愛読書の世界に転生しましたから推しと思う存分、ラブラブします
—♡—聖女ユニに転生した私の場合—♡—
愛読書世界で「聖女・ユニ」に転生した私は、サブヒーローだった聖女専属の護衛騎士兼神殿騎士団長なアビスと結婚して子供も産み、現在は子育て真っ只中。
子供は多すぎる子守り役の老神女達(チートがあるから、ちゃーんと信頼のおける神女を選んでるよ)とたっぷり遊んでもらっている、そのせいだろうが我が子は夜、すぐに寝る。
夜の見守りも子守り役達が「我が」「我が」と申し出てくれるので何かあったら私達の元に飛んで来るので安心だ。
聖女として課せられている回数の祈りは済ませたので後は眠るだけ、愛する夫アビスとのイチャイチャのための準備は万端だ。
私は聖女らしく清楚で可愛らしいワンピースタイプのネグリジェ、アビスは紺色のパジャマだ。
私はアビスと同じベッドに横になってディープキスをしている。
次へのステップに行くための前戯であるのは明白で、お互いを求めて絡ませている舌はお互いの興奮を高めている。
愛読書は少女小説だから「二人はベッドで幸せなキスをした」まででその先は抱きしめ合って眠る程度の描写だった。
だがベッドに横になっているのにキスして抱きしめ合う程度では我慢できない、しかも相手は最愛の男性。
「ユニ」
アビスが唇を離して私の名前を愛する想いを溢れさせるように呼んでからまたキスしてくる。
「ん、アビス……もっと」
この世の中にこれ程の幸せがあっていいものだろうか、私は息継ぎしてアビスのキスに応えた。
唇を離してお互い息を整えるが見つめ合う視線は熱い。
アビスの目は半分伏せられているので長い睫毛が色っぽい、私を熱心に見つめる瞳に私への欲望が感じられて私をその気にさせている。
「自分で脱ぎますか?」
アビスに聞かれて頷く、アビスから脱がされるのも好きだがお互いに見つめ合って見せつけながら自分で脱ぐのも好きだ。
上半身を脱いだアビスは騎士だけあって素晴らしい肉体美をしている、それに見惚れながらネグリジェを引き上げていくと当然、足、臍、胸と現れていくのだがアビスを見つめていると男性というのは女性の体をよく見ているなとつくづく実感する。
「アビたん見すぎ、恥ずかしいよ」
「結婚する前から何度も見ているのにユニが素晴らしい体で魅了してくるから惹きつけられてしまうのです」
アビスが私を押し倒して体にキスを始めた。
強く吸い付くのではなく啄むようにアビスがキスをしてくるが、期待している場所ではなく頬や肩やお腹や太腿だった。
少しのもどかしさを感じながらアビスに任せて愛撫を受け入れる。
「それに自分に見られて恥ずかしがるユニが可愛いから」
唇へのキスに戻ったアビスが舌を入れてきた。
—♡—悪役令嬢ルーレンディアに転生した私の場合—♡—
聖女様なユニちゃんに建国祭での祭司のお願いをすぐに受け入れられ、お土産までもらって帰城した。
同郷からの転生者なヒロイン様とお友達になったので私の心は転生して一番といっていいほど平穏だ。
「陛下、聖女様が建国祭の祭司を快く受け入れて下さり良かったですね」
「……ああ」
馬車の中で会話中、なぜか陛下から睨まれてしまった。
凄く分かりやすく陛下は拗ねているが、今日の公務がまだ終了していないので城に帰ってからも忙しい私は陛下の様子を見ないフリで遣り過ごした。
今日の公務が終了した私達は夫婦だけの時間を部屋で過ごしているのだが、陛下の機嫌が直っていないようで陛下の顔が拗ねたままだ。
「陛下、いかがなさいましたか?」
城に帰ってから私の執務室の扉は陛下の侍従によって全開にされた。
定期的に部屋の前を通る陛下の「俺様に構え!」圧が一日中、凄かったので夕食前に仕事が終了した陛下と共にこうして夫婦の語らいを始めてみたのだ。
「ルーレンディア、我が妻よ、聖女殿は親しげに名前を呼ぶのになぜ俺様の名も愛称も呼ばないのだ」
陛下から切ない顔で両手で両手を握られたが、学習した私はこういうこともあろうかとベッドに腰かけて話をしているので気絶しない。
「強いて言えば、私に対する過去の所業に対して最も効果があると思われる処罰です」
王妃様モードの貼り付け笑顔で返答してやると陛下が分かりやすく動揺した。
「それは……申し訳なかった。だが何度も言うように俺様の初恋は聖女殿ではなくルーレンディアなのだ。忘れもしない11歳の誕生日、バルコニーで俺様の目を覚まさせたルーレンディアは高貴であり美しかっ、ウンッ……勿論、今でも美しいと思っている」
自覚のある陛下は私の美しい顔を思わず過去形にしそうになったが途中で気付き咳払いした後に急カーブしてきた。
「ですが11歳の誕生日を過ぎても建国祭には誘われませんでしたし、貴族が行わなければならない王族に対する新年の挨拶でもお声がけはして下さいませんでしたし、ダンスは拒否されましたし、婚約者同士のお茶会を提案されることもありませんでしたよね」
