表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/162

#26テイムモンスター

「いや〜会えてよかったよココ〜」

「そ、そうですね」

「私はココちゃんのお姉さん何だから敬語使わなくていいんだよ〜」

 何だろう。このみかんをみんなで食べながら話してる状況。


「改めまして、私がココの姉の雪です。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします…」

 私とリックンは頭を軽く下げる。

 雪さんは緑色の和服を着ていた。雪さんの頭には白いモフモフした真っ白い耳が生えていた。あの見馴れたモフモフしたものはクマ耳…クマ耳なのか!

「これはつまらない物ですが。いっぱい食べてください」

 ポンッとみかんが入った籠とお茶菓子が入った木で出来た容器が置かれた。

「今、お茶をたてるので少し待ってくださいね」

 雪さんがこたつの中からお茶をたてる道具を取り出した。

 すごいあの耳が気になる。あの耳、クマ耳だよね。ココくんにも生えているクマ耳だよね

「あの、雪さんちょっと聞いていいですか?」

「そんな他人行儀な、雪と呼んでくださいペル」

「はい。雪さんの頭に生えている白いモコモコってクマ耳ですか?」

「はい、クマ耳です。私はシロクマの獣人です」

「シ、シロクマ!」

 シロクマって北極か南極にいるクマさんだよね!

「ペルちゃんは猫の獣人さんですよね」

「はい。猫の獣人です」

 すると雪が目をキラキラさせて

「可愛い〜猫耳触っていいですか!」

「え、猫耳ですか…別に構いませんけど。じゃあクマ耳触らせてください!」

「良いですよ〜では後で部屋で二人っきりで触り合いましょうか!」

「雪姉さん!」

 ここでココくんのストップが入った。

「どうかしたの〜ココちゃん」

「ココちゃんはやめてください。二人っきりで何を触り合うんですか雪姉さん!雪姉さん、ペルさんに何をするつもりですか!」

「何をするつもり?って耳を触り合うつもりだよ。何々ココちゃん、エッチな事を想像しちゃった?」

「し、してない!」

「本当〜」

「本当です!」

 姉弟って良いなぁ〜って私は姉妹だけど妹がほんと無に等しい存在感しかないからな…気づいたら背後にいたり、気づいたら消えたりするからな…


「とりあえず雪姉さん。僕が長時間ログインしていて、羨ましくなって入って来たんだよね」

「うんそうだよ。ココちゃんが誰かと電話したのが気になって街の名前を言ってたから調べて来たんだよ〜」

「何で僕に短時間で追いつけたんですか?」

 確かに一番の疑問はそこだ。私とミケは何だかんだで2日かかったのに。雪さんはどうやって来たんだろう。

「ミケちゃんが乗ってたグリフォンいるよね」

「うん。あのグリフォンもどうしたの?」

「ココちゃんったらいっぺんに疑問を投げかけない。まず最初にグリフォンから説明するけど、あのグリフォンは私のテイムモンスターだよ」

「テイムモンスターって使い魔ですか?」

 リックンはお茶菓子をつまみながら聞く。

「そう、最初の街のそばで沢山いたから全部テイムして来たんだよ〜」

「「ぜ、全部?」」

 ココくんとリックンの声がかぶる。全部って何?

「ぜ、全部ってどういうことですか?」

 私は雪さんに聞く。

「グリフォンの群れがいたから、30匹全部テイムして来たんだよ〜」

「「「さ、30匹…」」」

「うん。30匹!」

 雪さんどんだけグリフォンをテイムしてるの…

「雪姉さん、そんなにグリフォンをテイムしてどうしたいんですか?」

「特にどうしもしないよ。だって1匹だけお別れは可哀想だったから、みんないっぺんにテイムしたの!」

 雪さんはある意味尊敬する…けどミケが乗ってるグリフォン1匹しかまだ見ていない。他の29匹のグリフォンはどこに行ったんだろう。私が聞く前に、リックンが私の疑問をそのまま聞いた。

「お姉さん。残りの29匹のグリフォンはどこにいるんですか?俺も乗りたいです!」

「他の29匹はこの籠の中に小さくして入れてるよ」

 雪さんがこたつの中から木で出来た箱を取り出す。このこたつ見た目によらず沢山の物が入ってる…他に何が入ってるんだろう。私の次元収納と同じような能力が付いてるのかな?

