第12話「選択、終幕」
光が、満ちる。
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旋律が、空間を満たしている。
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上松さやかは、動きを止めない。
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ビッグサイロが舞う。
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回転。
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上昇。
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残光が、空に軌跡を描く。
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観客はいない。
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音もない。
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それでも——
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“成立している”。
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(……ここまでは、作れた)
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だが。
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異形は、まだ崩れない。
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正面。
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左右に分かれた顔。
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少女が笑う。
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男が睨む。
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固定されたはずの境界が、再び揺らぎ始める。
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四本の腕が広がる。
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血が噴き出す。
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刃となり、鎖となり、空間を埋める。
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“終わっていない”。
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さやかは息を整える。
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(足りない……)
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演出は完成している。
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流れもある。
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だが——
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“決め手がない”。
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そのとき。
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空間が、わずかに静止する。
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光が止まる。
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旋律が、一瞬だけ途切れる。
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そして。
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“それ”が現れる。
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文字。
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空間全体に、浮かぶ。
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「あなたは、どれを望む?」
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さやかの視界だけじゃない。
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地下。
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避難シェルター。
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観客たちの“意識の中”にも、同じものが浮かんでいる。
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誰も声を出していない。
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だが、見えている。
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選択肢。
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・彼女を救う
・彼女を否定する
・彼女を終わらせる
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「……来た」
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さやかは小さく呟く。
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(これが、最後)
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迷いはない。
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だが、すぐには選ばない。
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視線を上げる。
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異形。
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少女の顔が、こちらを見る。
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ほんの一瞬だけ。
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“何かを待っている”ように。
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(……そういうことね)
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理解する。
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これは戦闘じゃない。
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“エンディング分岐”。
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なら。
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「……ちゃんと、終わらせる」
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静かに言う。
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その言葉は、誰にも聞こえていない。
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だが確かに、空間に届く。
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さやかは、選ぶ。
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「彼女を終わらせる」
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その瞬間。
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光が収束する。
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旋律が一つにまとまる。
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ビッグサイロが、ゆっくりと手を伸ばす。
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攻撃ではない。
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触れるための動き。
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異形が動かない。
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逃げない。
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少女の顔が、微かに笑う。
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ビッグサイロの手が、触れる。
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その瞬間。
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崩壊が始まる。
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爆発ではない。
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破壊でもない。
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“幕が降りる”。
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血が光に変わる。
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刃が音符になる。
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鎖が、線となってほどけていく。
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少女の顔が消える。
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男の顔が消える。
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境界が、意味を失う。
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最後に残ったのは——
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“形になりきれなかった何か”。
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それも、ゆっくりと消えていく。
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静寂。
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光が消える。
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旋律が止まる。
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空間が、元に戻る。
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何もなかったかのように。
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■管制室
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「……消えた」
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誰かが呟く。
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モニターには、何も映っていない。
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数値も、ゼロ。
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ログも、存在しない。
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「撃破……じゃない」
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別の声。
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「終了……?」
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誰も断言できない。
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チーフは画面を見つめたまま、動かない。
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数秒の沈黙。
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そして、低く言う。
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「……記録は残すな」
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「残せないだろうがな」
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自嘲気味に、付け加える。
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画面の片隅。
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一瞬だけ、波形が揺れる。
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すぐに消える。
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まるで——
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“拍手”のように。
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■地下シェルター
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人々は、何も知らない。
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ただ。
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ほんの一瞬だけ。
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同じ感覚を共有していた。
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理由は分からない。
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記憶も残らない。
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それでも。
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誰かが、小さく呟く。
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「……良かった」
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その言葉は、誰にも届かない。
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だが確かに。
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“終わった”。
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■操縦室
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さやかは、静かに息を吐く。
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視界が戻る。
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椅子。
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何もない空間。
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「……はぁ」
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肩の力が抜ける。
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(今の……)
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現実感がない。
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だが。
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確かな感覚だけが残っている。
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“終わらせた”。
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それだけ。
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そのとき。
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視界の端に、文字が浮かぶ。
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『公演終了』
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「……は?」
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思わず声が漏れる。
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次の瞬間。
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それは、消えた。
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何もなかったかのように。
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静寂。
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だが。
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確かに、何かが残っていた。
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“次”を予感させる、微かな気配。
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上松さやかは、ゆっくりと立ち上がる。
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戦いは終わった。
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だが——
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物語は、まだ続いている。
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続く。