「パーティーやダンスや二人きりはッ……ルーレンディアが悪いのだッ、俺様が何も喋れなくなるほどめかし込んで美しい姿を式典やパーティーで見せ付けるからッ、それにダンスは密着する。ルーレンディアはそんな気持ちがないから二人きりでも平気かもしれんが……俺様は……俺様にはやむにやまれぬ事情があるのだッ」
陛下から真っ赤な顔で言われてしまった。
私はこの世界が少女向け小説の世界だと知っていたのでヒーローはヒロインに操を立てて性欲皆無だと思っていたのだが11歳だろうと第二次成長期なのだからお年頃らしい悩みはあったのだなと現実世界を実感した。
「更に、婚約者に対する贈り物も倒れるまで一切ナシでした。加えて、婚約者として出席義務のある式典やパーティーでドレスや装飾品を贈って下さったのは王妃様でしたよ……なぜでしょう?」
「……見たと思うが俺様は女性はリボンとレースとフリルがあって煌びやかなドレスが好きなのだと思っていたので用意したドレスが重くザボン小公爵に阻止されたのだ。それに色も流行を無視したアレで……実際、贈ったドレスは全てザボン公爵夫人から手直しの許可の書類が送られてきたではないか。宝石は専門家に任せたので今でこそルーレンディアに相応しい気品あふれる品になっているが、俺様が少々、愛らしく作り過ぎてしまってな、父は母上にいつもそのような品を贈っているから店の者に母上に贈る品だと勘違いされたのだ。それに母上はアレだから……適切な時期に贈れなかったが俺様は母上から取り返したぞッ」
王妃様のポンコツ具合は救いようがないので息子に確認せず夫からの贈り物だと信じて疑わなかったのだなと察せる。
ちなみに我が母の対処についてだが母はリメイクドレスの内職をしているため、先方からもらえる金額に影響するせいでドレスデザインについて評論家より厳しい。
そして、悲しいかな王太子時代の陛下のファッションセンスは愛読書の発行年に沿っているので古臭い、同じ古さでも一昔前程度なのでザボン公爵家にある光り輝くアンティークドレスと全く違う絶妙なダサさなのだ。
「名前呼びと愛称呼びは娘が産まれて陛下の所業を娘に伝えた折に判決してもらいますね」
私は陛下の名前呼びがどうしても受け入れられないのでソレっぽい理由を付けて先送りにした。
「我は愛する王妃に誠意が伝わらずとても悲しい思いを味わっているぞ。」
陛下がまたもや拗ね顔をしているが見なかったことにする。
「お話は終わりですね、食事に行きましょう」
ベッドから立ち上がったのだが陛下に手首を掴まれて座らされた。
「ところでルーレンディア我が妻よ、聖女殿に贈り物をもらっていたな」
陛下が喋りながら私を押し倒してきた。
「食事ッ」
陛下から唇を奪われたので食事はお預けになりそうだ。
陛下はヒーローだけあってソウイウコトが物凄く上手いし器用だ、その証拠に私のドレスは既に脱がされかけで自慢の胸囲を包み込んでいる下着の紐を陛下が解こうとしている。
そして自慢の胸囲にはキスマークが付いているのだが陛下が吸い付いているので新たに付けられていると思われる。
「陛下、胸に所有印ばかり付けられますと着用するドレスの種類が狭まりますので貴婦人の頂点に君臨しなければならない王妃として流行を作れず困ります」
私のドレスは順調に陛下に脱がされている、陛下が胸を舐めながらウエスト部分に腕を回しお尻が引き上げられたのでドレスとドロワーズを引き摺り下ろされてしまった。
脱がされた物は先に脱がされたコルセットと共に陛下がベッド脇に放った。
「義母上は自らの手で流行を生み出すから王妃の清楚なドレスでも義母上にかかれば令嬢達の憧れの的だ。胸の谷間を俺様以外に見せる必要はないから王女が年頃になるまで義母上に活躍いただこう」
陛下が服を脱ぎながら言った。日本の少女小説だけあって見た目は外国人なのに陛下はムダ毛が少なくツルッとムキッとしている、しかし少女小説ではなく現実のため股間にヒーローらしくない大きさのモノを生やしている。
「ルーレンディア、今宵こそ俺様の子を孕むのだ」
陛下から孕むほど抱く宣言をされたのだが現実的な話をすれば周期的に無理な時期にあたる。
「陛下、家族計画を語るならば適した時期に行うものかと」
「適した時期にも抱くから気分が下がることを言うな、だが我は王妃から窘められるのは嫌いではない」
お互い裸でベッドの上にいるのに陛下が微笑むと爽やかに見える。
(ヤダもう、好き)
「愛してる、ルーレンディア」
流石ヒーローは愛を囁くことを躊躇わない。
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