 籠の中を開けると、そこには小さいグリフォンたちがいた。小さくて可愛い〜

「お姉さんグリフォンに乗りたいです!」

 リックンが雪に言う。

「うん良いよ〜じゃあグリフォンに乗って、ミケちゃんの様子を見て来てもらって良いかな?」

「そういえばミケさんいないけど何をしているんですか?」

 ココくんが私に聞く。私に聞かれても…

「ミケちゃんは魚人族たちに何があったかを説明してるよ」

 それを聞いた私は不安を感じた。

「ミ、ミケ大丈夫かな?」

「とりあえず…あなたまだ名前を聞いてなかったですね。なんて言うんですか?」

 雪がリックンに聞く?そういえば雪が名前言ったんだっけ…

「俺はココの友達のリックンです」

「リックンね。じゃあリックンこの子に乗って様子を見てきてくれる」

「はい!任せてください」

「ユユちゃん出番だよ〜」

 雪さんが箱に向かって呟く。するとグリフォンが答えるように羽ばたいて、箱の外に出る。箱から出たグリフォンは徐々に大きくなって元の大きさに戻った。私と身長は同じくらいだった。

「スゲー!」

「リックン、この子は女の子だから優しく乗ってあげてね」

「はい!ユユちゃん俺を乗せて」

「まずはグリフォンが相手を大丈夫な相手なのか確認して、安全だと判断したら乗せてくれるから」

「はい!」

 グリフォンはリックンをジロジロと見る。グリフォンのユユちゃんは安全だと判断したようだ。リックンが乗りやすいように体を右に傾けた。

「リックン、ゆっくり乗ってあげて」

「乗るよ。ユユちゃん」

 ユユちゃんは小さく鳴く。可愛いな〜私も何かテイムしてみようかな。

「雪さん、テイムって誰にでもできるんですか?」

「ちゃんと道具があれば出来るよ〜」

「そうなんですか!」

「何をテイムするつもりなの?」

「ココくん!」

 ココくんが隣で噎せる。雪がココくんの背中を摩りながら笑顔で言う。

「あらあら、ココちゃん。お茶菓子は焦らなくてもいっぱいあるよ〜」

「ゲホ…お菓子で噎せたわけじゃない…ペルさんの言葉に噎せたんです。変な事いわないでくださいよ」

「はーい」

 私は子供の様に返事をする。

「反省してませんよね。ペルさんはもうちょっと恥じらいを持ってください!」

「ココちゃんだってもうちょっと恥じらいを持たないといけないじゃない」

 え、ココくんも私と同じ変態だったの…

「僕はちゃんと恥じらいを持ってます」

「え〜、夜中に私の部屋に忍び込んで、私の布団の中に潜り込んでくるじゃない」

 え、何その羨ましい関係!これは今すぐにでもココくんを私の方に来るように指導しなければ!

「それはダメだよココくん!実のお姉さんとそんな事しちゃいけないでしょ。そんなに欲望を抑えられないなら、私の家にきても良いんだよ。朝までコースもしっかりやってあげるよ!」

「ぼ、僕は…」

 ココくんが否定しようとすると、雪が否定をさせない。

「良かったねココちゃん。エッチなことのできるお姉さんができて。けど私もしたいからその中に混ぜて!」

「だから僕は…」

「良いですよ。3人で朝まで色々しましょう!」

「僕はそんな事しません!」

 ココくんは想像したのか、顔を赤くして言う。照れてるココくん可愛い。私と雪はよく気が合いそうだ。それにココくんを弄るのが雪は上手い。

「ココちゃんそんな事ってどんな事?お姉さん教えて欲しいな〜」

「そんな事はそんな事です!まず僕は雪姉さんの布団の中に忍び込みません!」

 ココくんが否定を繰り返す。私は2人の言い合いに入りながら、おせんべいを摘む。このおせんべい硬いけど、しょっぱくて美味しい。どこで買ってるんだろう。おせんべいを堪能している私は次の瞬間、衝撃的なことを知ってしまった。その衝撃的なことは、私に驚きと恐怖と喜びをもたらした。

「それにココちゃんは今日、リビングにエロ本を出しっぱにしてたよね〜」

 な、何だと。ココくんがもうそんな思春期に陥っているだと!いつまでも無知で小さくて可愛いココくんじゃなくて、もう色々知っているココくんなの。これは迅速かつ丁寧に私が教えてあげなければ!

