特別編1 夢幻の如くなり
感想100越えるわ歴史(完結済み)ランキング1位取るわ総合ポイント初めて万越えるわで「ウオオオオオオオオオオオオオオオ完結とか知るか書くぞ!!!!!!」ってなったんですが短い上に遅くなりました。完全に蛇足のムダ毛みたいなアレですが良かったら三話ほど見てってください。
応援、本当に有難う御座いました。
佐久間右衛門尉信盛が隠居し一時的に兵権を得た明智十兵衛光秀は気付いてしまった。勝三が西へ向かい信長と信忠が京に留まっている絶好の状況に。四方に軍団長が分かれており兵力は分散している。
だから相談をした。
「外で左馬助に聞いたたぞ。……お前は裏切る積もりなんだってな」
外から来た男は壁にもたれかかり何番渡来のキセルから煙を漂わせ寂れた笑みを浮かべる明智十兵衛光秀に言った。
「……へへ……。左馬助にもハゲって言われてもう拙者にはもう毛髪は残ってねぇよ。……惨めだよな……笑いたきゃ笑えよ……」
「笑えねぇよ」
当たり前である。外から来た男は斎藤内蔵助利三。メチャクチャ類が及ぶ立場だ。
「へっ……どうだか……。どうせテメーも腹の中じゃ俺の事笑ってんだろ……」
明智十兵衛光秀は思い出す。誰もが己の頭を嘲笑い見ていた事を。いや実際は誰も見てないんだけど。
もう仕事が忙しすぎてちょっとおかしくなってんのだ。被害妄想の類で精神に負荷が掛かり髪が抜ける。まぁ仕事を増やした自業自得だが負の永久機関。
明智十兵衛光秀の手の甲に髪の毛が落ち双眸カッ開いて斎藤内蔵助利三に。
「帰れよ!!何しに来たんだよ!!」
「本能寺の地図。届けによ」
斎藤内蔵助利三は溜息を一つ。
「裏切りゃ良いじゃねぇか。今からよ」
驚く明智十兵衛光秀に。
「お前にその気があるなら手を貸すぜ。召し抱えられた恩があるだろ。オレは」
「…………う……」
明智十兵衛光秀の瞳に涙が。
「……裏切れるかなぁ………………」
溢れて滂沱。
「裏切れるかな!!!?拙者、裏切れるかなぁ!!!?」
「ムリ」
明智十兵衛光秀が見上げれば斎藤内蔵助利三はウーパールーパーのように手のひらを顔の横に添えてグーパー。
「ム・リ」
明智十兵衛光秀は謀叛を誓った。内藤家の軍事が大阪から離れ信長が都に出征報告に。その夜半に光秀は立つ。
「敵は!!本能寺に有り!!!!!」
信長を狙った者達がいると兵達に吹き込んで明智十兵衛光秀は進む。勝ちを確信し粛々と本能寺が囲まれていくのを眺める。後は火をかけて信長の首を上げ周囲を降伏させ各軍団を各個撃破。
「拙者、勝ったな」
その確信を得て。本能寺の門が弾け飛んだ。扉がバタタンと地に。
「此処に!!! 誰が居るとオモッテダアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
粛々がシンと深。静まり返る。金砕棒が地を叩き鳴動。
黒い黒い大鬼。月光を浴びて目だけを光らせて兵へ。
その眼光を受けた兵は口から泡を漏らし身を震わせて。
「こ、此処に!! 大殿を討つ!! む、むむ謀叛人が居ると明智様が!!!」
「ここは相国様の宿所だ。謀反人は握る潰すぞ」
そう言って黒い大鬼が黒い砕棒を担ぎ進む。兵達が腰を抜かし怯えもがいて道を開ける。一直線に伸びる明智十兵衛光秀までの道。
「す、隙ありィッ!!!」
しかし大鬼に決死の突撃をした者がいた。ただ声を上げると同時に気付けば砕棒が肩から既に離れている。その誰かは誰だったのかも分からず宵闇に消えてしまう。
「光秀殿ですか」
明智十兵衛光秀はガタガタと震え涙を流す。咄嗟に逃げようとして落馬し鬼の足音。諦念に浸り自棄とも言うべき発露。
「くっ……拙者がこんな屈辱を味わうのも、元とはいえ長忠の所為だ。幕府さえ残っていれば……」
拳を握る。
「チクショウ。奴が憎い……。奴が憎い……」
「すいません」
「なんだよ!!!!」
「謀叛人の首一つください」
大鬼の手が首を指差すように進み。
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! グェ......ッ?!」
ガバッと起き上がる。軽く首を絞められた明智十兵衛光秀の視界に蚊帳越しの部屋。暑過ぎる気候に寝相が悪くなっていたが、薄い掛け布がいつの間にか首に巻きついている。
「っ……!!!はぁー……。はぁー……」
左右を見る。氣多伽藍城の明智屋敷の光景。首に巻かれた薄い通気性のいい木綿の布を解き取って。
「ハァァァァ……。ゆ、夢か。し、しかし嫌に現実的な。ああ、だがおかしいところしか無かったな。ナニコレ怖。上様に謀叛とか誰がやるんだよ。アホだろ……。誰か!!」
明智十兵衛光秀が声を張れば小姓が。
「ああ、水を持ってきてくれ。それと着替えも。嫌な汗をかいた」
「は」
「それと今日の予定は?」
「昨夜に内藤様が帰還なされ、今日御用向きがあると」
明智十兵衛光秀はモニュってした。夢の事もそうだが勝三に対して余り良い感情が無い。何せ妙に警戒されているのだ。
そう他とは違って嫌がらせなどは受けないが異様なまでに。しかし勝三の話なら仕事と立身出世の話である事には違いない。
明智十兵衛光秀は大きく息を吸って。
「分かった。すぐに行くとしよう。支度も頼む」
「はは」
この後に明智十兵衛光秀が勝三から何も無い土地に摩訶田多湊の建設を申しつけられ引っくり返るまで後二刻。
摩訶田多藩主明智家の始まりの話である。




