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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
二話:フォレスセント族とセレスタイト
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~~エメラルド城・セレスタイトの部屋~~


純花はセレスタイトと繋がっている、それは間違いない。

だから白馬の王子も、純花の中に存在しているから言葉に出てきた。

純花がプライベートに悩みを抱えているとしても、あの性格だからなかなか話さないだろう。

純花は変り者ゆえに学校内でも、周りに壁を作っている人間でもあるのを俺は分かっていた。


DSPをつけ、『ジュエル☆クイーン♡スクーリング』内のセレスタイトを求めたのは深夜。

初日から疲れていたのに、深夜零時を回っていた。

いつも通りの穏やかなセレスタイトが、そこにはいた。


「おかえりなさい、光輝さん」

恒例の挨拶だけど、純花ではとてもやらない。二次元の優しさで俺に出迎えてくれた。


「ただいま、セレスタイト」

「うふふっ、今日は教育終わりましたね。後は……」

「そうだな。アイツは?」

「ワーちゃんですか?」

「ワーちゃん?」

「はい、ワーちゃん。ドワ太さんのワーちゃんです」

セレスタイトはにこやかに俺に語ってきた。

なんだか変なあだ名をつけるところは、ある意味純花らしいところだ。


「ああ……いるぞ。待ちくたびれた」

そして何よりセレスタイトのそばで、座ったまま眠そうにしていた。


「ドワ太……純花やセレスタイトの話」

「純花とセレスタイトを助ける話だろう。分かっておる」

「なら教えてくれ!」

「死亡フラッグの回避方法はただ一つ、セレスタイトの持ち主である純花の悩みを解決するしかない」

ドワ太の話に俺は訝しげな顔で首をひねった。


「純花の悩みって?」

「純花ちゃんの悩みですよ、何か彼女は悩んでいる様子ですから」

セレスタイトが真顔で言ってきた。


「プライベートだけど……俺には分からない。

純花はああ見て頑固だから誰も教えてくれないし、簡単に話さないだろう。

セレスタイトこそ、知らないのか?純花を写した鏡なんだろ」

「……はい、でも記憶の一部が抜け落ちているんです」

「それが、死亡フラッグの条件でもある。実にゲームらしい演出ではないか」

ドワ太がひげをいじりながら、俺の方を見ていた。


「でも、悩みを解決できないと」

「消滅する……純花もセレスタイトもな。クリスタルゲージを見てみよ」

ドワ太に言われて画面右端のクリスタルゲージを見ると、すでに半分以上減っていた。


「いつの間にこんなに……」

「事態は刻一刻と悪化しているようだな」

「クソッ、どうしたらいいんだよ!お前、ヘルパーだろ!」

「そうじゃな、ならば一ついいことを教えてやろう」

俺がドワ太に詰め寄るが、そばにセレスタイトの視線を見てためらった。

落ち着いた様子でドワ太は一つ咳払いをした。


「ジュエル☆プリンセス♡スクールと違い、このゲームではイベントの発生条件が違う」

「パラメーターだけじゃないのか!後はなんだ?」

「無論、リアルだ」

「リアル?」

「このゲームはリアルをシュミレーションするゲーム。

指輪の女王候補を使い、人のパラメーターを覗き見て、人の成長を促す。

つまりリアルにも隠しパラメーター(マスクデータ)があるということだ。

好感度や、対人関係なら分かりやすいだろう。

だが、結局のところは動かないといけない。イベントを起こすには……」

ドワ太の話をじっと聞いていた。


「俺がリアルで動く……と」

「そうじゃよ、教育とはそういうものだ」

ドワ太は背中を向けたままいずこへと消えて行った。

困惑したセレスタイトの顔が俺の方に迫ってきた。


「大丈夫……ですか?」

「ああ……やるしかない。純花が死ぬとセレスタイトも消滅するからな」

「はい、よろしくお願いします」

最後はセレスタイトが、元気づける笑顔で俺は勇気がわいてきた。

そう、俺は今純花の実家に来ている。ならばチャンスだってある。

ならば純花にもう少しアタックしよう、セレスタイトの顔を見てそう思えた。


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