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#84狼の件について

僕、ココはミケさんとカフェで再びあの子供の狼の相談をしていた。

昨晩、相談し始めてから数十分でミケさん寝ちゃって話し合いができなかった。

「ココくんはあの小さな狼をどうしたいの?」

「はい…僕は怪我が治ったら自然に帰してあげるのが一番だと思ってます。けどお母さんのいない子供の狼を自然に帰すのもどうかと思います…」

「う〜ん…確かにこの世界は現実とは違って魔獣や魔人がいるからね」

「そうなんですよね…」

「リックンはどう言ってるの?」

「リックンは僕が飼っちゃえばいいと…」

「確かにそんなに懐いちゃってるからね…」

ミケさんは僕の膝の上でお昼寝をしている小さな狼の頭を撫でながら言う。

この小さな狼のせいであくびが止まらない。

というと…昨晩、ミケさんが寝ちゃった後………

「ワンワン!」

小さな狼はほとんど回復していた。

さらに今まで寝ていたのか?元気もハツラツだった…

「ワン!」

いや、あの時は急に走り出してすごく怖かった。

あ、終わった……話し合いするために泊まったのに朝になってミケさんが見たら、僕の死骸と血まみれになった小さな狼だけになっている未来が容易に想像できた。

しかし襲われるも何もむしろ懐かれている…というか戯れてくる。いや、最初は猫みたいに隙を見せたら引っ掻き!の狼バージョンが飛んでくると思って警戒していた。

そのまま朝までテンションマックスの狼とボールで遊んでいたのであった。

なので今もすごく眠い。

とてつもなく眠い。

今なら誰に何をされててもずっと寝ていられる自信が……

「ココくん…今寝てた?」

「いや、寝てませんよ」

やばい…後もう少しで意識がどっかに飛んでっちゃうところだった。

「今日の朝まで遊んでたんだっけ?」

「はい…」

「女の子とオールした感想は?」

女の子とオールって…ミケさんがエッチなことをい、入れてきた。あの笑顔に溢れていて思考はいつもクールなミケさんが…

「はい?ミケさん、唐突にエッチなネタを入れてきましたね」

「え、いや普通に感想を求めたんだけど……」

「はい?」

「えっとね…この狼の性別は女の子だよ。だから女の子とオールした感想は?」

あ、この狼メスなんだ…今知った。

というか今の聞き方じゃ、ストレートにエッチなことに興味があるんだと思われちゃうじゃん!

「いえ、べ、別にエッチなことに興味があるわけじゃないですよ…そうただ眠気が僕の思考を狂わせているのです」

「じゃあ今から寝に行く?」

「何処にですか?」

「宿屋」

「いえ、その前にこの子供の狼の今後のことを決めないと」

「あ、そういえばそんな話し合いだったね」

あ、途中から忘れてたんだミケさん。

「どうしたらこの子が元気に生活できますかね?」

「僕はやっぱりココくんが飼ったら良いと思う。そんなに懐いてるから自然に帰すのは無理だと思う」

「そう…ですか…」

「狼といるのが怖いの?」

「まぁ、ちょっと…」

「けどその子供の狼は襲わないと思うよ…多分。だってココくんにそんなに懐いてるし…だからちゃんとご飯をあげればココくんが食べられることはないと思う」

確かにちゃんと世話をしてあげれば食べられることはないだろうけど…ねぇ…狼だよ。獣だよ。

そばにいるだけで子供でも警戒していないと少し怖い。

「けど少し怖いです…」

「僕は可愛いと思うけど…」

「なんかこの可愛いさの裏に何かあるような気がします」

「どうしてそう思うの?」

ミケさんが不思議そうに聞いてくる。

「ペルさんがそうだったからですね」

「え、ペルちゃんが?」

ミケさんは唐突にペルちゃんが話題に出てきたからなのか少し驚いている。

「はい、ペルさんです。ペルさんに初めてあった時は、年上の女の人で親切で優しい人で…もっとお近づきになれたらなぁ〜って思ってたんですけど、実際はショタコンでエッチばっかりしたがる痴女さんだった…みたいになんかすごい裏切られる気がするんですよね」

駅で出会った時は仲良くなりたいと思っていたけど…実際はすごい変態さんでどうしようと悩む毎日。

いかに僕に人を見る才能がないのかを物語っているようだ。

「ココくん!」

ミケさんが咄嗟に立ち上がる。

「はい、何ですか?」

「ココくん、ペルちゃんには確かに変態な所が沢山あるよ」

やっぱりあるんだ…

「けどね、ペルちゃんはやるときはしっかりやる子で、とっても優しいから変態でも仲良くして欲しいな……」

ミケさんは少し不安そうな顔をしていた。

ペルさんのことをとても心配しているみたいだった。

ここは正直に話してみよう…かな?

「はい、それはわかってるんですけど…エッチ過ぎるのはいけないと思います」

「ココくん、大通りの果物屋さんのおじさんが言ってたけど、仲の良い人に疑問を持ったら一度水に流してから接してあげると相手の良いところがわかるんだそうだ……それと同じでペルちゃんの変態でエッチなところも一度水に流してあげて…根はちゃんとしたしっかり者だから」

そ、そうなのかな…

「そうなんですか?」

「うん、一緒に暮らしてるからしっかり者のところはいつも見てるよ!」

「一緒に暮らしてる?それはどういう意味何ですか?」

「え、普通にペルちゃんが家にいる時はずっと一緒だよ」

家にいるときはいつも一緒…もしかして彼氏!

「普通の関係だよ」

「普通の関係?姉妹みたいなものですか?」

「まぁ、そんな感じだよ」

ペルさんとミケさんってそんな感じってことわそんな感じではあるけど形は大きく違うのでは!

ペルさんってミケさんと付き合ってたりするのかな…もしかして。

なんかそれはそれで羨ましい気がする…って僕は何を考えてるんだろう。

思考がまとまらない…

「ココくん、目蓋が降りてくよ。眠いなら宿屋に少し寝に行こ」

「はい…」

僕は少しうとうとしながら宿屋に仮眠を取りに行った。


あの猫の獣人の人は何なんだろう。

うとうとしているココくんをどこかに連れ去って何をするつもりなんだ……

これはまだストーキングの余地がありそう。

「シャドーウォーク」

次回予告

次回、ココくんに迫り寄る猫と熊の悪女たち。

一体、うとうとしているココくんはどうなってしまうのだろうか!

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