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ビッグサイロ・プロトコル  作者: 山田の
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3/26

第3話「接続、リアルロボ」

次の瞬間。


---


一斉に、動いた。


---


無駄がない。


合図もない。


それでも“揃っている”。


---


一機が前に出る。


二機が左右に展開する。


残りは後方。


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(……連携してる)


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個ではない。


“部隊”だ。


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光の線が走る。


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地面が抉れる。


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建物が揺れる。


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(このままじゃ、持たない)


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視界の端に、“案内”が浮かぶ。


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通路の奥。


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走る。


---


扉。


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『操縦室』


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「またかよ……」


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開ける。


---


中央に、シート。


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座る。


---


■接続


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世界が、反転する。


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視界が開く。


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外が、そのまま流れ込んでくる。


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見ているのではない。


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“認識している”。


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数値が流れ込む。


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理解しようとする前に、“分かる”。


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(重い……)


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思考が機体に伝わる。


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だが、遅い。


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ワンテンポ遅れて、腕が動く。


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そのとき。


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“自分の姿”が見える。


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白い装甲。


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胸部に濃い色のブロック。


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わずかな赤。


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頭部には、二本の突起。


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アンテナのように伸びている。


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(……なんだよ、これ)


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見覚えがある。


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ありすぎる。


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子どもの頃、何度も見た“あの形”。


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だが。


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(……違う)


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重い。


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遅い。


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思った通りに動かない。


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“ヒーロー”じゃない。


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“兵器”だ。


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敵が踏み込んでくる。


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速い。


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一機が接近。


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腕が振り下ろされる。


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間に合わない。


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衝撃。


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装甲が軋む。


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押し込まれる。


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(クソ……!)


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右腕に、違和感。


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細長い形が生まれる。


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狙う。


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遅い。


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撃つ。


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光の線。


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外れる。


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敵が踏み込む。


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距離ゼロ。


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終わる。


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その瞬間。


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左腕に光が集まる。


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揺れる。


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定まらない。


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(決めろ……!)


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意識を集中する。


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刃が、定まる。


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発光している剣。


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振り抜く。


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当たる。


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だが――浅い。


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装甲が削れるだけ。


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五機。


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崩れない。


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包囲が狭まる。


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(勝てるのか……これ)


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答えは出ない。


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だが。


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逃げ場もない。


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「……やるしかないか」


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ビッグサイロが、不格好に構える。


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未完成の姿勢。


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それでも。


---


戦うしかなかった。


---


続く。

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