「ココくん、そういうのはお母さんやお父さんが知るととても悲しむから、ちゃんとお部屋に隠さないとダメでしょ!」

「そんなの持ってません!それは雪姉さんでしょ!」

「お姉さんはそんな物買いに行かないよ〜もうココちゃんったら人のせいにして〜」

「人のせいにしてるの雪姉さんじゃん!」

「ココくん」

「何ですかペルさん。言っときますけど雪姉さんが言っていることは全て嘘ですからね!」

「今度、私のアパートにおいで。そういう事含めて、色々な事を教えてあげるから!」

「叩きますよペルさん!」

 ココくんは右手をグーにする。だが私には切り札がある。それは、

「ココくん、さっきの出来事をもう一度したいならドンと来て!」

 ココくんはそれを聞くと、手をこたつの中に入れた。雪が不思議そうにしていた。

「雪さ〜ん。さっき言われてた様に出来ましたよ〜」

 遠くからミケの声が聞こえた。ミケはグリフォンに乗ってリックンと一緒に上がって来ていた。さっき言われていた事って何だろう。

「雪さん、ミケに何をお願いしていたんですか?」

「ミケちゃんに魚人族との交渉をお願いしてたの」

 ミケが魚人族と交渉…無理。ミケはそんな交渉技能なんてないはず…

「魚人族との交渉?ミケにはそんな事出来ませんよ〜」

「ペルちゃん、聞こえてるよ。僕だってやろうと思えばできるよ!」

 気づけばミケが乗っていたグリフォンは私たちのそばに着地していた。

 わ、私より交渉技能高いかも…私はお母さんに数々の交渉をして来たが、どれも叶わなかった。ミケが交渉したら何でもオッケーだったりして…

「雪さん。魚人族側はそれで良いと言ってました」

「そう、これでみんな無事解決ね!」

 あれ、状況が読めてないの私だけじゃないよね…

「雪姉さんどういう事ですか?」

「う〜ん…どういう事って言われても簡単に説明するのは難しいかな。まぁみんなWin,Winで今回は終わったって事かな?」

「もうちょっとわかりやすく説明してください」

「わかりやすく…みんな徳をした!」

 リックンは何故か理解していたけど、私は理解できていなかった。

 まぁなんかわからないけど、どうにかなったって事なのかな…


 〜わたしが簡単にまとめてみた!〜

 それぞれの徳をした点

 私たちはそれぞれ徳をしたらしい。

 私とココくんとミケ

 魚人族に捕らわれた人間たちの身柄を魚人族と交渉して貰ったらしい。

 さらにミヨーン屋さんのおじさんの薬をゲット!

 リックン

 魚人族に捕まってたけど晴れて自由の身に!

 さらにグリフォンに乗れた!

 雪

 ココくんとゲーム内で会えた。感動の再会!

 ココくんと冒険できた。

 ココくんに新しい友達が出来た。

 沢山の人と仲良くなった

 自家製のお茶菓子やお茶を飲んでもらえたなど…

『これ以上は覚えてられなかった…』

 魚人族

 暴君の王様を倒してもらった。

 政治の方針などが変えることができる。

 あと細かい理由など…


 まぁカクカクシカジカで解決したみたいだ。何だろう…私全く活躍した記憶がないんだけど。ほとんどミケと雪が全部やっちゃってる。私とココくんとリックンは必要ないと思った…思ってしまった。

 結局のところ。今回、私はココくんとイチャイチャしたり、ココくんを弄ったことしか覚えてなかったり…

 私たちはこの後、誘拐されていた人たちを家族の元に帰した。

 私たちは捕まっていた人たちに住んでいた場所を聞いて回っていた。私はココくんとミケが心配になって抜け出しちゃったけど。後でココくんからお仕置きされたいな〜

 ミケはちゃんと聞けていた。

「そこのクマのお姉さんどこに住んでいたんですか?」

「私はどこにも住んでいないよ。私はずっと遠くの方から旅をして歩いてたの。そしたら急に魚人族に捕まっちゃったの」

「お姉さんも冒険者?」

「違うよ。私は旅をしながら画家をやってるの」

「お姉さんすごいですね」

「そうかしら。あなたの絵も描いてあげましょうか?」

「じゃあ後で描いてください!」

「任せてよ!」

 うんうん。ミケも成長したな〜

 私はミケの成長をみじかに感じた。ミケも人間だったら良かったのに…

 ココくんは1人の少年に聞いていた。私はちゃんと聞けているか遠くから覗いていた。

「君がケルくんかな?」

「そうだよ。僕、僕、おじいちゃんに会いたいよ」

 男の子が急に泣き出した。ココくん、大丈夫かな…大丈夫じゃなかったら私が責任を持って2人ともをお持ち帰り…じゃなくてココくんをサポートしてあげないと。

「そうだよね。怖かったよね。急に訳のわからないところで捕まって辛かったよね。さぁおじいちゃんのところに戻ろうか」

 お、流石ココくん。慰め方がとても上手。これで私と子供作ってもちゃんと面倒見てくれる。

「え、おじいちゃんを知ってるの?」

「うん知ってるよ!」

 私はココくんについて行った。行き先はミヨーン大通りの一軒の本屋さんだった。店の前の椅子でおじいさんが座っていた。おじいさんはココくんに気がつくとニコニコしながら寄って来た。

