24話 どうすればいい?
「嫌!絶対嫌!!」
燐火は拒んだ。
伊集院さんのお婆ちゃんの所に行くのを。ひいお婆ちゃんか?まぁ、何でもいいけどね。
「私ではどうしようもないわ」
「でも、このまま放置は不味くないか?」
「そうね。日比野さんに寝込みを襲われるかもしれないし」
僕の家には、玄関に鍵は掛かっている。
けど、合鍵や窓の鍵は把握されているのだ。殺されてかけたのだから、安心して寝れない。
「仕方ないわね。私の家に泊まる?」
その言葉に燐火は反応した。
とても、早かったのだ。
「泥棒猫が!奏介は渡さない!泊まらすくらいなら、今殺して私も死ぬ!いひひひ!!!」
バン!バン!バン!バン!
何発も殴られた!
燐火に僕は避ける事すら出来ず、殴られ続けたのだ。感覚はもうない。それくらい殴られたのか。
「寺師羽根君───」
僕は伊集院さんを手で制止した。
馬乗りになり、それでも殴るのを止めない。
バシン!バシン!といいのを貰う。鼻から血が出て、口の中はもう切れまくる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
最後の1発。
バシーンと最高のパンチを受けた。そして、燐火は泣いた。
「う、う、うああああ、あっ、あああああ!!」
馬乗りしながら、燐火は泣き崩れた。
ごめんね。ごめんね。と何度も何度も謝り続けた。
「燐火、いいんだ。全て許す」
僕は燐火を抱き締め、頭をそっと撫でた。
30分経過し、燐火が落ち着いたので、ゆっくり退いて貰う。
「藤堂院さんの所、一緒に行けるか?」
「今は無理、かな」
後日、行く事を約束してくれた。
僕はそのまま病院に行き、治療を受ける。階段から落ちたと苦しいい訳だが、追求はされなかった。
「アン○ンマンみたいな顔だな」
「僕の顔は食べれないよ?」
「食べたら不味そうだ」
伊集院さんと話をする。
燐火についてだ。
「暫くはおひい様の所で寝泊まりさせて貰うといい」
「分かった。親にも言っておく」
僕を殴って、少しはストレス解消した。
しかし、いつ出てくるとも限らない。寝込みを襲われれば、間違いなく今度はあの世行きだ。
「守護霊って、そう簡単に交換可能なのか?」
「いや、あれは交換というよりも、守護霊隠しだな」
「守護霊隠し?」
「ああ、守護霊が不在な状態だ。かなり不味い」
「何が問題なの?」
守護霊とは、人を側で守る存在。
悪意のある霊や、生き霊や、不運に見回れる事件を回避してくれる。
それが不在となると、どうなるか?
回避出来ていた事から、逃れられなくなる。これ即ち、不運に巻き込まれるのだ。
人は運を月に一度、補充される。
その運を使い、不運等を回避しているのだ。良い事にも、悪い事にも運は使われる。それをどう遣り繰りしているかは、守護霊次第と言えよう。
「つまり、燐火はいつ死んでもおかしくない?」
「まぁ、漠然と言えばそうなる」
僕はどうするばいいんだ?
・・・そして、実感的する。僕には何も出来ないのだと。
その日は、伊集院さんの言う通り、藤堂院さんの家に泊めて貰った。




