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#69ちょっと聞いてみた!

「リックンはどう思う?」

クロが聞いてくる。

「どう思うって何がですか?」

「いや、さっきから君、ボーッとしてたから何か考えてるのかなって」

特に考えていたわけではない。ただシロのことを思い出していただけだ。いや、別にシロみたいな美少年の戦闘能力や顔に憧れているわけではない。

けどクロとシロ、見た目とか性格とか色々生反対だけどすごい似てるんだよなぁ…

顔もどこか面影があるし。黒いマントの下にはシロの使っていた白い竜殺しの剣の黒いバージョンっぽいの持ってるし。

なんか怪しいんだよね、うん。

色は違えど相違点多し…って感じ。

これはワンチャンあるなぁ…クロとシロ同一人物説。

「いえ、違います。けど1つ聞いていいですか?」

「なに?」

「前に一緒にコンビ組みましたっけ?」

「いや、組んだことないよ。僕はコンビを組むのはこれが初めてだしね」

え、まずコンビを組むのが初めてって…もしかしてあのドラゴン討伐クエストをソロで攻略したのか!

「パーティは組んだことあるんですか?」

「ないよ。僕はソロプレイヤーだからね」

ソロプレイヤーなんだ。じゃあただクロはシロと似ているだけなのか。

「そうですか…」

「もしかして俺に似てる人いた?」

「はい、性格と見た目の色が正反対ですが」

「そうか…君はコンビ組んだこととかあるの?」

「はい、この森には友達とコンビを組んできました」

「その友達は?」

「小さな狼の治療をしています」

ガサ…草むらで何かが動く音がした。

僕はマントの内側に備えて置いた投擲武器を振り帰り際に草むらへ勢いよく投擲!

グサ、何かに深く突き刺さった音が聞こえる。

「クロ、あそこの草むらに何かいます」

「何者かにつけられてたのか?」

クロはそう言いながらゆっくり振り返る。

「多分そうだと思います」

「君は今何をしたんだ?」

「投擲用の武器で草むらの中にいる何かを攻撃しました。大丈夫です、投擲用武器にはしっかり麻痺毒を塗っておきましたから人間なら5分は動けません」

「じゅ、準備周到だな。俺が剣じゃなくてそれで打たれてなくて良かったよ」

僕は草むらに刺さった投擲武器を勢いよく引っこ抜く。

投擲武器の先に刺さっていたのは…ネズミか。ネズミだなこれ。

「クロ、これがトラップマウスですか?」

僕は鼠が刺さった投擲武器をクロの前に出す。

クロは投擲武器から鼠を外して様々な角度から見て観察する。え、いや、そんなよく見なくても風呂敷を頭に巻いてるし、噂のトラップマウスだろ。

「リックン、これはトラップマウスじゃない」

「え、違うんですか?」

「ああ、外見はトラップマウスに似てる」

「似てる?」

「確かにトラップマウスみたいに風呂敷を巻いてるけど…これは誰かの使い魔のネズミだ」

「どうしてわかるんですか?」

「基本的に罠鼠トラップマウスは単独で行動する生き物じゃないんだ。いつも集団で行動するはずなんだ」

集団で行動してたけど急に投擲武器が飛んできてビビって逃げたんじゃないの?

「それに罠鼠トラップマウスには麻痺耐性はない。けどこのネズミには麻痺耐性を持っているらしい」

いやいやいや、なんで?普通に痺れてるけど。

「いや、普通に痺れてますけど」

「リックンの投擲武器。麻痺毒を強化する何かがついていないか?」

「特に何もついてませんよ」

「これは何を素材にして作ったんだ?」

「エイの尻尾です」

「エイの尻尾…」

「はい、エイの尻尾です」

「なんでエイの尻尾で作ったんだ…」

「エイの尻尾は食べれなくて余ってたから。鍛冶スキルがないので金属でうまく武器が作れないんですよ。だから金属じゃないエイの硬い尻尾で投擲武器を作ったんです」

「そ、そうか…始まりの街で投擲用のナイフ1本100ゴールドだったぞ」

「アレは投擲用にしては重い気がしたので…それにお金がなかったので」

「多分、エイの尻尾の特性か何かだな。エイの尻尾には元から毒が含まれている。それがなんらかの形で麻痺毒を強化したんだろう」

なにそれラッキー!もうちょっとエイ釣ってこようかな。

いや、エイ自体簡単に釣れる。そしてエイのお肉は高くも売れるし、美味しい。尻尾はこうやって武器に使える。最強か!

「まぁ、それはいいとして…ネズミの使い魔がいるってことは誰かが俺たちを監視してたってことだ」

「そうですね」

「………もしかしたら」

「もしかしたら?」

クロが頭に手をあてて何かを考え始める。

一体なにを考えているのだろうか?

「……そうかもしれない」

クロが急に何かを理解したように言う。

「なにがですか?」

「リックン、君の友達の元に早く行ったほうがいいかもしれない」

え、どういうこと?ココが何かに狙われているのか?

「どういうことですか?」

「走りながらいうから先に先導してくれ!」

「え、あ、はい!」

僕はクロにいわれるままに走り出す。

え、ココが何者かに狙われてるのか?ココって誰かに恨まれることしたのかな。

次回予告

ココが狙われているってどういうことだ。いや、小さくて可愛い優しさに満ち溢れたココが誰かに恨まれることなんてそうそうしないはずなんだけどなぁ…

次回は大急ぎでココの元に戻りながらクロの仮説を聞く!

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