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#61リザードマンとの戦闘

 僕とリックンは素材収集クエスト達成のためリザードマンの皮を入手しに森へやって来た。

 リザードマンの素材収集クエストは中級者向けのクエスト。そしてクエストの制限としてギルドメンバー2人以上じゃないと受けられないクエストだった。

 今日は雪お姉ちゃんはバイトで遅くなるって聞いてたから、リックンと一緒にきたのであった。

「リックン、僕が剣士のリザードマンを足止めするので、その間に弓兵のリザードマン5体をお願いします!」

「心得た。シャドーウォーク」

 リックンがスキルを発動しながら弓兵のリザードマンに向かって走って行く。

 今のゲーム内の時間は朝の8時。森の中は太陽の光で影ができている。

 リックンが木の陰に足をついた途端、影の中に落ちているかのように沈んでいく。

 この光景は何度見ても不安になってしまう。

 リックンの使用している影魔術のシャドーウォークは影の中に入れるようになるらしい。

 シャドーウォークの影の中に入れる時間は人それぞれでリックンは最大で15秒入っていられるらしい。人によって入っていられる時間が違うのは、スキルとプレイヤーの相性にもよるらしい。

 スキルの相性とは、文字通りスキルとプレイヤーの相性。人それぞれでスキルを使用した時に本来のスキルの効果よりも威力が高かったり、持続時間が長いとそのスキルとは相性がいいらしい。

 勿論この反対もある。

 本来のスキルよりも「あれ…威力がないなぁ…」とか「あれ透明化の魔術が解けちゃった…」的なことも相性が悪いせいらしい。

 それでリックンは今回の素材収集クエストの舞台であるよくありげな森には、影がたくさんある。そのためスキルに慣れる…熟練度が上げやすいらしい。

 ん?…このゲームにも熟練度というものが一応存在している。数値としては表示されないけど。

 例えば、火炎魔術のスキル。火炎魔術のファイヤーアローを使用し続けると、そのうちにファイヤーアローの威力が上昇したりクリティカルが出やすくなったりするらしい。

 それと同じでシャドーウォークを使用し続けることで発動時間が伸びるらしい。

 僕は短剣を片手に剣士のリザードマンに突進して行く。突進して行く最中…

付与魔術エンチャントフレイム!」

 付与魔術エンチャントとは、文字通り剣や矢などに属性や能力などを付与するスキル。

 フレイムは剣や矢に火属性を付与する魔術で、火炎魔術のスキルを持っていないと使用できない。

 僕はリザードマンからの上段からの振り下ろし攻撃を紙一重で回避。そして回避した次の瞬間、リザードマンの右腕に斬りかかる。白い煙が剣と防具の間から発生する。

 リザードマンの右腕の防具に鋭い剣の跡が入る。付与魔術エンチャントの効果で斬った部分の金属の防具に金属の溶けたような跡ができていた。

 リザードマンは状況を重く見たのか、右腕を押さえて後ろに後退する。

 僕も一度リザードマンから距離をおく。

 リザードマン…手強い。相手は僕の短剣の3倍ほどある長剣。懐に潜らなければ僕の短剣は当たらない。

 さらに剣士のリザードマンは弓兵のリザードマンよりも防具の素材の質が良い。弓兵リザードマンは魔物から剥ぎ取った皮らしい。それに比べて剣士のリザードマンの防具はアルミ…じゃなくて鉄。僕の鉄の短剣では防具を打ち破れない。

 付与魔術エンチャントの力を持ってしても防具を破壊できない。

 だけど…

「僕には魔術がある」

 僕は火炎魔術の上級魔術の触媒を次元収納付きのポーチから赤の触媒結晶の塊を取り出す。

 僕が触媒結晶を取り出したリザードマンは状況がかなりまずいと判断して、大きな咆哮を上げて突進してくる。

 しかしその時にはもう僕は火炎魔術の発動のための下準備は整っていた。

 僕は右手に赤の触媒結晶の塊をグッっと握って、その右手をリザードマンの方に伸ばす。

 そして僕は詠唱を開始する。

「我に害を加えんとする愚者を屍すらも残さない我が炎で燃やし尽くそう…」

 僕が詠唱していると、リザードマンが僕の方に突進してくる。

 僕は左手で

「木魔術ウィップバインド!」

 を発動する。リザードマンに周囲の木からツタが伸びてくる。そしてリザードマンをあっという間に拘束してしまう。

「…我が灼熱の息吹で!」

 そして…

「火炎魔術、龍の息吹 (ドラゴンブレス)!」

次回予告

僕とリックンが森の中を歩いていると、怪我をしている子狼が倒れていた。


作者から

試験が終わったので、投稿ペースを2日に1回投稿に戻させていただきます。

試験は散々な結果に終わりましたが、小説の方は熱を入れて頑張りたいと思います、うん。

これからもより良い小説を書きたいと思っています。なので感想を書いていただけたりメッセージでアドバイスをしてもらえると嬉しいです。

猫愛好家がVRMMOに猫を連れてきました!をこれからもよろしくお願いします。


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