」


「それにアンタ仕事だろ?」そう言われてしまえば玲央も手が出せない。

「仕方がない。今のところは我慢しよう。その代わり...また今夜僕のためだけに可愛く鳴いてくれるかい?」

「フハッ。欲張り坊ちゃんだな。...いいぜ?お前のテクも気に入ったし...オレ達相性バツグンみたいだし?」

「そう言ってもらえると嬉しいよ。...愛してるよ、ヨル。」


玲央がそう言った瞬間、夜斗の顔が暗く曇り、下を向く。そんな夜斗を不審に思った玲央は「ヨル?」と声をかける。


「...オレは愛だの恋だのする気はねぇよ。ただ、生きていく術が"コレ"だっただけ。この顔に産んでくれた親には感謝してるがそれだけ。オレは"野良猫"の前に"捨て猫"なんだよ。...誰も本気でオレを愛さない。それに、オレも誰も信じない。」

「ヨル...」

「だから、オレにそんな言葉をかけるな。求めるな。...いいな?」


夜斗の闇を宿した瞳に見つめられ、玲央はゾクリとし、一筋の冷たい汗が背中をつたう。


「いいんだぜ?オレの事は"都合のいい猫"とでも思ってくれれば。それならオレも気が楽だ。」


言葉は軽々しいものなのに、玲央は自分の愛が伝わっていない事を悲しく思った。そして、それと同時に"愛を教えたい"そう思ったのだった。


「ヨル。今はそれでいい。だけれど僕は本気だ。本気で君を愛したい。君が信じられないというなら信じられるまで何度でも、なんでもする。

「フハッ。...アンタ結構重いな?」

「...褒め言葉としてとっておこう。さあ、それより今は朝食をとる事にしよう。トーストと目玉焼きでいいかい?」

「アンタが作るのか?」


夜斗は驚きの声を上げる。こんな坊ちゃんが目玉焼きとは言え料理をするとは...。そう思ったのが顔に出ていたのか、玲央は「フフッ」と笑う。


「こう見えて料理は得意だよ?誰かさんに食べてもらえるのなら、何でも作るよ?」


やはりこの男の愛は大きく、重い。自分が押しつぶされてしまうかと思うほどに。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