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クリスマスから正月へ、俺の周りが忙しく変わっていく。
今年のクリスマスは、去年と違って静かだった。
Jプリのクリスマスイベントをこなしていたが、すぐに飽きてしまった。
新しいゲームを買ったけど、俺にはハマっていないし。
年が明けて三日目になるけれど、ほとんど自宅の部屋を出ない生活が続く。
だけど俺にとってはそれすらも物足りない。
(なんかさびしいな)
一年の美術の時間からやかましい程まとわりついた純花はもういない。
誰にも思い出されることはない。
自分の部屋でゲームをしながら、ベッドの上でゴロゴロ過ごす正月。
そんな俺の部屋のドアがノックされた。
「兄貴……いるか?」
その声は戸破だ、ドアが開いて戸破がやってきた。
「また寝ているのかよ」
「ああ、飽きたけど」
ベッドの上から体を起こして、それでもDSPを持っていた。
戸破が帰ってきたのはクリスマスの日、湯神子の家に行ってから一週間後だ。
「飽きたって……」
「何もする気がおきん」
「無気力だな……つまんねえ」
「そんなに大事なのか、彼女……」
戸破は純花のことを知っているこの世界で数少ない人間になっていた。
戸破の話だと、純花によって帰されたって言っていた。
「別に大事じゃない」
「そっか、ならいいんだ。そんなことより来客だぞ」
「来客?」
「ああ、背の高い男と着物の女がリビングに来ている。でもなんか、超怪しくあたいを見てきたんだけど」
「そうか……部長だな」
そういいながらけだるそうに俺はベッドの上から降りた。
それでも俺の体は重かった、ちょっと膨れた腹を見て大きくため息をついた。




