野良猫、溺れる
ー浴室での行為も悪くない。そんな感想を抱いた夜はその疲れをとるようにジャグジーに浸かる。
「お前、手馴れてるな。男とヤった事あんの?」
「いや?女性からは嫌という程お誘いはあるけれど、男性の相手はヨルが初めてだよ。」
「...今サラッとモテ自慢したな?」
「コノヤロー!」と夜斗は浴槽の中で玲央に戯れつく。玲央はそれを嬉しそうに受け止めると、夜斗に「コッチを向いて?」と言い深い口づけをした。浴室に響くは蜂蜜のように甘ったるい吐息に玲央は満足気だ。
「あぁ...こんなにも幸せでいいんだろうか?」
「なんだ?急に。もしかしてオレとヤって天国見れたかよ?」
「ソッチは自信あるんだぜ?」そう言う夜斗は猫というよりまるで女豹のようだった。
「アンタのテクも悪くなかった。いや?寧ろオレの方が天国見たかも。」
そう言うと誘うように、絡みつくように怜央に抱きついた。夜斗は思った。コイツが何を企んでいてもいい。この男を手離すのはもったいない、と。
「レオ。決めた。アンタを正式に飼い主だとみとめてやる。拾ったんだ。ちゃんと最後まで責任とって面倒みてくれよ?」
夜斗の言葉に玲央は満面の笑みを浮かべた。
「もちろんさ!ヨル。大事にするよ。君は僕の宝だ...!」
「...宝って。野良猫相手に大袈裟だな。」
口ではそう言いつつも満更でもない夜斗であった。
「さぁ、そろそろ上がろうか。のぼせてしまうよ。」
「それもそうだな。...な。ベッドで続き、しようぜ?」
「ヨルが望むのなら、望むままに。」
玲央はそう言うと夜斗の手を取りそっと口づけを落とす。その様子に夜斗はゾクリと欲が身体を駆け巡った。"あぁ、この男は自分のモノなのだ"、と。
果たして溺れたのは玲央?ーそれとも...。




