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おののき、そして厄災へ  作者: ハロ
3章高校3年生 見えない厄災編
33/36

32話 招かざる客

ペタン、ペタン。


足音は僕の部屋の前で止まる!

僕と弟は扉に釘付けだ!


「おい、開けてみろよ」


「兄さん、こそ」


「無理無理!」


「あ!?」


「ひぃ!?」


弟の情けない声に僕は驚く!

耳を澄ますと、再び足音がする!


ペタン、ペタン。


そして、また止まる。


ガラガラガラ。


隣の部屋が空いた音だ!

引き戸になっており、ガラスの扉である!ピシャリと閉まる音がしたので、誰かが入った形跡を確認する。


「ははははは。弟よ。見てこい」


「そういうのは、長男の役目ですよ」


「では、今日から長男はお前に譲ろう」


「なら、燐火ちゃんも譲ってくれると?」


僕は弟を睨む!

弟は目線を反らした。


「はぁ、見てくるわ」


隣の部屋は空き部屋だ。

姉が住んでいたけど、大学へ進んだので、空き部屋となる。荷物は全てアパートに持って行ったので、部屋には何も無い。


この家で、唯一の畳の部屋。

仏壇を置くスペースもあり、神棚も設置可能である。


自分の部屋を出て、廊下の電気を付けた。

オレンジの淡い光を放ち、怖さを倍増させる。この時程、白く発光する電球にすれば良かったと後悔するのだ。


改めて、隣の部屋の前に立つ。

扉に手をかけ、ガラガラガラと引いた。


「!!??」


女の子が座っているではないか!!

部屋の真ん中で!


髪は長く、顔は下を向いているから分からない。

三角座りをしており、白いレースの服を着ていた。そして、僕の方をゆっくりと見上げる!


ガラガラガラ!!


僕は部屋の扉を勢い良く閉めた!

心臓はバクバクとしており、今にも破裂しそうだ!自分の部屋に急いで戻り、弟の顔を見る。


「兄さん、どうだった?」


「………………た」


「何?」


「出た………居るわ」


「え!?」


「気のせいかもしれない。お前見て来い」


「あ、え、うん」


弟は部屋を出て行った。

そして、直ぐに声を上げる!


「ぎゃああああああああ!!!!!!」


ドタドタと慌ただしい音を立て、部屋に入って来る!


「兄さん!出た!ど、ど、どうしよう!?」


「………僕はもう寝る」


「ひぃ!!僕もここで寝させて!」


「自分の部屋に帰れ」


「嫌だ!もうあそこを通れない!」


こうして、弟は僕の部屋に泊まった。

自分の部屋があるのにも関わらず。隣の恐怖を忘れる様に、僕達は眠りについたのだ。

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