「この前の坊やか、今日は何を買いに来たんじゃ?」

「今日はおじいさんに会わせたい人がいます」

「会わせたい人か?一体誰じ…」

 おじいさんは言葉を失う。目から大粒の涙を溢す。

「おじいちゃん〜」

「ケル…ケルなのか!」

「そうだよケルだよ」

「そうか。坊や助けてくれたのか」

「あれ、坊や…坊や〜」

 私たちは静かに本屋さんから立ち去った。孫との再開を私たちが邪魔したら悪いから。

 次はミヨーン焼きのおじさんには妻の美与さんを送り届けた。薬を渡した。

美与みよ〜」

「あなた〜」

 二人はしばらくの間、互いを抱きしめていた。その後、薬を飲んでもらって無事解決!

「何とお礼をもうしたらいいんでしょうか。妻だけでなく俺まで」

「お礼なんていいですよ」

「いえいえ、お礼しないと俺の気が済みません」

「じゃあ今まで通りミヨーンの丸焼きを作ってください」

 そう言って、私たちは笑顔で去って行った。

 しかし悲しい事にほとんどの人が、家族がもう居なくなっていた。

 これは浦島太郎で起きた事と同じ現象が起きていた。

 誰もが知っているあの御伽噺。私には桃太郎の方が印象強いんだけど、浦島太郎は竜宮城で3年間暮らして、竜宮城から元の浜辺に戻って来た時には300年経っていた。これと同じことが起きている。

 これはウラシマ現象と呼ばれていた。

 私が前に興味本位で理科の先生に聞いた事だ。説明されても途中で理解できなかった。

 時間とはどのような環境においてそのスピードを変えるのか?それはスピードと重力。加速と重力は同じと考えて、基準として考えられるのが光速です。地球上では例えジェット機に乗ったとしても、光速に比べたら止まっているも同然!だから、絶対時間と思っても問題がないらしい。しかし、超厳密に測定したのなら、地上に立っている人とジェット機で移動している人とでは進む時間に差があるらしく標高の高いところと低いところとでも違うらしい。仮に光速の状態では時間は止まります。従って、光子は歳を取らないそうです。

 まぁこれは私の推測何だけど恐らく魚人族の国はどこか高速で動いている星にあるんじゃないか!という事。この星よりも高速で動いている星であればこの現象は起きる。辻褄は合うのだ。確かめてみたいけど確かめる術がなかった。

「ペルちゃん何考えてるの?お魚無くなっちゃうよ」

 ミケが隣でミヨーン焼きを食べながら、私に聞いてくる。

「いや別に、明日の朝ご飯どうしようかなって」

「怪我はしないように気をつけてね」

「うん」

 ミケは気楽だな〜明日の朝ごはん食べさせてあげようかな。

「そういえば、今って現実の時間は何時なんだろう?」

「あらあら、ペルちゃんったら始まりの街で時計を買わなかったの?」

 私に雪が抱きついて来た。こんなお姉さん欲しいな〜

「時計は買いませんでした。自分の視野にあったので」

「ペルちゃん。ゲームの事はちゃんと調べてからやらないと〜今は現実だと6時だよ〜」

「6時ですか夜中ずっとゲームしちゃったな〜」

「そうなの。いけない子ね〜私がお仕置きしちゃおうかな」

 お仕置き…私はココくんからされたいかな。

「あーーー」

 雪が急に悲鳴の様な声をあげた。

「ど、どうしたんですか?」

「6時ってことはココちゃんとリックン学校じゃない!学校の準備させないと…2人に伝えないと」

「じゃあ今日は終了ですね」

「ペルちゃん。良かったらまた遊びませんか?」

 雪が笑顔で言ってくる。

「はい!」

 私は一晩のうちに友達が沢山出来た。

 これからも頑張るぞ!

次回予告

私は日付を見間違えていた。

三日後に学校だと思っていたら、実際は明日だった。今日は学校の準備の為に買い物行かないと〜

そこで遭遇してしまった…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