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#47もう…お嫁にいけない…

 私は後ろを振り返る…そこには…

「………今週の土曜日からメイドカフェ、アニマルズが開店します…良かったら来て下さい…」

「…ペルちゃん…メイドさんだったんだ…」

「ゆ、お嬢様…失礼ながらお嬢様は人違いをしております。確かに私はペルです…ですけどお嬢様の知り合いのペルさんとは違います…」

 雪さんがなんでいるの!身なりを見る限りでは…今日もまた学校から直接来たようだ。秋葉原にいる事は良いとしても…何で、何で私の背後にいるの?

 私は顔には出さないようにしているが、バレそうでかなり怖い。今の雪さんはアレだ…魔王だ。魔王が通常時いつも放ってる威圧と最上位の威圧スキルを使ってきてる。

「……………」

「……………」

「そっか〜私の勘違いか〜…すみませんでした」

 そういうと雪さんは笑顔で路地裏へと歩いて行く。ば、ばれなかったのかな…


 い、今…ペルちゃんがいた。何で…秋葉原でメイドさんなんてやってるの…もしかしてこの前、私が襲った事によって目覚めてしまったの!


 私は再び雪さんが現れないか、周囲をキョロキョロしていた。けどあれ以来、特に何も起きなかった。それがまたさぞ恐ろしい…

「ペルちゃん、そろそろチラシの枚数が無くなるのでお店に戻りましょう」

「…………」

 私の思考は今、それどころではない。今更だが、学校の人にバレたらこの仕事シャレにならなくない。だってメイドさんだよ、メイドさん。そのメイドさんの上位、獣人のメイドカフェだよ。かなりまずくない…

「ペルちゃん、どうかしましたか?」

 キュウさんが心配そうな顔で言う。

「え、あ…じゃあそろそろ戻ろうか?」

 私の方のチラシはまだ残ってるけど、キュウちゃんの方はもう数えるほどしかない。私、人気なさすぎか!

「はい!」

 私とキュウはお店へと戻っていた。キュウちゃんの周りにいた男の人たちは

「土曜日に行きます!」

 って言って手を振ってるし…私、人気ないのか。だが、私はこの時はまだ知らなかった…あんな事が起きるなんて…

「お父さん戻ったよ!生きてる?」

 キュウが元気にお店のドアを開けて入る。流石に何をしたのかはわからないけど生きてるでしょ。

「おお、娘よ…お父さんは何とか…生きてるぞ!」

 マジで何をされたし…私たちがカウンター席に座ると、コーヒーを一杯注いでもらえた。

「それでだな、娘よ。お父さんは新しいアルバイトさんをスカウトした!」

「「新しい…アルバイトさん…」」

「そっ…」

「それってどんな人ですか?」

 私の言葉を遮って、キュウちゃんがカウンターに前のめりになる。ちょっと待て…そういう時ってロクな事ないじゃん。だってさっきフラグにも似たようなイベント起きてるじゃん。ゲームで言うクエストフラグ的なもの立ったよ

「それはだな…」

「店長さん〜着替え終わりましたよ〜」

 更衣室から…み、見慣れた…じゃなくて聞き慣れた声が聞こえてくる。も、もしかして…

「じゃあ出て来て下さい」

「…………………」

「凄いメイド服が似合ってますね」

 オワタニャー…声が聞こえた時点で終わったのは確信してたけど…

「ペルちゃん、ここでメイドさんやってたんだね」

「…………………」

 私は喉から声が出ない。というか私の意思は残酷な現実から逃れようとしている。私の体も現実から逃げるかのように体をカウンター席に突っ伏する。

「もしかして知り合いかい、白宮さん?」

「はい、高校も一緒のゲーム友達です」

「そうだったんですか。それは良かった…1人だけ学校が違って浮くことがなくてよかったよ」

「え、白宮さんも群青高校なのですか?」

「はい!私も群青高校ですよ」

「お、お友達になってもらっていいですか?」

「良いよ〜」

「リナ、良かったな。お父さんもすぐにお友達が出来て嬉しいよ…」

 店長泣いてるけど、私の心もかなり泣きたいところまで来てるよ。だって…知り合いにメイドカフェで…しかも猫耳と尻尾を付けて働いてるなんてバレたんだよ。これは…私の人生…

「オワタニャー」

「ペルちゃんはどうしてここでバイトしてるの?」

「私はリナさんの道案内をした時、ちょうどアルバイトを探してたから…」

「そうなんだ〜」

 私…もう現実からワールドホリゾンの世界に逃げたい。


 まぁ、かくかくしかじかで私、ペルとキュウちゃんとシロちゃんで接客をする事になった。シロちゃんが雪さんでシロクマから取ったらしい。本名を使うわけにはいかないから…雪さんは不満そうだったけど、そこはしょうがない…じゃなくて当たり前のことだ。私もこれは本名じゃないし…第2の私の名前だし。

「それじゃあ金曜日にも宣伝をしてもらって、土曜日と日曜日に備えようと思う」

「良いと思います」

「はい」

「OK!」

 私たちはそれぞれ反応する。ここでの重要な事はその動物の特徴をしっかり覚えておく事。だから私だと猫っぽい仕草などをする必要がある。リナさんだと狐だから狐っぽい仕草をするらしい。あとは他の飲食店同様でいいらしい。

「シロさん…シロクマってどんな事するんですか?」

「わからないけど…人を…襲う?」

「ちょ…」

「「?」」

「どうかしたんですか、ペルさん?」

 リナさんが不思議そうに私を見る。人を襲うでエッチな方を想像してしまった自分が恥ずかしい…

 私も今日の事で色々お嫁に行けない…

次回予告

カクカクシカジカその金曜日!宣伝の日じゃ!

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