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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
二話:フォレスセント族とセレスタイト
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セレスタイトのイベントの後、ジュエル☆クイーン♡スクーリングを終えた。

その日は夜も遅かったのでゲームをやめることにした。

けれど翌朝つけると、何事もなかったかのようにセレスタイトが笑顔で出迎えてくれた。

朝は目立った会話もかわすことなく、教育の指示だけをしておいた。

先払いでコストを支払って、教育をできるので便利だ。

夜には疲労度も回復してバイトもできるだろう、時間はいくらでも惜しいのだ。


そんな俺は、その日も布団の上下運動にいそしんでいた。

二階建ての民宿『純平荘』の階段を、何度駆け上がっては降りた事か。

夕方まで働くと、俺は遅めの昼食をとるように勧められた。

離れに戻って台所に行くと、テーブルでは純花パパが先に食事をしていた。

茶色の服を着た、気のよさそうな初老の男。

白髪交じりの髪で穏やかにインスタントのそばを食べていた。


「菅原君もやっとご飯か……苦労をかけるね」

「ええ、昼食です。お腹すきましたよ」

「今日は純花の手作りだぞ……よかったな」

純花パパは純花の名前を出しては、笑顔を見せていた。本当に純花のことが好きなんだな。

作ってあるそばをよそって俺は、純花パパと向き合っていた。


「結局、インスタントじゃないですか」

「天ぷらは純花が揚げたんだ。純花の作るものはなんでもうまいよ」

「純花のことが本当に好きなんですね」

「ああ、自慢の娘だ」

目を細めながらそばをおいしそうに食べていた純花パパ。

俺も遅めの昼食の天ぷらそばをいただいていた。

うん、純花の天ぷらの料理スキルはパラメーター通りの味だ。


「自慢の娘……響きがいいですね」

「自分の分身みたいなものだからな、子供って」

「そうですね、俺は子供なんて持ったことないから」

「ああ……いいもんだ」

遠い目でつぶやいた純花パパ。

そんなパパならば、純花のプライベートのことを知っているかもしれない。

まあ、それでも話してくれるかわからないが。

とりあえずは一言、こんなことを言ってみた。


「白馬の王子様って、このあたりは有名ですか?」

「白馬の王子様?何のことだ?」

「やっぱり知らないのか」

「すまんねえ、知らんよ。純花に何かあったのか?」

「いえ、なんでもありません。気にしないでください」

俺は苦笑いをしながら次の話題に変えていく。


「では、純花は昔からリア充とかいう……」

「リア充?なんかの鉄砲か」

「いえ、知らないならいいです」

どうやら純花パパには、『白馬』も『リア充』も理解できないらしい。

ならば俺はストレートに切り出すしかない。


「最近の純花は少しおかしいですよね」

「……最後の反抗期かもしれぬな」表情が曇る純花パパ。

「最後の反抗期?」

「ああ、年頃の女の子だからな。純花だって夢見る少女だ」

「ははっ、そうですね」

いろいろと引っかかるが、愛想笑いで取り繕った。

純花が暴力女だととても言えない、純花パパの愛情は完全に純花に向けられていた。

真っ直ぐで純粋に純花に対してはよどみがないから。これが親なのかもしれない。


「なら昨日のも……反抗期?」

「……でも菅原君には関係ないよ。すまないね、余計な心配をかけてしまって」

「どういう意味ですか?」

やっぱり純花パパは俺の質問を逃げるように避けてきた、絶対怪しい。

純花パパの強引な平謝りに、俺は引き下がれなかった。

テーブル越しに壁があるかの様に、純花パパまでの距離が遠く感じた。


「そろそろ行くよ。ごめんね……本当に。私が全部いけなかったんだ。

今までずっと引っ張りすぎたのだから」

「待ってください、俺は純花が心配です!」

正直に俺は、純花に対する気持ちが言えた。

それはよどみなんかじゃない、普通と少し違う違和感がその言葉を言わせた。


「ありがとう……その言葉で充分だよ」

純花パパはしわの顔を緩ませて、そばの器を片付けて出て行った。


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